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ポミー
2023年8月24日 21:12
「ゆーしょ、ゆーしょ」 暑い真夏の盛りに、人目につかないようひっそりとそろりそろり歩き続けるゆっくりの一団があった。 野良ゆっくりに見られるようなすすや油の汚れは見られなかったが、あんよは泥まみれで、おかざりはところどころ破けていて、肌には無数の傷があった。それに、葉っぱを編み込んだような風呂敷を各自が持っていた。 その風呂敷の中には、山でしか採取できないような木の実や、誰かが捨てた
2023年8月24日 21:10
F市には「ゆっくり」と呼ばれる生き物が多く生息している。 ゆっくりは、小麦粉の生地の肌、寒天の目玉、歯は飴細工で、髪の毛は砂糖でできている。内臓や筋肉にあたる部分にはあんこがぎっしりと詰まっている。子供はテニスボールほどの大きさで、大人はバスケットボールほどの大きさだ。拙いながらも日本語で会話をして、群れを作って生きている。人間もどきの饅頭生物だ。 彼らの多くは群れを作る。森や茂み、公園