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とくとくの水麦士一茶/梅の木のの巻

Berjaln-jalan, Cari angin.
     13

 琉球の島に舟ハ古ひて
月に鳥鳴より外に物もなし        麦士

初ウ七句、月の座をひとつ引き上げて。

     〇

月に つき・に、月の取合わせと云えば。

鳥 とり、月に雁。

鳴より外に なく・より・ほかに、この情景では雁の鳴き声を聞かす以外に。

物もなし もの・も・なし 何もございません。(外に云いようもないのです)

     〇

 うるまのしまに ふねはふるびて

つき に とり/
        なくよりほかに
               ものもなし

「舟は古びて」に「物もなし」と付け、うるまに月を添えて賞美していたのです。

     〇

これ、友人樗堂の代表句

花盛り散より外はなかりけり

の搾取でした。(樗堂俳句集には「花下所思」の詞書、「萬家人名録」に添えられた句)

7.11.2023.Masafumi.

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