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とくとくの水麦士一茶/梅の木のの巻

Berjaln-jalan, Cari angin.
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大宮司の稲押たをす浦の波
 折々獺の人をまねくそ         一茶

名ウ二句、獺はどこへ行っちまったんだろう。

     〇

折々 をりをり、縦書きだと「折く」と。大岡信「折々のうた」は、1979年から朝日新聞に。

獺の かは・うそ・の カハオソ、カハソ、オソ、ウソ、水辺にいた絶滅した日本獺のこと。

人を ひと・を 獺と人は身近な存在でした。

まねくそ 招く・そ まねくぞ。呼んでるよ。

     〇

だいぐうじの いねおしたをす うらのなみ

  をりをりうその ひとをまねくぞ

前句に、水辺の小動物の獺をあしらった軽妙な付け句に思わずニッコリしてしまうのは、もう術中にはまってしまっているからのでしょうかね。

     〇

一茶の故郷信州あたりでは「おこじょ」、そんなことだったのでしょうが、ここは伊予路「かはそ」に置き代えての歌仙の運び、実は<土地褒め>にもなっていたのです。

むろん、「獺祭書屋」こと子規のことなど及びもつかぬ、はるか以前のことだったのですが、、、、、

12.11.2023.Masafumi.

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