坂口尚1

1P模写 #1 坂口尚(あっかんべェ一休)

1P模写とは

よくミュージシャンの人とか一曲まるまるコピーしたり、プログラミングの写経だったり、上達のための模倣は必要ですよね。

そこで漫画1ページ模写をやってみた。

結論から言うとやってよかった。たくさんの気づきを得た。

今回のお手本は?

坂口尚さんの「あっかんべェ一休」です。上巻の252ページ。

坂口尚さんは「石の花」を読んで感動して他の作品も読むようになったんだけど、とにかく絵がうまい。特に本物より素晴らしいなんて言われてる背景・風景描写が素晴らしい。白と黒でこんなに表現できるんだ!ってため息つきますよほんとにうまい。

今回は空のコマでグラデーショントーンで雲を白抜きで表現してあるページなんだけど、坂口尚さんに限らずうまい人は背景真っ白でも空気を感じられるんです。あと、何気なく引いた一本の線が空間をビンビンに感じさせる地平線になるところとか。うまい人は線が違う。

そいういところを勉強したくてですね。はい。

下描き

描き始めて即後悔。見積もりの甘さを発揮。

時間かかりすぎ。お手本横目にみながらササっと描いてできるかなと思ったらちっともうまくいかない。背景と人物の大きさが合わなかったり、コマに対する絵の大きさがあわなかったり…。

ちゃんと消失点とって補助線引いてモノから描いて人物乗せてやっと落ち着いた。もちろん坂口先生の原稿は正確でしたよ。横着して絵だけを横目にみて適当に模写したら出来なかったってこと。僕のデッサンレベルが足りてないのか心構えがカスなのか、はたまた両方か。

ペン入れ

ペン入れは楽しいね。ただ模写だからって服のしわの本数とか神経質に気にすると意味がない気がしてそこは流した。やはり描線の質は高い。

一体このページをどれくらいで描くんだろうかなんて考えて模写してた。

で、トーン貼って初めの完成品ですね。 まる一日かかった。

 感想

まず疲れた。予想3時間の現実6時間くらいかな。

プロは違いますね。大概の読者が読み飛ばすであろうコマでも神経が行き届いてる。

まず一コマ当たりの線数も非常におおい。とにかくプロの仕事は尊敬です。

とにかく線の質、描線のレベルが高すぎる。比べると自分の下手さにガックリする。

鍋のふちのパースだったり、破れた壁の柱だったりよ~く注意して模写して気づくものが多い。この作品を描くにあたって資料集めだったり時代考証だったり途方もない時間がかかってるんだろうなぁ。

読むのと描くのじゃ大違い。

当たり前といったらそれまでだけど。個人的に1番グッときたのはこれ。

ずれた木の板の裂け目の影ね。いやぁ丁寧。この表情で太陽の角度がわかりますもんね。こういうところなんだ大事なのは。

 今回模写するにあたってマジマジと作品を読んだところ、坂口尚さんは光と影の表情を追うのが素晴らしいなと。木漏れ日なんかもすごいし。

あと、心理描写、心象風景。こういうのをガシガシ入れてくのがマンガって感じがしますね。写真トレースしてリアルに描けるのもいいけど心象風景うまく描けるのは憧れるしそうなりたい。

コマ割も抜群にうまかった。小さいコマ窮屈なコマ、アップからの抜けのある風景の大コマドーーーン。とか人物全身どーーんとか。気持ちいい。

コマ割りのうまさも絵をさらに良く見せている一因だなと。

こんな感じで描いてた。パソコンで雲をトーンでやるの初めてだったけど大体わかった。まだまだ研究ですけどね。

やったらわかるけど1ページ模写はほんとに勉強になる。すげぇ疲れたけど次はだれにしようかわくわくしてる。小林まこと先生かあすなひろし先生か・・・はたまた。 

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