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鶴ニ乗リテ樗堂一茶両吟/初雪やの巻

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 小切貰ふて糠袋ぬふ
おとゝしの鍋の数さへ余所にして    一茶

名残りの折表の一句、御台所のあるある噺で始まります。

     〇

おとゝしの 一昨年の。

鍋の数さへ なべ・の・かず・さへ。あれ、どうだったのかしら、、、、

余所にして よそ・に・して。(おろそかにしてたってわけではないのですが)もう忘れちゃて、嫌だねえ。

     〇

 こぎれもらうて ぬかふくろ ぬふ

おとゝしの なべのかずさへ よそにして

針仕事に、賄い事の句で、てんやわんやの台所の様子を描き、此れより名残りの懐紙に移ります。初ウは樗堂が長句を詠んでいましたので、ここで一茶が二句続けて詠み、名オより一茶が長句を詠み進めます。(こうした交替の所を「あさり場」というと書いてる辞典もありました)

     〇

俳諧に

たま祭る料理帳有筆の跡      宗祇
とぼし灯の用意や雛の台所    千代尼

句に

寄鍋の席ひとつ欠くままにかな   悦子
小料理といふ商売の障子張る   真砂女

など。

24.10.2023.Masafumi.

余外ながら、母の実家は隣り村の山之内でした。このむらには大きな櫃岩があり、お膳などが必要なときにはここで頼むと貸してくれるという伝説がありました。(椀貸伝説)

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