謡ふ酒屋樗堂一茶/烟しての巻
日常平語
21
道さまたげの薪上る舟
こそこそと奉行の鎗に隠れたり 一茶
名オ三句、権威にたてつく人もいればおもねく人もいる。
〇
こそこそと 縦書きなら「こそくと」。
奉行の ぶぎょう・の、然るべき所轄のお役人の
鎗に やり・に、この時代、お役人の取り締まりと云えば、刀・槍・弓・鉄砲など。
隠れたり かくれ・たり、威に逆らい身を隠す人もあれば、虎の威を借りて身を隠す人もあり。
〇
みちさまたげの まきあげるふね
こそこそと ぶぎょうのやりに かくれたり
荷上場の賑わいは、自由な往来があってのことなのですが、ときに利権にからむ<囲い込み>が生じていたのです。「俺のシマをあらしやがって」とかなんとか、本来そんな「シマ」などなかったのですが、それを制する新たな法が定められ、管理のための担当役人が就く、と。さてさて、どこかで聞いたような噺が、今も昔も繰り返されていたようですね。
〇
近代の句に
沖に鴎仲仕焚火の燃え上がる 吾亦紅
08.12.2023.Masafumi.
余外ながら
ビートたけし『僕は馬鹿になった。』祥伝社(2000)
社会生活
マリオネットの人形のように
俺の、頭、首、肩、両手、腰、両足に
何本もの紐が結ばれている
その紐を、愛が、恋が、仕事が、家庭が、友が
勝手に引っ張る
俺は激しく、のた打ち回る
早くこの紐を解かないと、俺は駄目になってしまう
でも解くと、立っていられなくなる。
ヨウブンは、「日本民俗文化構成の重要な軸のひとつに、焼畑(畑作)農耕を基盤とした民俗文化要素の存在をまず証明することである。」「畑作儀礼研究の計画」『イモと日本人』未来社(1979)
なんだか、息がつまりそう、、、
2007 素晴らしき休日 One Fine Day