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また8月6日がやってきた。この日の報道。

77回目の「広島原爆の日」がやってきた。
昨年も「広島原爆の日」に思う 「広島原爆の日」に思う|tsurezure-iza|noteという記事をNOTEに投稿したが、今年の式典を見て以下の感想を持った。
● 未だに誰が原爆を投下したのかを明確にしない。主語がないのだ。
市長がロシアという国名は何度も口にしたが、市長も岸田総理も加害者である米国の名前は出さない。毎日新聞は昨年ははっきり「米国」という固有名詞を挙げたが、今年は固有名詞を書いていない。

● 総理が変わっても核兵器禁止条約の言及がない。

● ウクライナ侵攻を巡りロシアは核兵器の使用を示唆しているという理由で、当日ロシア及び同盟国とみなしてベルラーシ代表を招待しなかったが、適切な外交の姿勢か。
では朝鮮戦・ベトナム戦争・アフガン戦争で米国は核兵器使用計画を持っていたが、その時、世界・我が国はどのように反応したか?

そしてこの日、一方でテレビで殆ど報道されない世界の出来事があった。
イスラエルのガザ空爆である。
ガザ市中心部の高層住宅などが破壊され、ハマスと連携する「イスラム聖戦」戦闘員だけでなく子供を含む一般人合わせて15人以上が死亡、100人以上が負傷した。
イスラエルは、同組織が「対戦車砲でイスラエルへの攻撃を始める「具体的な」情報があるとして先制攻撃に踏み切った」しかも「攻撃対象はガザ市民ではなく、イスラエルを破壊しようとするイスラム聖戦で必要な限り続く」とイスラエル首相は明言している。(毎日新聞2022年8月7日朝刊)

この言い訳・行為はロシアのウクライナ侵攻理由とどこが違うのか?

ヨルダン側西岸を強大な武力を笠に占領し、そこで国際法的にも違法とされる入植地を拡大しているイスラエル。

イスラエルは強力な軍備を有し、更には核兵器も保有しているのは世界の常識とされ、一方的な弱者であるパレスチナに対してだけでなく、他の中東の国々に対しても好き勝手に領空侵犯・空爆を行っている。
これに対して、ことイスラエルの件になると米国が拒否権行使するから国連安保理は何もできない。 したがって米国追随の日本も抗議の声上げてるのを聞いたことがない。

しかしながら、我が国はパレスチナに無償資金、技術協力合わせて2019年までの累計で約1,244億円のODA資金を投じているのだ。(外務省国際協力局 編政府開発援助(ODA)国別データ集2020)100271618.pdf (mofa.go.jp) 
援助したインフラ等がイスラエルによって破壊され、我が国国民の税金が無駄に消えていく現状を米国と行動を共にして黙認するのか? これこそ日本の外交実態なのだ。

その一方でまた今日も中国の台湾周辺での軍事演習及び米・豪と共に演習を中止するよう中国に申し入れたことを、例によってテレビ・新聞で金太郎飴的に報道している。
面白かったのはNHKで盛んに中国の脅威を植え付けたかったのだろうが、与那国島での記者は「島民は以外に冷静」の旨伝えていた。

中国の今回の演習を日・米・豪3国で中国に申し入れてもインド含め自分達はクアッド演習するんだろうし、近い将来米国もICBM発射実験するんだろう。

ペロシは進駐軍の基地へ降り立ちながら、広島で原爆投下の謝罪もせずに、何しに日本に来たんだろう。
単に台湾問題にちょっかいだしにきただけではないのか。
それなのに日本は、この時とばかり繰り返し「台湾有事」、「中国・ロシア・北朝鮮の脅威」という洗脳報道により軍事費の聖域なき増大、それを裏付ける憲法改正に世論を誘導しようとしているのではないか?
こうしてみると今年の8月6日の「広島原爆の日」は今までと違う方向で政府に利用されてきているのではないだろうか?


本当に有難うございます。励みになります。元々書くことは好きなのですが、一旦書き出すと長くなります。こんな時、絵心があればと思います。