歌ヲ聞キ乍樗堂一茶両吟／降雪にの巻

En écoutant la chanson......
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雁瘡のあまりかゆきを泣けらし
　ちゝり烟たき寮の山風　　　　　　　　　　　一茶

名オ六句、学寮のある寺院のくらし。

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ちゝり　松笠、季は秋。

烟たき　けぶたき、立ち込める烟。

寮の　れう・の。学僧のいる僧院。

山風　やまかぜ、吹き下ろしてくる風は、もう肌切るように冷たいのです。
　　　　　

がんがさのあまりかゆきを／　なきけらし

　ちゝり　けぶた　きれうの　やまかぜ

感染症って訳でもなかったのでしょうが、共同生活のなかでついつい雁瘡を患ってしまいまして、、、と、学寮のくらしを描いていたのです。

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秀歌に

吹くからに秋の草木のしをぬればむべ山風を嵐といふらむ　　　康秀

が。

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俳諧の連句に

足もとに菜種は臥して芥の花　　　　　　銀杏
　茶を煮て廻す泊瀬の学寮　　　　　　　芭蕉
下張の反故見えすくまくらして　　　　　黄山

「打よりて」の歌仙、初ウ三、四、五句。

と。

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降雪にの巻　　　名オ一句～七句

　　春　五六俵茶を積下す春の霜　　　　　　　　堂
　　雑　　みな御西派の門ならびにて　　　　　　茶
　　冬　としの暮ひそかに江戸へ立れたり　　　　ゝ
　（秋）　根のなき恋の星の暁　　　　　　　　　堂
　　秋　雁瘡のあまりかゆきを泣けらし　　　　　ゝ
　　秋　　ちゝり烟たき寮の山風　　　　　　　　茶

1.11.2023.Masafumi.