オープニング

消えてしまいたい、と思った。
光も道もないのに、ゴールの見えない闇の中をただひたすらに歩まなくてはならなかった。

病が病ともつかない痛み。
それは歯がゆく苦しいもので私はこの29年間名前が無いようなものだった。

そんな女の人生の半生である。

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