少女、菖蒲(あやめ)が登場。 一つの墓石の前で、少女は屈んで両手を合わせる。 菖蒲 …… そんな少女の隣に土方歳三が酒を片手にやってくる。 菖蒲 あ……。おじさんは新撰組の……、確か土方さんって。 土方 お前は……、そうか。沖田が気にかけていた娘か。お前さんも来ていた んだな。 菖蒲 はい。だって今日は沖田さんが亡くなって、もう一年だから。沖田さんは、最後まで本当に優しいお方でした。 今でもこうしてこの世にいないのが、嘘みたいに思えて……。