見出し画像

とくとくの水麦士一茶/梅の木のの巻

Berjaln-jalan, Cari angin.
     34

日ハ西に傾んと番つゝら
 接穂の花に食時忘るゝ         一茶

名ウ四句、花の座を引き上げて賞美した句。

     〇

接穂の つぎほ・の 挿し木、接ぎ木、継ぎ芽などの穂木のこと。(ここでは、詠草の)

花に はな・に 賞美の花は<接ぎ穂>に。

食時 くふ・とき、食べることさえも。

忘るゝ わするる。ずっと忘れていた。(没我の境地で歌仙三昧にあった、と)

     〇

ひは にしに かたむかんと つがひつゝら

 つぎほの はなにくふとき わするゝ

番に接ぎ穂の矢重ねで、花の座を引き上げ、松山藩士・麦士をねぎらう<挨拶句>に仕立てていたのです。

     〇

歌仙名残り大詰めの<見せ場>だったのですね。

12.11.2023.Masafumi.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?