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毎日の歯みがきをより良くするために

 今週は口腔内を健全に保つために毎日ご自身で行う歯みがきについてご紹介したいと思います。皆さんは歯みがきをする時の力、ブラッシング圧について気にかけたことはありますでしょうか?
 私は歯ブラシの毛先が短期間で広がってしまうため、歯を磨く時の圧が強いのかもしれないと言われたことがあります。ブラッシング圧が強すぎると歯を磨けていると思いがちですが、力が強すぎるとオーバーブラッシングといって歯ブラシの毛先が広がってきちんと歯面に当たらず磨けていなかったり、逆に歯肉(歯ぐき)を痛めてしまったりすることもあるので気を付けてください。
 では、適切なブラッシング圧ってどれくらいの力なのでしょうか?
 一般的には100~200gと言われているそうですが、数字で言われてもピンと来ませんよね・・・
 分かりやすい例えとしては、爪に歯ブラシを当ててみて、爪が白くならない程度の圧が良いそうです。つまり、歯ブラシを歯に当てても歯ブラシが広がらないくらいだそうです。
 それくらいの力で磨いても、汚れはしっかり落とせるそうです。どうしても力が入り過ぎてしまうという方には、力を加わえすぎるとストッパーが外れる歯ブラシもありますので試してみてはいかがでしょうか。また、歯ブラシの種類によって磨ける箇所などに得手不得手がありますので、歯科医院で歯ブラシ指導を受けて、効果的な歯みがきとなるようにしてみてください。
先に歯みがきを行う際のブラッシング圧についてご紹介しましたが、次に歯ブラシの動かし方についてご紹介します。
 子供と大人では歯ブラシの動かし方に違いがあります。
子供の口には歯周病菌がほとんどいませんが、歯はまだ柔らかく虫歯になりやすいという特徴があります。なので、歯みがきできれいにするターゲットは歯(歯面)です。
 逆に、大人の口は、歯は硬く丈夫になっていますが、歯周病菌が多くなっています。報告によると大人の8割が歯周病に罹患しているとのことです。



 子供の歯みがきは虫歯予防がメインになるので、歯面を磨くスクラビング法、フォーンズ法がお勧めです。スクラビング法は歯面に歯ブラシを当てて小刻みに少しずつ動かします。力が入りすぎないように仕上げ磨きするときは鉛筆持ちで行ってみましょう。フォーンズ法は小さなお子さんが自分で磨くときや簡単に済ませたいときの仕上げ磨きに適しています。大雑把な磨き方になりますが、歯磨き剤のフッ素を歯に広げる効果は大いにあるそうです。
 一方、大人の歯みがきは虫歯予防と共に歯周病予防も必要になります。ということで、虫歯予防には歯面を磨くスクラビング法、歯周病予防には歯と歯ぐきの境い目や歯と歯の間を磨くバス法がお勧めです。バス法はプラークの溜まる歯と歯ぐきの溝(歯周ポケット)や歯と歯の間に歯ブラシの先を優しく差し込んで細かく動かします。
 適切な歯ブラシを選択して、正しい磨き方をして口腔内の健全性を高めていきましょう。歯ブラシ選び、歯ブラシ指導など、いずみ中山歯科では予防歯科に重点を置いていますので、お気軽に歩相談ください。
ブラッシング圧、歯ブラシの動かし方に続いて最後に歯みがきの際に使う歯磨剤(歯磨き粉)についてご紹介します。
歯磨剤は歯を磨く際はぜひお使いください。歯磨剤を使わなくても丁寧に磨けば食べかすなどの汚れを取り除くことは可能だそうです。でも、歯磨剤には酸で脱灰した歯を修復(再石灰化)してくれるフッ素(フッ素化合物)や細菌の繁殖を抑制する殺菌剤など有効な成分が含まれている製品が多くなっています。
 以前の歯磨剤は含まれている研磨剤により歯の摩耗が起きていました。最近の歯磨剤にも研磨剤は含まれているそうですが、歯質よりも柔らかい研磨剤を使用するなど歯を摩耗させる心配はないそうです。研磨剤にはバイオフィルムを落としやすくする優れた効果があるので、細菌を効率よく除去するには、やはり歯磨剤を使った方が圧倒的に有利になります。見た目では白いペースト状の物がほとんどで以前との違いは分かりませんが、歯磨剤も大きく進歩しています。
 いつもの歯磨きに歯磨剤を使うだけで予防効果が加わるのですから、歯磨剤を使わないなんてもったいないですよね。
 歯磨剤も歯ブラシ選び同様、大人用、子供用、虫歯予防、歯周病予防などなど製品によってそれぞれ特徴があります。
いずみ中山歯科では、歯科医師だけでなく8人の歯科衛生士さんが歯ブラシ指導も行っていますのでお気軽にご相談ください。
 

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