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質のいい質問 もったいない質問

2種類の質問


こんにちは!
私はイラストレーターをやっております、Ixy(いくしー)と申します。
絵の仕事の休憩がてらにtwitterのスペースやYoutube等で直接、いろいろな境遇の方から絵についてのご質問を受けることがあります。
いただく質問の中で「いい質問」と「もったいない質問」の大きく2つに分かれているなあと感じていたので、これからどういった質問がその2つに当てはまるのか自分なりに考えて紹介させていただきます。


もったいない質問とは


最初に質が悪い、というよりここでは「もったいない質問」として先に例を上げさせていただきたいと思います。絵描きなので絵についての質問を例に箇条書させて下さい。

  1.  〇〇を描く(する)上でコツなどありますか?

  2.  〇〇をしたいと思うのですがどう思いますか?

  3.  〇〇をしている時に気をつけていることはありますか?

わりと上記のような質問が本当に多いです。
こちらも質問をいただくことで動画や会話を続けれているのでこれらをするな!と言うわけではないのですが、せっかく質疑応答する機会なのにお互いが「もったいない」と強く思うのです。
具体的になにが「もったいない」のかというと有り体に申せばこれらの質問に私が答えても双方にあまり意味がない……という事につきるかなと思っております。

意味がない、はちょっと過言なのかもしれませんが先に上げた箇条3点のような質問が来た場合、私としては「大体こうだと思う」みたいな曖昧なものしか返せず、お互いに意味がない話として無為に時間がすぎるだけになるのかなと感じてしまいます。

ではどのような質問をすれば質のいい答えを得られやすいのか、自分なりに考えていることを書かせていただきます。


質問する前に質問の「質」を高める


先の箇条書きで上げた例のような質問を頂いた場合に「大体こうだと思う」みたいな曖昧な回答しか私ができないのには理由があります。
それはまず質問した方のその質問をするまでの状況がわからないのと、その質問自体に具体性がないのでどうしたいのかが見えづらい……
なので適当なお返事しかできない形になってしまいます。
では質問をどのようにすればいいのかというと、まず質問する内容をしっかり自分で調べることが重要だと思います。

箇条書きであげた「〇〇を描く(する)上でコツなどありますか?」という質問を例に上げさせていただくと、まずこれは調べたらある程度出てくる情報だと思うのです。

〇〇を描くというものを調べてその情報をもとに実践してみたけれど、この部分がどうもうまくいかないのですが……と質問がはじまれば具体的に「ああここで苦戦されているのだな」とこちらも理解できて、それについて説明する事ができるのでとてもスムーズです。

〇〇という部分を服のシワに置き換えると「服のシワを描く上でコツなどありますか?」となりますがこれはネットや書籍で調べればかなり答えが出てくる質問です。
これを質のよい質問にする場合「服のシワを描く上で〇〇というところ(書籍)を参考に描き進めてみたのですが、どうも腕を曲げたときの袖のシワの部分がうまくいきません」
これならば大体こんな感じ、ではなく腰に手を当てた絵を描く場合や肩より上に手を上げた場合は~等具体的にお話することができます。


答えが大方予測のつく質問にしないようにする


箇条書きの2番目にあった「〇〇をしたいと思うのですがどう思いますか?」を例にあげさせていただくと、これに関しては人に迷惑がかかりそうだったり、そもそも法に触れる等ではないかぎり「やってみたらいいと思う」としか自分は返さないと思います。

質を高める場合はまず特になにか問題がなく、これをやるとうまくいくんじゃないか?と考えた場合は聞く前に少し進めてみる。
そしてあまり思っていたほどの効果が得られなかった場合に質問するといいと思います。

例えば〇〇の部分をSkeb(クリエイターのコミッションの支援サービスサイト)に置き換えてみます。
「Skebをしたいと思うのですがどう思いますか?」これだけだと、とりあえず登録したらいいと思いますよ。……としか返せず本当に空虚な質疑応答になってしまいます。

ですが先にSkebに登録して数ヶ月試してみた上で「Skebに登録していくつかご依頼を受けてみたのですが思うほど来なかったので困っています」とすればこれなら値段設定が悪いのか別SNSでの活動、そもそも画力に問題があるのか等相手の情報をヒアリングして具体的にお話ができます。


意図が分かりづらい質問に自分の考えを加えて質を高める


「〇〇をしている時に気をつけていることはありますか?」
先の箇条書きの中であれ?これはそこまで問題無いのでは?と思った方もいるかも知れません。
もちろんこの〇〇の内容によっては意味のある質問になる可能性も0ではないのですがこの類も、あまり意味のない質問になることが多く感じています。

例に上げると「絵を描いている時に気をつけていることはありますか?」などが該当します。もちろんその場では私は「そうですね、可愛く描くことに気をつけています」等のある程度の回答はします。ただこの質疑応答に私はあまり価値を感じられないのです。なぜならほとんどのケースで「それは当たり前だよね」みたいな回答しかできないからです。

ではこれをどうすればいいかというと、先に自分が明確に気をつけている部分についての考えを説明してその上で、どうでしょうか?と質問すればいい質問になると思います。

例に上げると「絵を描いている時に私は更新頻度を重視しているのであまり時間がかからないように気をつけています。ですがそれだと絵の質が落ちてしまい、SNSでの評価が得られづらく感じています。時間以外にも他に気をつけるべき点はありますか?」とすれば先の漠然とした質問よりも回答しやすい質問になり、回答の質自体もあがります。


まとめ


実のない質疑応答はその時間損失、そしてせっかくの機会損失を考えると双方不幸になると感じています。

せっかくのめぐり合わせにて質疑応答ができる環境が来たのであれば、質問に一工夫いれるだけで回答も質問した側が利のあるものが得られます。
回答側も真剣に考えるので新たな気づきなどもでてきますし、コンテンツとしても良質なものになると思います。さらにお互いの意見をしっかりと伝えあえればコミュ力なども双方高まるので、とても有意義なものになると考えています。

今回の記事は決して質問する方々にプレッシャーを与えたくて書いたものではありません。
誰かに質問をする時にはちょっとした部分を考えて、一手間加えるだけでなんとなく質問する人よりも遥かに成長できるチャンスが得られやすい……という事を最後まで読んでいただけた方にはなんとなくでいいので、考えていただければ幸いです。

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https://twitter.com/Ixy


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