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謡ふ酒屋樗堂一茶/烟しての巻

    日常平語
     22

こそこそと奉行の鑓に隠れたり
 扇開ケばあらればらつく         一茶

名オ四句、あわてちゃあいけないって、わかってた筈なんだけどなあ。

     〇

扇 あふぎ、涼を求める道具のおさまらず、作法なり儀礼に欠かすことのできなかった日本人の持ち物。

開ケば ひらけ・ば、開いたならば。(開けばあらわに、閉じればふせられる表徴として)

あられ 霰、前線に伴って気象が急激に変化したのでしょう。

ばらつく バラバラと、あれあれ、あわてちゃって。

     〇

こそこそと ぶぎょうのやりに かくれたり

 あふぎ あければ あられ ばらつく

ときならぬ気象の変化で、権威の内幕があらわになった、その一瞬の間を映像にしていたのです。なにが、どうしたといった説明などは必要でなかったのです。

     〇

悪い事はできないものだぁ。

洗いざらい表に出っちまえば、所払いくらいじゃあ済まないよ。

打ち首、獄門、とかなんとか、噂話に尾ひれがついて七十五日ほど、、、、、

09.12.2023.Masafumi.

余外ながら

ビートたけし『あのひと』飛鳥新社(1985)

 やじろべえ

 袋から取り出された、海辺の土産物屋で買った、浦島太郎のやじろべえだった。腰蓑を着けた浦島太郎が真んなかにいて、亀を型取った台座の上に立っている。腕の両脇に小さな貝がついていて、これがシーソーのようにバランスをとるようになっている。
 机の先の畳の上の置かれて、左右に揺れているやじろべえ。たけしが指先でつつくと、思い切り左右に揺れ、勢いがつきすぎてやじろべえは台座から外れて落っこちた。
 「なんでこんなもん買ってきたんだろうなあ」

ヨウブンは「日本人及び日本文化の発生母胎に対して、柳田さんは日本的なパトスを帰納的に捉えようとし、折口さんは古代日本人の発想の中に日本的パトスの形成を捉えようとしてこられた。」村武精一・坪井洋文対談「日本文化研究をめぐる方法的争点ーーあらたな出発点としての回顧と展望ーー」『季刊社会科学』第12号(1968)

うっふ。

2008 アキレスと亀 Achilles and the Tortoise Achille et la Tortue

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