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本の感想:『日本の10大庭園』

次の休みの旅行で、日本庭園を見たいなあ、という気持ちになりました。

これまでにもいくつか有名な庭園をまわったことはあるのですが、「分かったような、分からんような」という感想でした。
「もうちょっと分かりたい」と思い立ち、いくつか見繕った中から、この本を読んでみたような次第です。

最初の章で、日本庭園の基本構成、基本的な用語を教えてくれます。
次の章から、章を分けて、10個の庭園(プラス、紹介している庭園と同時代に作られた庭園)が紹介されていきます。並び順はランキングではなく、作られた(と想定されているる)時代の古い順です。平安末期の毛越寺からはじまり、江戸初期の桂離宮まで。
京都周辺の庭園が多いですが、毛越寺のほか、一乗谷の朝倉家遺構など京都以外の地域のものも取り上げられています。

どの章も、著者の鑑賞が丁寧に、嫌味なく述べられていて、読み応えがあります。私も日本庭園を訪れたくなりました。

たいへん面白い本でしたが、著者は石組に焦点を当てています(理由は終章で述べられています。終章は日本庭園の現状についての懸念が述べられており、それ以前の章とあまりに雰囲気が違うのでびっくりしました)。
植栽や借景など、庭園の他の要素についての記述は少ないので、他の本にもあたってみようかと思っています。

ヘッダ部分の写真は、桂離宮の庭園です。noteに公開されている写真をお借りしました。

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