鶴ニ乗リテ樗堂一茶両吟／初雪やの巻

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鶴に乗て橋立見たきとばかりに
　ひとり棹す千賀のうら島　　　　　　　樗堂

名オ六句、亀ニ乗リテと付けました。

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ひとり　独り。

棹す　さをさす、釣り竿を。

千賀の　ちが・の、一茶全集には「肥前松浦郡の地名。歌枕。」と。

うら島　浦島。「浦島太郎」のおはなし。

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つるにのりて　はしだてみたきとばかりに

　ひとりさおさす　ちかのうらしま

鶴に亀、まことめでたき歌仙かな、といったところでしょうか。もとより「ひとり棹さす」の境地も忘れてはいなかったのです。

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秀句に

白炭やかの浦島が老の箱　　　　　芭蕉

と。

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初雪やの巻　　　　名オ一句～六句

　　　雑　おとゝしの鍋の数さへ余所にして　　　茶
　　　春　　けふぞ得がたき法の春風　　　　　　堂
　　　春　山ざくら盛砂ちらす朝もよひ　　　　　茶
　　（春）　炉の残興の一座一服　　　　　　　　堂
　　　冬　鶴に乗て橋立見たきとばかりに　　　　茶
　　　雑　　ひとり棹す千賀のうら島　　　　　　堂　　

25.10.2023.Masafumi.