法教育のこと

ちょっと前からうすうす気づいていたんですけど、事務所の先生にツイッターのオープンアカウントの存在がばれてるみたいです。こんにちは、わたしです。

それはそれとして、身バレを恐れずに話をすると、今年も法教育関連の活動をしました。事務所の仕事と折り合いをつけながら、会務をするのはなかなか大変でした。死ぬかと思いました。とりあえず、週間の労働タイムだけはいつも通りになるようにと思って、その前の土日からフルタイムで働いて頑張ったのですが、結局事務所の先輩方には多大なるご迷惑をおかけする結果となりました。自分自身も緊急の案件に入ってしまい、先週は毎日空が明るくなるまで事務所で仕事をするはめになりました。

そうまでして法教育の活動を続けているのはなんでかなと思うのですが、やっぱり、何かしらこの活動に意義を感じているからなんですね。思い返してみると、法教育の活動を始めてから今年で4年になります。大人になってから始めたことで、ここまで長く続いていることは、案外法教育ぐらいのような気がします。

法教育界隈って、いまだに活動の目的や目標がまとまっていなくて、いろんな思想を持った人がいます。

案外多いのが、特定の思想を子供に植え付けようとしている人たちです。隙あらば憲法擁護とか言い出しますし、特定政党の批判とかをします。個人的にはこのタイプの人たちはすごく嫌いです。未成年に政治的な思想を押し付けてはならないと思っているので、刷り込み教育みたいなことをするのは好きではないです。あと特定の政党を批判するなら、わたしもなんとなく活動しにくくなるのでやめてほしいです。でも結構いっぱいいます。まぁそもそも弁護士会の会務を熱心にやる先生は…これ以上は何も言えません。

あとは、特定の法的知識を学んでもらおう派と、法的思考方法を体験体得してもらおう派です。わたしの法教育観は、どちらかというと後者です。とくに、学生さんに対しては、後者のつもりでやっています。わたしが法教育の活動を始めたロースクールの学生団体の目標が、法的なものの考え方を身に着けてもらうというもので、その影響が大きいです。

ですが、わたしが法教育と称して学生さんの前にでるようにしている最大の目的は、子供の時に出会える大人のバリエーションを一つでも増やしたいから、というところにあります。わたしは、田舎の出身なので、子供の頃に知っている大人といえば、両親、学校の先生、病院の人ぐらいでした。地元の女の子たちは、小さいころ将来の夢として大体看護師さんを挙げます。これは、看護師ぐらいしか、働く女性を見ることがないからなんだと思います。見たことないものを想像することは難しく、想像できないものを目標とすることはもっと難しいと思います。だからこそ、出会う大人のバリエーションは少しでも増やさなければならないのです。

私自身、弁護士になろうと思ったきっかけは、テレビで弁護士を見たからでした。テレビがなければ、この世に弁護士という職業が存在することも知りえませんでした。だから、私が学生の前に出て行って、弁護士ですよ、と名乗ることで、この世には、弁護士という職業があり、本当に実在しているということが、クラスにいる40人のうちだれか1人にでもささってくれればいいなと思って、法教育を続けています。

自分でいうのもなんですが、わたしはあまり弁護士っぽくないと思います。知性を感じない見た目と話し方と話す内容の三重苦に加え、気を抜くとへらへらしだしてしまうことが災いして、クライアントから弁護士から認識してもらえないこともままあります。でも、こんな人間でも弁護士になれるのだから、わたしもなれるんじゃないかな、と1000人に1人でも思ってくれる人がいたらいいなと思います。もちろん、わたしごときにそんな影響力がないことは重々わかっていますが。

それと、事務所の外にコミュニティを持つのは素晴らしいことですよ!世の中の弁護士がいかに博識で、深い考えをしていているのかこの半年で学ばせてもらいました。

そういうわけで、これからも法教育は頑張って続けていこうと思います。事務所には今後も迷惑をかけるとは思いますが、この時期に2日事務所を空けても、誰も面と向かっては文句を言ってこないということが分かったので、この調子で続けます。

もうすぐ夏休み!8月も頑張ります!

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