スポーツワークショップについて

利府町で開かれたスポーツワークショップに参加しできた。第一部にゲストで参加したのは卓球の愛ちゃん。声がきれいで、姿勢が立って、言葉がすらすら出てきて、美人で…。なにもかもいい印象しかありません。クロストークで対談相手となった町長も、愛ちゃんのリクルート大成功で、来年度からスポーツ推進課(だっけ?)を新設する利府のスポーツ行政にとって明るい船出だったのでは。

第二部はグループディスカッション。スポーツをやる上で女性が輝ける環境を考えるために、まずその具体的な課題を考えようってことなんだけど、女性の課題を男が語るってのがどうもいずくて、自分は早々フェードアウトした。代わりに、女性から何を課題に思っているか聞いてみたいという問題意識を持って、ディスカッションに参加することにした。

そしたら、若い女性から、小さい頃習い事をするときに、本当はバレーをしたかったけれど、お兄ちゃんに合わせてサッカーをすることになったという話を聞いた。この話は、いろんな問題を含んでいると思う。

親の時間の問題。親だって無制限に時間を取れるわけじゃないから一つに集約するのは理屈が通る。だけど、じゃあそのときなぜバレーに集約せずサッカーにしたのか。そこに性差による判断はなかったのか。スポーツをやる上では、男が優先されるという認識が親の中に横たわっていたかもしれない。あるいはまた、将来的なビジネスの問題もある。男は比較的プロスポーツが整備されて選手として食っていける土壌があるかもしれないけれど、女はまだまだ整備されていないから、どちらかというと将来的に見込みのある方の兄のスポーツに合わせたという可能性もある。それから、もし複数の習い事を同一の施設で同時にできる環境が整っていたら、一つに集約せずに済んだかもしれないので、そういった環境の問題もあるだろう。

一人の女性から自身の体験したハンデを聞いただけで、その背後にこれだけの問題を考えることができるのだから、まずこんな感じでヒアリングをしたらいいと思う。女性だけのワークショップとかアンケートとか、やり方はいろいろある。そうして集まった個別の課題を、環境とか意識差とかの上位概念に分類して、その分類したテーマにそってそれぞれにワークショップを開いたらどうだろう。男女間による意識の差があるのであれば、男を対象に男を啓蒙するワークショップを開催するといった具合に。

全体的にワークショップに関しては、自分はグループに恵まれ、一人の女性から様々な問題を考えるきっかけになったからよかったけど、ほかのグループの発表を聞いても、事前に予想できる内容のものがほとんどだったし、女性に特化した課題なのかというものもあり、大規模にワークショップを開いている意味を考えてしまった。

女性が輝ける環境を考えるのであれば、まず女性に聞きましょう。男が参加しても、自分の領域・分野を話すことしかできず、論点がぼやけます。