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とくとくの水麦士一茶/梅の木のの巻

Berjaln-jalan, Cari angin.
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命也春の山又老の山
 とくとくの水霜とけの霜        一茶

名ウ六句、これにて挙句云いおさめました。

     〇

とくとくの 副詞「とくとく」・の、とく縦書きだと「とくく」と。しずくのしたたる様、その音。

水 みず、ふくよかな。

霜 しも、春の野の。(白いもの=白髪)

とけの 溶け・の 「霜とけの」で一語。

霜 しも、霜を重ね穏やかに句を閉じる。

     〇

いのちなり/ はるのやま また おいのやま

   とくとくの みず しもとけの しも

春の山に、霜とけと付け、長寿の祝言を重ねて挙句としていました。これにて満尾いたしました。

     〇

句に

若水に皺影笑ふあしたかな    杉風

と。(折口信夫に「若水の話」がありました。)

     〇

梅の木のの巻    名ウ一句から六句

   秋 大宮司の稲押たをす浦の波      士
   夏  折々獺の人をまねくそ       茶
   雑 日ハ西に傾んと番つゝら       士
 花 春  接穂の花に食時忘るゝ       茶
   春 命也春の山又老の山         士
   春  とくとくの水霜とけの霜      茶

麦士一茶両吟/梅の木のの巻、これにて。いずれまた、どこかでお会いしましょうね。

13.11.2023.Masafumi.

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