Step2 検証データから勝機を掴め!あわせて日々の運用方法も教えます|株システムトレードの始め方講座
こんにちは、株システムトレードの伝道師 大内です。
今回も張り切って参りましょう!
今回は、
「システムトレードの検証結果はどのように見ればよい?」
という疑問を解決するべく、検証結果の確認方法をお伝えしていきます。
どうぞお付き合いください!
【 1 】 バックテストと最適分散投資の違い
前回もお話しましたが、イザナミにはバックテストと最適分散投資という2つの検証方法があります。
この2つの違いは何かと言うと、
バックテストでは、お金というものを考えずに、条件に一致した全ての銘柄に仕掛けられたものとして検証を行います。
大富豪が条件に一致した全ての銘柄にバンバン仕掛けていくイメージですねw
バックテストでは、売買ルールごとの優位性が比較しやすくなっています。
一方、最適分散投資では、現実に近い形となるように運用する資金量を考えて検証を行います。
シグナル量によっては資金が足りなくなって仕掛けられない場合もあり、実際のトレード環境に近い状況を想定した検証結果となります。
売買ルールを作る場合は、まずバックテストで仕掛けや手仕舞い条件を作成します。
そして利益が期待できる売買ルールが出来たら、資金を考慮した最適分散投資の資金設定ルールを仕上げていく。
これが基本的な流れになります。
【 2 】 検証結果の良い悪いはどこを見る?(バックテスト編)
バックテストでは、まず次の3つの項目をチェックしましょう。
1.総取引回数
検証期間における取引回数の合計を表しています。
取引回数が極端に少ないと、検証結果が良かったとしても統計的なデータの信頼性が低いということになります。
目安としては、年平均100回から250回はほしいですね。
2.勝率
全取引回数における勝ち取引の割合を表します。
勝率は高いに越したことはありません。
例えば、主力の売買ルールで勝率が低い場合、運用を開始して負け取引が続くと、すぐ運用停止になってしまう心配もあります。
なので、勝率はできれば50%以上あるのが望ましいと言えます。
ただ勝率が低くても、1回の勝ちが大きければ、十分に運用できる売買ルールもあります。
勝率は売買ルールの特性の1つだととらえて、自分の運用スタイルに合った水準を探してみてください。
3.期待値
1取引あたりに期待できる利益のことを表します。
(あくまで期待できる利益です)
期待値は、次の計算式で求めます。
【 期待値=平均利益×勝率+平均損失×(1−勝率) 】
例えば、期待値+1.00%の売買ルールがあったとします。
このとき仕掛け金額100万円で取引を繰り返したとすると、1取引あたり平均+1万円の利益が期待できるという意味になります。
「期待値がマイナスの場合は?」
と言うと、取引を繰り返すことで資産がどんどん減っていく可能性が高いという意味になります…(怖)
実際にトレードを行う前に、こうした損益のメドが立つ!
トレードを長く続けられてきた方にはお分かりとは思いますが、精神的にはこれがすごくラクなんですね。
だからこそシステムトレードは継続しやすく、来るべき相場でしっかり利益チャンスをものにしていくことができるわけです!
【 3 】 年単位の成績もチェックしよう!
上記は全期間を通じての検証結果です。
その間には成績の浮き沈みがあるはず!
なので1年毎の成績もチェックしておく必要があります。
結果概要表示の「その他集計」タブを選択し、集計分類を「期間別」にして見てください。
年単位の取引回数、勝率、平均利益、平均損失、そして期待値が一望できます!
これで極端に勝ちや負けの時期が集中するようなアンバランスな戦略になってないかを確認することができるのです。
ちなみに戦略が苦手な年の利益がほぼゼロ、ややマイナスになるのは特に問題視しません。
例えば2000年-2005年に大儲け、でも2006年から2012年まで大損のような、極端な偏りがないかをチェックします。
【 4 】 検証結果の良い悪いはどこを見る?(最適分散投資編)
まず最適分散投資でも次の3つの数値をチェックしましょう。
1.総取引回数
2.勝率
3.期待値
最適分散投資では、運用資金はどれ位か?ということを考えます。
そのため、バックテスト成績と比較して最適分散投資の成績は落ちやすい傾向があります。
ただ極端に悪化するときは、次のケースに当てはまらないかを考えてみてください。
・利益となった取引が、特定の時期に偏っている
(大量の資金が無いと機能しない売買ルールである)
・ドローダウンが大きい
(資金がショートして運用停止に陥りやすい売買ルールになっている)
また最適分散投資には、出来高制限という機能があります。
出来高制限は、出来高に対してどれ位の株数までなら仕掛けを行うのかを計算して仕掛け株数を決定する機能です。
(実際は出来高が少ない銘柄にも関わらず、多くの株数で仕掛けたものとして検証が行われないようにします)
この出来高制限に引っかかるような銘柄への仕掛けが多い場合、バックテストの成績がいくら良くても最適分散投資の成績がガクンと落ちる可能性がありますので注意してください。
さらに最適分散投資の検証結果では、次のような利益率やドローダウンも見ておきましょう。
4.利益率
利益率は、運用資金に対する利益率を表します。
期待値が高くても取引回数が少ない場合は、利益率は小さくなります。
「トータル利益を伸ばす」
というバランス意識を大事にしてください。
5.最大DD(最大ドローダウン)
最大DDとは、資産曲線のピーク時からどれだけ資産が減ったかを表します。
6.最長DD期間
DDが最長でどれ位の期間で発生し続けたかを表します。
あまりにもDD期間が長いと、トレードを続けるモチベーションの維持が困難になってきます。
メンタル面で重視したい項目ですね。
その他には資産曲線の滑らかさもチェックします。
きれいな右肩上がりになっているのが理想的ですね!
最適分散投資でも年単位の成績をチェックしましょう!
必ず毎年プラスである必要はなく、苦手な相場では損失を抑えつつ、得意相場でしっかり利益が出ていればOKです。
まずはこれらのポイントを抑えた上で、自分の運用スタイルに合った売買ルールに一歩ずつ近付けていってください!
【 5 】 市販売買ルールを使って学習速度超アップ!
「売買ルールをどうやって作ったらいいのか分からない」
「売買ルール作りが思うようにはかどらない」
「主力となる売買ルールがほしい」
「お手本となる売買ルールを手に入れたい」
そんな方は市販売買ルールを活用するのも有効な方法です。
イザナミの市販売買ルールでは、ロジックが公開型になっています。
ブラックボックスで見えない部分がありませんので、開発者の豊富なトレード経験が活かされた売買ルールを手に入れることで、売買ルール作りのお手本とするのもお勧めです。
システムトレードを行うにあたって、市販売買ルールは必ずしも必要ではありません。
腕に覚えのある方は、オリジナル売買ルールをいきなり作り始めるのもよいでしょう。
一方で、トレード経験豊富な開発者が作った市販売買ルールは、
「自分では全く思い付かなかったコンセプトの売買ルールだった!」
といったうれしい発見があります。
システムトレード上達への近道になりますので、よろしければご検討ください!
【 6 】 システムトレードでの日々の運用方法はこれだ!
売買ルールも用意出来て、検証結果も良ければあとは運用するだけ!
感情に左右されず、ブレずに売買ルール通りに取引を繰り返す。
そんなシステムトレードでは、毎日どんな作業をするのでしょう?
「経済ニュースをくまなく調べ、材料となるような情報を探す。」
「場中にモニターに張り付いて、仕掛けチャンスを狙う。」
「企業の財務諸表やIRニュースでお宝銘柄を発掘する。」
いずれも違います。
システムトレードでは、検証ソフト(イザナミ)を使って検証を行い、明日の仕掛けシグナルと手仕舞いシグナルを確認し、その売買シグナルに従って証券会社へ発注を行うだけです。
これを「 シグナル確認 」と呼びます。
シグナル確認にかかる時間はわずか1分。
証券会社への発注作業と合わせても数分で済んでしまいます。
場中にモニターに張り付いて神経を擦り減らす必要もありません。
自分の運用ルールが決まっていれば、驚くほど簡単にシステムトレードを始めることができます。
シグナル確認は、次のような流れで行います。
【 1 】 バックテストを実行
↓
【 2 】 最適分散投資を実行
↓
【 3 】 売買シグナル(最終日シグナル)を確認
↓
【 4 】 売買シグナルに従って証券会社へ発注
基本的に発注は証券会社のHPから手作業で行うことになりますが、別ソフトのワンクリック一括発注支援ツールを使えば、発注も簡単です!
トレードで成功するには継続が肝心。
システムトレードでは継続に必須な「日々の作業で楽」をすることができるのです!
システムトレードのイメージは湧いてきたでしょうか?
イザナミの操作方法や機能で分からないことが出てきましたら、イザナミサポートまでお問い合わせください。
次回は、
「イザナミでの仕掛け/手仕舞いパターンはどう学ぶ?」
イザナミに標準搭載された「ライブラリから選ぶ」を使っての簡単な学習方法を伝授します。
どうぞお楽しみに!
お問合せ先
有限会社 ツクヨミ
URL https://www.izanami.jp
Mail support@izanami.jp
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