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私とあの人の物語7

帰宅したら知らない車

誰か来てるのかしら?

軽四のキャンピングカー

あとから知った

自分の家にそっと入る

靴は知ってるのだけ…

あの人だけか?

恐る恐るリビングへ…

ただいま~…

おかえり~

パソコンに夢中

外の車は代車なの?

びっくりしちゃった~

あれ新しい車なんだ

…はい?

前の車のローン終わってないね?

いいのにしたから大丈夫

そんなことできるのか?

その日以降家に物がやってきた

いや帰ったらいた

カメラがあってこれどうしたの?

弟からかりた

ふーん…

このノートパソコンはどうしたの?

調子悪いから直してる

ふーん…

こんな感じで増えてきた

そんな時にテレビで

買い物依存症について話をしてた

奥様がクレジットカードで

買い物しまくる

ストレスや淋しさでとかとか…

もしかしてあの人もこれか?

買い物依存症?

どうしたらいいんだろう…

病院?近くにそんなの見てくれる

病院あったっけ?

その時にフッとちょっと待って‼

もしそうだったらこの先

どうなるの…

見えてしまった未来

親は別れろと言ってくる

ここも全部手放す事になる

いやだ…とられたくない

あの人もこの家も

私の大切な宝物だ

どうしたら守れる?

人生で1番頭を使った

怖いけど…勇気出して

カードローンを作った

それと会社に内緒で

バイトもした

寝る時間を減らした

朝方帰宅していつもの

朝ごはんとお弁当

仕事に行ったらそこから

少し寝る

それでも生活は厳しくなって

でもあの人の物も増える

お金貸してが増えてきた

どんどん苦しくなって

投げ出したくなる

でもラディだけはきちんと

育てたい

そこだけはなんとか頑張った

そんな時に私名義のあの人の携帯

あの人がなくなったから

新しくスマホにしたいと言ってきた

その時に1番新しい機種

無くしたなら安い携帯で

いいじゃない?と伝えた

そしたら壊れたと言ってきた

ちょっと待って?

無くなったの?壊れたの?

そのあとに

『いいからスマホに変えてや‼』

私がフリーズした

うそついた?スマホの為に?

家で大きな声で初めて

あの人が怒鳴った

目が変だった虚ろな目

怖い‼怖い‼怖い‼

血の気が引いてきた

ここから逃げたい‼

でも動けない

『スマホに変えてって‼』

腕を捕まれた

その瞬間に何か頭の中で

セキュリティシステムみたいな

物が作動した

この時の記憶が

ここから実家までないのです

ただラディと服を少し持って

実家に帰って来ました

お母さんに事情を言ったら

案の定別れるように言われた

携帯にはあの人から

ごめんのメールが大量に…

もう頭が痛いし何も考えたく

ないのに

仕事とアルバイトはこなした

そのうち携帯でいいから

機種変だけはしてとメールの

内容がかわった

仕事に行ったらいつもの

仮面で仕事に集中してた

そんな時に1人のおっちゃんに

あんた最近悲しそうやな?と

言われた

涙のダムが決壊した

もう仮面も壊れてしまった

あの人を知ってるこのおっちゃんに

今の現状を言っても

信じてもらえないかもしれない

でも私がもう無理だったから

成り行きを言った

話を聞いたあとに

そんな事になっとたんかと

話をちゃんと聞いてくれた

その人が1度離れた方が

いいと言った

このままだと

2人死んでしまう気がすると

実際誰かにとられるぐらいならと

考えた事もある


その人から別のおっちゃんに

話が伝わる

その人も離れてお互いに

立ち直らないといけないと

言った

絶対に死ぬのはダメだからねと

なんで死にたいと思ってるの

わかるんだろう


無料の法律相談所に相談に

行ったら自己破産を進められた

その事をおっちゃんに伝えた

自己破産すると今の仕事は

辞めなくてはいけないみたい


その時に銀行関係の人が来て

話をし始めた

私はもう魂がどこかに行った状態

そしたら銀行関係の人が

一緒に弁護士事務所に

行ってくれた

そこで再生法の手続きをして

先生と話をしてくれた

その間にもあの人からメール

今度はローンをまとめるから

保証人になってほしいと言う

頭が回らないし魂も

どこかにいった

全部まわりのおっちゃん達に

助けられてた

この時から魂と体が離れて

記憶もない

でも家と職場の往復はしてた

そしてあの人との家は

競売で買われた

あの人がいない時間をみはからって

親と荷物を取りにいった

家に入り荷物をまとめながら

荷物を取りに戻ってきた現実か

今までが夢だったのかと

フワフワしてた

違う‼荷物を取りにきてる

現実がわかると過呼吸

家の中にいると苦しくて

30分ぐらいしか入れない

だから宝物達を

全部持ってこれなかった

大好きなCDや漫画や本やDVD 

早くに売れたので4回しか

これてない

それから魂がないまま

仕事に行ってた

アルバイトはやめなさいと

言われてやめた

でも夜は眠れなかった

ラジオをつけて寝てた

静かだと現実か夢か

わからなくなりそうで怖かった

ラジオとラディのぬくもりと

ダウンライトの明かりで

目を閉じて過ごしてた夜

仕事中にたまにウトウトした

人間は眠らなくても

生きれちゃうのかと

この頃死ぬのは結構難しいのねと

思いはじめてた

簡単に死ねると思ってたから

離婚が成立してから

仕事場でまだ旧姓に直して

なかった時に名前ちゃんと

戻しなさいと言われてた

この時はまだ私名義の

あの人の携帯は生きてた

もしかしたらメールがくるかもと

思ってた…こなかったけど

それだけが支えでもあったの

でも助けてくれたおっちゃん達に

解約するように言われて解約した

もう本当に繋がりがなくなった

私の魂と体も離れてしまった

何年オートシステムで

家と仕事場を往復してたか

記憶にないのです

ある金曜日にラジオから

やまちゃんとたあちゃんの

下ネタが耳に入ってきて

ラディのぬくもりを感じて

その時久しぶりにフフフと

声に出して笑った

涙が溢れた

私の魂と体が繋がった日

笑いながら泣いた

ラディただいま

ゴメンね

ありがとう

ここから

全てはラディの為に‼と

生きてきた

あの人と本当に別れる為に

あの人への執着を手放す

執着したくなったら

ラディにする事にした


私にとって一生に1度の

大恋愛だと思ってる

人によっては違うと

思うかもしれない

10年間の大恋愛

ただHAPPYENDじゃなかった

それだけ

好きだから執着した

女失格の一生に1度の

大恋愛物語でした


おわり


読んでくれてありがとう…

0(:3 )~ ('、3_ヽ)_



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