父と交わした約束...
前回の続き.....
当時小学校1年生、初めての夏休みに差し掛かかろうとしていた頃、突然の父の訪問....その後...運命の歯車が思いもよらない方向へと廻りはじめるとも知らずに....
ある日
父が私を引き取る為に、突如姿を現した...
母は....
「嫌なら行かなくてもいいんだよ」
と言った。
しかし、ゆっくり考えてる時間は無かったように記憶している....。
父に「私が行かないと悲しいのかな....」と聞くと
「悲しい....」と、優しい顔をクシャッとさせた。
でも、今日初めてあった父に着いて行く不安もあってか....
「帰りたくなったら帰ってもいいかな?」
と聞いた。
父は「それは勿論良いよ!」と答えた。
この時、子どもながらに「帰れる保険」をかけたことを鮮明に覚えている。
姉や妹は「行かない!」とお母さんにしがみついていた。
何故か、自分は行かなきゃ行けないと思ってしまった....。
母は泣いていた.....
その日のうちに、父が乗ってきた車に乗り、まだ見ぬ世界に移動することになった。
車に乗るなり、可愛らしいお洋服が準備されており、パンツから全て着替えるように言われた。
なんだかお姫様になった気がしていた。
県外への移動は車で約16時間を要し、途中大きなフェリーに乗るなど、小1の田舎暮らしだった私の好奇心はグイグイと刺激された。
反面
田舎町が小さくなって行く様に、不安と寂しさが少し込み上げた....。
フェリーを降り、船酔いでフラフラしながら、更に高速道路に入り移動すること数時間、やっと目的地でもある県に入った。
すると見渡す限り、今まで見たこともない大きなビルや電車・人の量に、それはそれは驚きと感動で瞬きも忘れる程だった。
ようやく長旅を終え、車がとある団地下の駐車場に停車した。
「着いたよー」と笑顔の父。
私は、お父さんが住んでいるのはここかぁ〜
凄〜い、大きな団地だなぁ〜
かっこいい〜って思った。
エレベーターに乗り、初めて嗅ぐ匂いをクンクンと味わった。
エレベーターを降り、エレベーターホールの窓から顔を乗り出すと、目眩がするほどに高く、風が強く吹き抜けて行った。
部屋に向かった。
父が「ピンポ〜ン」と玄関チャイムを鳴らす
???
中から、初めてみるおじさんとおばさん、そして私より背の高いお兄ちゃんが1人出てきた。
お知り合いのお友達のところにでも、ご挨拶に立ち寄ったのかな?
と思った。
おばさんが「いらっしゃ〜い!疲れたやろ〜。入り〜」と父と同じ言葉を喋った。
辿々しくお邪魔した。
その後、衝撃的な言葉に耳を疑った。
おばさんが
「遠慮せんでええんよぉ〜、これからここで暮らすんやから(^^)」
と.....
笑顔で言った......
父の顔を不安気に見上げた私に、
父は、「仕事の都合もあるから、暫くはここの方達のお世話になることにしたんや」
と笑顔で言う
「お父さんも一緒に?」
と聞くと
「勿論や!」
と笑顔で言った。
しかし
田舎暮らしで貧しかったとはいえ、田舎の家は無駄に広い。
ここのお家は団地は大きいけど、2部屋を襖で仕切ってあるだけのお家、何処にどうやってこの人数で寝るのだろ....と、失礼な心配をしていた。
そういう経緯もあり
この日から
冷蔵庫は私にとって【開かずの扉】となり
朝ごはんのパンのおかわりは、遠慮するあまり最後まで言いだせない.....
そんな想像もしていなかった
新しい生活への幕が開いた
そして月日はたち.....
またしても予期せぬことは足音もなく
突然にやってくる.....
数ヶ月後......
父が突然帰って来なくなったのだ.....
連絡も途絶えた.....
続く......
おまけ(^^)
まぁ〜
きっと、父は、寂しくなり私を引き取りに片田舎まできたんでしょうが....
なかなか、思うようには行かなかったのでしょうね〜😅💧
ある日突然、姿を消してしまいました😱
Σ(゚д゚lll)
残念....💧
幸いにして、私はご迷惑をおかけしながらも良いおばさん達が居たから、何とか食べ物や寝るところなどの不自由は無かったのですが...
父と2人きりで居なくなられていたら、飢えるところでした(^_^;)
しかし、今後も、父の嘘には度々翻弄されてしまいます....😅💧
また、見に来ていただけると嬉しいです🌈☺️
ではでは✨🌈
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