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Berjaln-jalan, Cari angin.

2000年、アルマが開かれて間もないころ、テーブルを囲んで昼食をとっていた方々の前で「これから、歌仙を学んでみようと思います」と言ったのです。それを思えば、1984年、大橋力=山城祥二先生に、バリ島に連れて行って貰えていなかったら、今の、私の暮らしは無かったことだろうな、などと思いながら、、、、    

とくとくの水
麦士一茶両吟/梅の木のの巻 (寛政七年・松山)

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初オ 梅の木の心しづかに青葉哉     一茶
    家並なき山しりの春       麦士
   夕かすミ御狩の狸背に負て      仝
    物かく髫髪いたき見る也      茶
   名月の半蔀淋し湯上りに       仝
    あらまし虫の撰さたまる      士

初ウ 無骨なる人に仕へる秋のすへ     仝
    黄金の洞に松ともしつゝ      茶
   酒の料はかた帯をやほとくらん    士
    晋士にみさを見する雪の日     茶
   思出て聖霊まつる年の暮       士
    琉球の島に舟ハ古ひて       茶

   月に鳥鳴より外に物もなし      士
    山家集あむ秋ハ来にけり      茶
   ひそひそと透見をすれば皃の露    士
    我を恨の釘をうつかに       茶
   ゆるされて古郷の花にかへる宵    士
    池田のかはつ近江のかせ      茶

名オ 指艾もくさを晒すきさらきや     仝
    五百の銭に母の野おくり      士
   逗留の笈摺いたく汗ひちて      茶
    根折の松の綱手引く也       士
   一方ハ小西一方は加藤かた      茶
    しはし米かむ雨の暁        士

   たまされて仇待したる蓬生に     茶
    烏帽子引さく思ある哉       士
   調伏のわら人形のあゆむ時      茶
    燭の影ちる大瓶の水        士
   夜を込て柱をけつる秋の月      茶
    余処のけんくわを語うそ寒     士

名ウ 大宮司の稲押たをす浦の波      仝
    折々獺の人をまねくそ       茶
   日ハ西に傾んと番つゝら       士
    接穂の花に食時忘るゝ       茶
   命也春の山又老の山         士
    とくとくの水霜とけの霜      茶

とくとくの水麦士一茶両吟/梅の木のの巻(寛政七年)、これから読んでみます。しばらく、おつきあいの程宜しくお願いします。

5.11.2023.Masafumi.

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