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ウルトラQを(何話か)観てみた

『シン・ウルトラマン』を観て、興味が沸いたので、Amazon Prime Videoで『ウルトラQ』を観てみました。とはいえ全話は大変なので、『シン・ウルトラマン』の冒頭シーンで出てきた怪獣の出るお話を中心に。

白黒時代の作品だし、30分の枠(アマプラのデータでは26分)で一つの話ですから、粗い部分は多々あります。でも、とても面白かったです。

かいつまんで、ネタバレしない程度に書いておきます。

『ゴメスを倒せ!』正統の怪獣もの。謎の怪獣の登場、洞窟内での緊迫の逃避行、因縁の解決…。平成ガメラに通じるものがありました。これを30分未満にまとめるって、すごい腕力です。

『宇宙からの贈りもの』謎の怪生物という意味ではこれも正統。人類が火星に送り込んだものが、何者かによって送り返されてくる…という導入部が秀逸。なお、ナメゴンはシン・ウルトラマンには出てきません。私はサムネイルの画像で、ゴーガと勘違いして観ました。

この2話で登場するゴメスとナメゴンは、大きさの演出がちょっとうまくいっておらず、大きさが想像しにくいのが残念でした。このあたりは摸索中だったんだろうなあ、と思いました。

『マンモスフラワー』大都会のビルの上に、巨大な植物が!というビジュアルが最高です。

『ぺギラが来た!』南極のシーンの特撮が素晴らしい。雪に覆われ、ホワイトアウトした南極の光景は、白黒の時代にはむしろ作りやすかったのかも?「登場人物が南極に行く」というスケールの大きさも、いいですねえ!これは子どもが夢を持てる作りだなーと思いました。

『鳥を見た』島の少年のシーンが抒情的でとても良かった…。一般の映画のひとこまと言われてもおかしくない。撮影技術に支えられた、構図の良さがとても印象的でした。ラストの、浜辺から空を見上げる少年を、はるかに高いところから見下ろすアングルは、どうやって撮ったの?この時代にドローンは無いよね?とビックリでした。

『東京氷河期』ぺギラはデザインがいいですね。いつも半目で、うっかりすると眠そうに見える表情なのですが、それがかえって不気味さをかもしだしている。大きさの演出もよく、少年によるアクションシーンもすごく良くて、スリルがありました。

『虹の卵』これもまた、少年・少女のシーンが良かった。40年前の子ども向け映画のいいところが詰まっている、のどかで優しい映像でした。

『2020年の挑戦』シン・ウルトラマンには出てこない、ケムール人の回。この回は特撮がいい…。人体消失のシーンや、ケムール人がパトカーに追跡されながら逃走するシーンは、「僕はこれが観たかったんだ…!」となりました。ラストの遊園地のシーンも、照明といい音声といい、ミステリアスで良かったですねえ。また、ケムール人はデザインがいいなーと思ってよく見たら、中の人は古谷敏さん。背が高く手足が長い。確かに、よく見るとウルトラマンと同じプロポーション!

『ゴーガの像』これはなんというか、…スパイアクションですね。怪獣のシーンはむしろオマケという感じですが、ちゃんと面白かった。ゲストヒロインがとにかく素敵。

上に書いた以上に、たくさんワクワクさせるネタが放り込まれています。主人公が小型飛行機のパイロットで、毎回空を飛ぶシーンがあるし、徒手の殴り合い・取っ組み合いのアクションシーンも多数。ヒロインはボーイッシュな短髪にオシャレな帽子をかぶって、表情が豊かで、とてもかわいい。

『シン・ウルトラマン』のついでが動機でしたが、観てよかったなと思いました。

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