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とくとくの水麦士一茶/梅の木のの巻

Berjaln-jalan, Cari angin.
     24

一方ハ小西一方は加藤かた
 しはし米かむ雨の暁          麦士

名オ六句、日和見の雨。

     〇

しはし 暫し。

米かむ こめ・かむ、戦場の非常食、こわ飯かなにか。

雨の あめ・の、戦況が膠着。

暁 あかつき、朝の戦場の兵士たち。

     〇

いつほうはこにし いつほうはかとう かた

 しはし こめかむあめのあかつき

ほほう、なんと、この期に及んでもまだおっとり刀、日和見を決め込んでいるのです。

     〇

もしかして、キリシタン大名行長の末期ばかりでなく、その後の肥後領主加藤家の改易(おとりつぶし)までを見通しての振る舞いだったのでしょうか、ここは、ぜひとも、松山の士の見解を聴いてみたいところですね。

梅の木のの巻   名オ一句~六句

   春 指艾もくさを晒すきさらきや     仝
   雑  五百の銭に母の野おくり      士
   夏 逗留の笈摺いたく汗ひちて      茶
   新  根折の松の綱手引く也       士
   雑 一方ハ小西一方は加藤かた      茶
   雑  しはし米かむ雨の暁        士

10.11.2023.Masafumi.

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