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2021年7月11日日曜日 スマホを持たずに散歩する

朝起きて、ホテルのベッドの上でスマホの電池がなくなりそうになるまでSNSやらYou Tubeやらを見る。
その間、外では大きな音で雷が弾けていて、雨が窓を叩く音がする。
遮光カーテンを閉め切っているので、よくわからない。

お昼には、オールブランフルーツミックスと豆乳の残りを全部食べ終えた。
夕食は色々考えて特に何でもいいと思ったので、ホテルの周辺を散歩しながら探すことに。
スマホを置いて、財布だけ持って出た。

雨上がりの新宿。
陽は傾きかけていて、徐々に空はオレンジ色に染まっていく。
晴れ間も見える空と、動きの早い厚みのある雲と、雨上がりの澄んだ空気の中、濡れた道の上をだらだら歩く。

林立するビルの片面だけが、暖色に染められて、シャープなビル同士の影と美しいコントラストを見せてくれる。
御苑の木々の影はだんだん濃くなって、細部がわからなくなり、輪郭だけが街灯に浮かび上がってゆくその変化。
空はオレンジ色から紫がかり、あっという間に青く暗くなっていった。
昼と夜と美しい自然と都会のネオン、全てが同居している壮大なショー。
誰も歩いていない裏通り。

スマホを持たずに散歩すると、何歩歩いたか分からないが、目の前の景色を見ることに集中できる。
体の緊張が抜けていくことも分かる。

数日前にも行った蕎麦屋で、穴子天せいろを頼んだ。
会計の時、1750円に5750円を出したところ「ちょうどですねありがとうございました!」と若い和装の店員さんに元気に言われ、「あ、あの、5000円」と言うと、あちらも気づいて当たり前だが4000円のお釣りをくれた。
思わず「良かったです」と言ってしまったが、本心だった。

その後、珈琲貴族エジンバラに行ってケーキを食べたかったが、メニューになく、クレープを頼んで店員さんがメニューを下げる時に、私が見てなかったメニューの裏面にケーキの写真がたくさん載っていたのに気づいた。
クレープがうまかったので、とても満足した。
私が食べ終えたクレープの皿を片付けてくれたオールバックの店員さんと、通路を急ぎ足でやってきた店員さんがぶつかりそうになり、アイコンタクトでお互いのタイミングと位置を確認して二人並んで去って行った。

ホテルの部屋に戻ってコーヒーを淹れ、アベンジャーズ・エンドゲームを見て、燃え尽きた。

明日は福岡に帰る。
このままずっとホテル暮らしを続けたいような気もする。
掃除やベッドメイクをしてくれるのは助かるが、外出の度にエレベーターに乗ることや洗濯することは少々面倒だ。
どこにいてもさほど変わらない精神状態で生きていけそうなので、アトリエの近くでホテル暮らしでもしてみようか。
その前に自宅の引っ越しとか、色々やらないといけないことがある。

日々の美を眺めるべくだらだら書き進めている日記だが、自分の記事一覧に日付だけが並ぶとどれが何だかよく分からなくなってきた。
なので、何かタイトルを付けることにした。
これもいつまで続けるかは、分からない。

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