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浅草観音裏のギター屋さんでギターを直してきた

20年以上前に息子がお年玉で買ってくれたクラシックギターを、ちゃんと弾けるようになるというささやかな目標を立てたのだけれど、ギターは20年前に買ったままの状態なので、どこかオーバーホールしてくれるお店はないかなあ、と探してみた。

ギターのことはこちらに書いた。

  • 2軒ほどみつかったので、昼ごはんを食べがてら行きやすい、浅草観音裏にあるこちらのお店(とんかつの方じゃないよ>笑 手前のお店)にメールを書いてみたら、「一度持ってきてみてください」と親切な返信がきたので、先週行ってみた。

2人が座ったらいっぱいになってしまうぐらいの店内で、男の子が2人、黙々とギターを修理していて、なんだかとってもいい。

古いし、さほどよいものではないと思うとギターを渡したら、いろいろ丁寧に説明してくれて、結局弦の張り替えをしてクリーニングするぐらいでよいということになり、置いてきた。

そのギターを、引き取ってきた。

割れが出ていたネジ部分を修理して、全体をクリーニングしてオレンジオイルをネックに塗布して、お店にあった弦を張って、音の調整までしてくれて、支払った額は3850円(弦込み)。
申し訳ないほどの金額で、息子のくれたギターはきれいに蘇ったー。
ほんとにありがとう。

これからの弦の張り替えや音合わせについても親切にアドバイスをくれて、またいつでも来てくださいと言われて店を出て、それがなんというか、いわゆるサービス業のお店の人ではなく、職人さんの真摯な丁寧さで、ああ、こうして地道に好きなこと、得意なことで小さく働いている人のいる場所は、気持ちのよいものだなあと思って帰ってきた。

クラシックギターの弦の張り替えは3ヶ月おきぐらいにしたほうがよいとのこと。自分で張るのもいいけれど、張り替えに通うのも、ちょっと楽しみになるような気がする。

ギターを直すというだけのタスクで、果たしてお商売は成り立つのだろうかと思っていたけれど、最初にギターを引き取りに行ったときは2人が店の外に並んでいて、私は近所だから引き返したのだけれど、2日後に行ったときも、先客がいた。
私が出たときは、次の客が並んでいた。

必要としている人がちゃんとある場所で、コツコツと働いている。頑張って欲しいー。


今住んでいるのは、こんな風に小さく、コツコツと働いている人がたくさん住んでいる場所だなあと思う。
自転車の調子が悪くて飛び込んだ自転車屋さんで。
棚を改造するのに必要な金具を探して入った金物屋さんで。

なんというか、朴訥だけれど的確に解決してもらえたことが、これまでも何度かあった。笑顔もサービストークもないけれど、静かに気持ちがいいんだ。

大型のショッピングモールやホームセンターが増えた今、個人のお店で地道に小さく働く人たちが多い場所は、やはり特別な空気感があるなあと思う。
顔のない「客」ではなく、一対一で話ができているという安心感があるからなのかもしれない。

こういう人たちが報われる社会であって欲しいな、と思う。
座っているだけで大金を動かして、知っている人だけが得をして、コツコツ働くのがバカみたいなんて思わない場所に、やっぱり私は住んでいたいな。

ということで、ギター弾き始めました!
前より格段に、いい音が出ます。
最初はチューリップです>笑


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