腐界の民@ナウシカパロディです
モヒカンと白いお髭がダンディな風の谷の忠臣ユパ、
姫様の秘密の部屋に案内された彼は膨大な彼女のコレクションに驚く。
ユパ
「姫様、こ、これは全部…」
ナウシカ
「そう、かつての人類が残した膨大な記録、同人誌。別名薄い本よ」
ユパ
「なんと!良い子が見ちゃいけないご本に囲まれてもここは空気が清浄な!」
ナウシカ、分厚い同人誌を二、三冊並べて
「見て」
ユパ
「これは画力の高い同人作家達のパロディ集、
ベルサイユの漫画家と博覧会の2冊セット!」
ナウシカ
「そして私が手に持っているのは伝説の銀英伝同人誌、全艦出撃よ」
ページをめくるユパ
「おお、おお…滅びる刹那の人類の記録はなんと大らかな!なんであのような悲惨な戦争を起こしたのでしょうか?」
ナウシカ
「実はその頃から水面下で世情は乱れ、荒廃した人心は作り物の世界に夢中になるしか自分を癒す途は無かったの。ちなみに私の好きな同人作家は戸田奥さん」
ユパ
「ちなみに今は御大よしながふみさんも銀英伝パロディ同人誌出身なんじゃぞ」
ナウシカ
「CLAMPさんも高河ゆんさんも。ねえユパ、腐界(今は滅びたヲタの世界)は実は有害図書なんかではなく、妄想と笑いによって人心を浄化していたのじゃないのかしら?」
ユパ
「なんですと⁉︎」
ナウシカ
「かつて、資源の乏しい小国があった。
その国の腐界の民は自分の内面世界を満たすためにマンガとアニメ、様々な薄い本を作り続けた。
それが千数百年も後の今になって人類の貴重な記録資料となって残っている…ねえユパ、
戦争を起こした内的世界に自分しかいない為政者たちって…
なんてみじめであわれな生き物」
光の無い目でこちらを見つめるナウシカ。
ユパ
「それはそうと『キャンディ、うぬのエリマキ見つけたぞ!』からの落馬するラオウの見開きは今のプロを超えてますね」
ベルサイユの漫画家より
ナウシカ
「憎しみで人を殺せたら…!
ってジルベールのセリフを実現させたSNSって最終兵器じゃないかしら?
それにしてもキルヒアイスは受け固定ね」
こうして二人は暫く同人誌を楽しんだのだった。
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