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【素人予想】2023年ジャパンカップ・GI

普段はpixivに競馬予想を乗せている者です。
予想とはいっても、私情と妄想と知ったかぶりにまみれた駄文かつ、
ウマ娘の絵をダシにした俺競馬詳しいですアピールみたいなものです。
ちなみに競馬ファン歴は9年半、初めて見たレースはワンアンドオンリーのダービー。好きなコースは京都芝2400と盛岡ダート2000です。ポケットスタートが好きです。
まずは有力各馬について私情てんこ盛りの所見から。ここから基本的に常体になるよ。

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有力馬の所見

[01][02]イクイノックス

 前走は本命にしなくて大変申し訳ありませんでした。「イクイノックスの強みは持続力とスタミナであり、本来は先行策でこそ力を発揮する馬」だとずっと思っていたから、秋天では前につけるという予想は合っていたんだ。ただ、ペースが落ち着いてダノンベルーガかドウデュースの末脚が切れたら差されちゃうんじゃないかと思ってたんだよね…。もうそんな次元の馬ではなかった。

 類まれな持続力と有り余るスタミナで、前の馬をすり潰し後ろの馬の瞬発力を封じるという勝ち方はダービー惜敗時に自分の脳内で出題された「馬体が完成したらどんな馬になるでしょう?」というクイズに対する100点満点の花丸回答であった。フジテレビの実況でも言っていたが「これがイクイノックス」なのである。さすがにラップは意味不明だったけど。今まで見たラップの中で亀ラップの次に意味不明だった。

 ペラペラな馬体だったのにめちゃくちゃなレースをして2着に突っ込んだダービーで私はこの馬に脳を焼かれた。あれほどのレースをしたのにダービー馬に輝けなかったことも含めて可能性の塊でしかないと感じた。ただ古馬になって大成するとしても、フェノーメノとかスワーヴリチャードみたいに4歳春天から5歳有馬までにGIを2個勝てれば万々歳くらいに考えていた。3歳春は虚弱虚弱と言われていたが、それは能力に馬体が追い付いていないだけで、馬体が出来上がれば本気で走れるようになるし体質も良化すると信じてはいたが、正直ここまで上手くいくとはさすがに思わなかった。

 それだけに怖さもある。上手くいきすぎ。「スタート出ます」「ルメールに従います」「どんな展開でもいけます」「馬体が完成したので1分55秒2で走ります」「弱点はありません」ってなったらそりゃファンだって引く。秋天を叩いてJCで状態をMAXにしてしまったら逆に馬体が許容範囲を超えないか不安になる。秋天までは「来年も見たいな」って思っていたが、あのパフォーマンスを見てしまったら「とっとと無事に引退して血を繋いでくれ」という思いに変わってしまった。最悪負けてもいいので無事に帰ってきてくれればそれでいいです。まあJC負けて怒りの有馬参戦ってなったらそれはそれで嬉しい。

 にしてもなんで白帽なんだよ。ちゃんとクジ混ぜとんのか。包まれるリスクがない&忖度って言われない外の方が1兆倍よかったんだが。

[01][01]リバティアイランド

 上がり3F31.4とかいう見たことないタイムを叩き出した新馬戦、ハイペースを中団から突き抜けた阪神JF、トラックバイアスを完全に無視して鮫島の夢を粉砕した桜花賞、初の2400戦だったのに前付けして加速ラップで1秒差の圧勝だったオークス、早めに先頭に立った挙げ句自らを目標にすっ飛んできたマスクトディーヴァを片手ではねのけて三冠達成した秋華賞。全部に言えることは「草」の一言である。

 春の段階で「スターズオンアースはエアグルーヴの奥ゆかしさ、リバティアイランドはドゥラメンテの暴力的な強さが出ている」と思っていたが、マジでその通りっぽい。母馬のヤンキーローズが日本に馴染みのない馬というのもあるが、ドゥラメンテがかなり強く出ている印象。キタサンブラックとドゥラメンテは全盛期がズレていたこともあり、お互いイーブンの条件で戦えたレースがほとんどないが、ここに来て牝馬三冠を達成したこの馬と完全体となったイクイノックスがお手合わせすることになったのは神のいたずらか。この2頭が戦ったら少なくともどちらかが負ける…この2頭のどちらかに対して「生まれた時代が悪かった」なんて形容詞を用いなければならない可能性がある。恐ろしいですね(白目)

 まあ勝ちに来る。川田はトップジョッキーである。つまり相当な負けず嫌いである。ましてやリバティアイランドほどの馬で着拾いなんて絶対にしないだろう。イクイノックスを意識しすぎて着順を悪くするかもしれない。でもそんなリスクを背負ってでも川田は勝ちに来る。イクイノックスと戦えるのはこれが最初で最後になるかもしれないし。川田は「イクイノックスを潰す」と「リバティのベストを尽くす」のどちらを優先するだろうか。

[03][05]ドウデュース

 前走は急な乗り替わりもあって残念な結果に終わってしまったが、あれが実力だとは考えにくい。別の馬でドウデュースファンと同じ目に遭ったことがある身としてはファンの心中をお察しするばかり。秋天の予想時(リンク参照)にも「自分がイクイノックスファンじゃなかったら真っ先に消してる」と書いた通り、さすがに京都記念からの休み明けではドウデュースほどの実力馬でも厳しかったようだ。

 京都記念はマイネルファンロンが動いたことによってレースが中盤で忙しくなった。凱旋門賞以降休んでいていた影響で体がウズウズしていたドウデュースにとってはこれ以上ない展開になったのだろう。京都記念から秋天までは8ヶ月、その間にはドバイターフに向けてバシバシに仕上げられたのに本気で走ることをドクターストップされた。「走りたい」という体のウズウズは京都記念とは比較にならないレベルまで達していたと推察される。だからハイペースなのにかかってスタミナが切れてしまった。飯と女とプールが好きらしいけど走るのも相当好きなんだろうね。

 トウカイテイオーの4歳秋初戦は秋天であったがハイペースに巻き込まれ7着。スペシャルウィークの4歳秋初戦は京都大賞典で7着。ドウデュースも4歳秋初戦の秋天で7着。トウカイテイオーもスペシャルウィークもその次のレースで復活を遂げた。さすがに想定外の成長を遂げてしまったイクイノックスを真正面から撃破するのは考えにくいが、一戦叩いてダービー馬としての意地を見せてくれることに期待。君はダービーレコードをもって世代の頂点に立った馬なんだから。

[05][10]ダノンベルーガ

 114435244。デビュー以来6着以下がない炎の掲示板ゲッター。ここまで善戦が続くと応援したくなっちゃうのが競馬ファンの性。先週のナミュールは本当に感動しましたね。前走は最後の最後でプログノーシスに競り落とされて馬券外となってしまったが、道中はハイペースの中プログノーシスよりも前の位置を取り、残り300mあたりでプログノーシスに並びかけられた。つまり300m近くプログノーシスと競り合って最後の最後に力尽きた格好。プログノーシス側が割と早仕掛けだったので、馬体を合わせた時点で脚色はほぼ同じだったかもしれないが、道中の位置取りの差を考えるとダノンベルーガがかなり粘ったようにも見える。

 前走では「秋天がメイチでは?」と思って本命にしたが、調教師のトーンが低かったのとより長い距離に向いてきたことを示唆する発言が気になっていた。本当の本番は距離延長のこちらなのかもしれない。まあ「都合の良い解釈ばっかりしやがって」と言われたら「はいそうです」としか言えないです。なんにせよ、こちらとしては同じハーツクライ産駒のジャスタウェイやリスグラシューの如くいきなり覚醒する時を待つことしかできない。

 昨年は秋天から有馬記念に直行したイクイノックスと違って、こちらは中3週でジャパンカップに向かった。一度経験したローテだけに、この経験値で優位に立てれば…立てるかなあ。

[08][17]スターズオンアース

 秋天の頓挫は本当に残念だったが、11月頭には馬場入りしているので、本当に「大事を取って」の回避だったのだろう。割と怪我の多い子だし仕方ない。

 かねてよりジャパンカップで見たいと思い続けてきた馬。キングカメハメハ、ドゥラメンテ、エアグルーヴ、ダイナカールの血を引き、叔母にはソウルスターリングを持つ馬。桜花賞が人気薄での勝利だっただけにオークスでも3番人気に甘んじたが、そもそもオークスを獲るために生まれてきたような血統の馬が桜花賞を勝った時点で、能力が相当高いということに気付くべきだった。オークスを最後に勝てていないのは確かなのだが、故障休養明け・関西遠征・出遅れ・幻惑逃げの前残り・東京マイルの女王相手…ここ3戦いろいろと条件の向いていないレースばっかり使われてなお馬券圏内を外していないことを評価したい。これだけ精神力の強い馬が東京芝2400で弾けたらどれだけ強いのか…と考えるだけでワクワクしてくる。

 秋天は結局回避したが、エリ女になんか目もくれず、同期の牡馬達に殴り込もうとしたその陣営の姿勢がめちゃくちゃかっこいい。ドゥラメンテ産駒の中でエアグルーヴが一番強く出ている子だと思っているので、東京で牡馬達を制圧している姿が見れたらそれはそれで嬉しく思う。

[05][09]ヴェラアズール

 宝塚では「イクイノックスが紐に連れて来てくれたらな~」と思っていたが、別のキャロットが2着に入った。岡安アナがゴール前でスルーセブンシーズとヴェラアズールを取り違えていたらしいが、「あれがヴェラアズールだったらどれほど良かったことか…」と悲しみに暮れたのが記憶に新しい。

 まあヴェラアズールが宝塚向きの馬かと言われればそんなことはないというのは宝塚の前から分かっていたことではあった。昨年のジャパンカップを最後に全く振るってないが、全部言い訳はつく。ドバイでダート使うくらいなら春天行って欲しかったね。

 今回のジャパンカップも後方に待機して一瞬の末脚に賭ける戦法になるだろうから、秋天のリプレイみたいな展開になれば2着3着は可能性としてあるんじゃないか。だからもう一度思ってみるのはありかもしれない。「イクイノックスが紐に連れて来てくれたらな~」って。

[02][03]タイトルホルダー

 現時点でのタイトルホルダーの生涯最高パフォーマンスと言えるのがハイペースを先行してレコードを叩き出した宝塚記念であり、秋天で同じような勝ち方をしたイクイノックスと比較するにはこれ以上ない判断材料だろう。あのレースは京都改修による日程変更で例年にない高速馬場となっており、ハイペースだったのに逆に先行有利になったレースと考えていい。現に3番手だったディープボンドが4着、適距離じゃない上に破滅逃げを敢行したパンサラッサが8着に残り、道中2桁番手だった馬が軒並み2桁着順に沈んでいる。(10-10-8-8で3着だったデアリングタクトすごい。)イクイノックスが完全に後方有利のレースで3番手から粘るどころか34秒台の末脚を出したのをを見てしまうと、申し訳ないが見劣りしてしまう。

 どのみちイクイノックスという馬を相手に逃げ戦法は厳しいと見ている。有馬以降のイクイノックスは「前の馬を潰して2着3着に追込馬を連れて来る」ということを繰り返している。もしイクイノックスが反動の影響でとんでもなく後方になってしまったら、マークがそっちに集中する以上タイトルホルダーにもワンチャンあるかなとは思う。逃げ馬は舐められれば舐められるほど怖い。況やGI3勝のタイトルホルダーをや。

展開予想

【1】タイトルホルダーとイクイノックスのペース

 パンサラッサが逃げて、タイトルホルダーが2番手…と考えるのが妥当なところだし、まあそうなりそうにも思えるが、パンサラッサはスタートがそんなに早くない。タイトルホルダーが究極仕上げして来そうなことを考えると、休み明けのパンサラッサはテンのスピードでタイトルホルダーに敵わないのではないか。なんか去年の宝塚もそんな感じだったような気がする。だからパンサラッサがどこにいようとペースを握るのは実質タイトルホルダーだろう。テンで無理に脚を使ったパンサラッサは軽視されると思うし、そもそも2400mもあるレースにおいては重視している場合ではない存在である。

 タイトルホルダーは去年の宝塚において入り1000mを58秒行くか行かないかくらいで通過した。今年のジャパンCの馬場状態が去年の宝塚くらい速ければ58秒で通過する。ただ去年の宝塚は位置取りがそのまま着順になってしまうくらい異常な馬場であり、今年の秋天くらいの馬場状態と考えると59.5秒くらいの通過になるのではないか。参考として2021年菊花賞の1000m通過が60秒フラット。

 ただ東京は直線が長い。「どうせ直線で捕まえられる」という思考が後続にあることを逆に利用して58秒台前半で通過する可能性もなくはない。結局タイトルホルダーが1000m何秒で逃げるかは予想しにくいところ。

 ぶっちゃけタイトルホルダーが何秒で逃げようとイクイノックスは誰かをマークしたり、おいでおいでしたりすることもしないだろう。ルメールは「イクイノックスの走りができれば誰にも負けない」と思っているはず。なぜならドバイSCでそのことが分かったから。ドバイSCはドスローのレース展開だったと言われがちだが、タイム計測方法が日本と違う(=助走距離がなく計測開始時点で0km/h)からそう見えるだけであり、イクイノックスはミドル気味なペースで後続を引っ張っていた。じゃなきゃ従来を1秒更新するコースレコードなんて出ない。タイトルホルダーの位置に関わらず、イクイノックスは1000mを60秒前後で通過すると考えている。

 どうしても気になるのはイクイノックスの状態面だが、身体的には問題ないはず。少なくとも陣営はそう見積もったから秋天を使った。秋天もタイムこそ異常だが、イクイノックスが自身の能力以上のパフォーマンス(=反動が出るレベル)を発揮したようには見えない。ルメールはちゃんとJCを見据えて乗っている。ただしイクイノックス自身がレース後に不機嫌になっていたり、フォトパドック診断で眼光がきついと評されたりと、馬の精神面にわずかな不安は残る。これまでの緩いローテからしても「もう次のレースですか!?」とげんなりしている可能性はないとは言えない。ダービーや宝塚の時みたいに行き足がつかないパターンになると1000m通過61.5秒くらい?

<1000m通過タイム予想>
 タイトルホルダー:58.0~59.5
 イクイノックス:60.0~61.5


【2】有力各馬の位置取り

 イクイノックスの状態次第なところはあるが、「イクイノックスより絶対前に行きたい!」と考えているのはパンサラッサ、タイトルホルダー、ディープボンドなどイクイノックスよりも末脚が切れない組くらいだろう。他にもいるかもしれないけど、それは実績的に有力馬とは言えない存在だと思うので割愛。

 実はイクイノックスはそれほど末脚が切れる馬ではない。スローの決め手勝負になったらイクノックスよりも強みを発揮しそうな馬が今回の出走馬の中にも複数いる。だからイクノックスは行き足がつかなくても多少は位置を取りに行くと考えている。1枠2番というややもすれば包まれそうな枠になってしまったが、3番がテンの速いタイトルホルダー、4番がメンバー内ではスピード不足のスタッドリー、5番が後ろに下げそうなドウデュースという並びなので、宝塚みたいにもみくちゃにされて後ろに下げざるを得ない状況にはならないはず。宝塚こそ後方待機からの無茶な競馬でなんとか勝ったが、今回はスルーセブンシーズみたいな馬が3、4頭はいる。ジャパンカップであんな競馬したら間違いなく誰かしらに差されるだろう。

 秋天を走っていた組はイクイノックスを真後ろでマークするということがどれほど恐ろしいことなのかを知っている。秋天組もイクイノックス同様自分の走りに徹するはず。特にドウデュースは戸崎が前走の経験から「有力馬の中では」最後方につけそう。出走馬に追走もままならないと見られる馬がいる以上、それよりも後ろにいると直線で不利を受けるリスクがあるのであくまで「有力馬の中では」最後方。溜めれば馬群すら突き破れるスターズオンアースと一瞬の脚の使い所が難しいヴェラアズールも後方待機と思われる。ダノンベルーガはそれよりもちょっと前かな。

 世界一位を倒して真の最強を証明したいリバティアイランドは敢然とイクイノックスをマークする可能性もある。斤量を鑑みても瞬発力ではリバティアイランドの方が明らかに上(イクイノックスは持続力タイプ)なので、距離感の差こそあれイクイノックスが見える位置で競馬すると思う。イクイノックスの状態が良好ないし普通であれば「イクイノックスが前、リバティアイランドが後ろ」という位置関係になるだろう。逆に言うとリバティアイランドの方が前だったらイクイノックスの状態があまり良くないと判断できる。いやその時点で状態判断ができてもレース始まっちゃってるから手遅れなんだけど。ルメールは秋天後の社台のパーティーで「リバティアイランドをマークしたい」と発言しているが、イクイノックスの特徴を考えるとブラフにしか思えない。

【3】イクイノックスはどこで動き出すのか

 イクイノックスにやる気があるかないかに関わらず、彼の仕掛けは割と早いタイミングで始まる。ダービーにおいては3~4角中間地点ですでに1つ前を走るキラーアビリティに追い付いている。宝塚においても3角で少し位置を上げてエンジンを点火しつつ4角を回っている。バキバキに状態が良かった有馬では狂ったような手応えで4角先頭ぶっちぎり。すでに何度か言及しているが、イクイノックスは本来末脚が切れる馬ではなく良い脚をバテずに長く使える馬。自分より末脚が切れる馬に対しては先行してアドバンテージを作りたいタイプ。もう少し瞬発力がなかったらタイトルホルダーみたいな逃げ馬に育てられてても全然おかしくなかっただろう。イクイノックスが出るレースが前崩れになっちゃう理由が末脚の持続力の高さによる早仕掛けであり、これをもって逃げ先行馬を掃除してしまう(+後方の馬を連れて来る)のだ。

 イクイノックスが早めに仕掛けだして前のタイトルホルダーを掃除しに行くと必然的に後方の馬にチャンスが生まれる。ましてやタイトルホルダーが大逃げを打っていたらこちらの想定以上の早仕掛けを見せるかもしれない。無慈悲なことを言うと、タイトルホルダーはイクイノックスがよっっっぽど後方になるか頭おかしいくらいの高速馬場にならない限りあっさり掃除される運命ではないかと考えている。「スタミナ勝負になればイクイノックス相手だって!」と思いたくなるのは山々だが、そもそもイクイノックスもそういう展開が得意な馬。イクイノックスの本質はキタサンブラックやメジロマックイーンのような先行脚質のステイヤーである。宝塚の予想(リンク参照)でも書いたがイクイノックスが最も恐れているのは「逃げ先行馬の前残り」ではなく「追込馬の一瞬の差し脚」。イクイノックスより前で競馬してそのまま凌ぎ切った馬はこれまでにドウデュースしか存在しない。イクイノックスに一泡吹かせる馬がいるとしたら差し馬である。ジオグリフやスルーセブンシーズもそう言っている。

 早めに動いて前を片付けたイクイノックスは直線で後方馬群の末脚攻撃を真っ向から受けて立つことになる。イクイノックスの真骨頂はここから衰えないどころか伸びる脚である。個人的な注目はこれに届く馬がいるかどうかという点であり、そうなるとやはり斤量が軽いリバティアイランドやスターズオンアースに期待がかかる。またかからずに脚を溜められた場合のドウデュースや道中上手く運べた場合のダノンベルーガ、ヴェラアズールも面白い存在。

【4】決着タイム

 タイムに関しては、さすがにレコード更新はないと思う。それこそ2分20秒6を上回るようなタイムが出る馬場だったらタイトルホルダーが止まらないだろう。3歳時に57kgを背負ったドウデュースとイクイノックスが2分21秒9を出しているが、これも「前半1000mがハイペースなのに中盤が緩まない」という異常なレース(だから差し決着)なので、常識的なレース展開であれば22秒台での決着になると踏んでいる。まあなかなか常識的な展開にならないのがGIレースであって、タイトルホルダーとイクイノックスの動き一つでいくらでも変わってくる。


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