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強運と貫禄

4月22日、23日に行われた、G7労働雇用大臣会合にC7の人として参加してきました。ここでは、その中身ではなく、サイドストーリーを。

私自身はG20の時にはC20議長として全体の運営にかかわっていましたが、今回はいちNGOとしてWGに参加する立場。今回労働雇用大臣会合の準備会合である雇用作業部会に参加したい人!という募集があり、手を挙げてACEのスタッフがもう1名の方と2人で参加したので、もう本会議は別の団体が行くだろうなーと思っていました。

そもそも、今回のようなC7の閣僚会議の本会議にC7が呼んでもらえるというのは、他の会議ではない気がするし、G20の時も準備会合は呼んでもらえても本会議は呼んでもらえなかった気がするので、かなりレアな機会。

自分が行く想定は全くなかったのですが、結局、強硬スケジュールでインドから帰国し参加することとなりました。

バンガロールから日本への直行便は週3回で、それにあわせると最短で4/21日本イン 4/24日本アウト で行けることに。4/21の夜にあるレセプションに間に合うかどうか微妙ですが、少し遅れるぐらいで参加できそうな飛行機をチョイス。成田についてから、羽田でのりたい飛行機まであいている時間が2時間30分。成田―羽田は1時間はかかりますから、かなりギリギリスケジュールです。

結局すべてがうまくはまり、到着後30分後の成田ー羽田のリムジンバスに乗れて、こわいぐらいうまくいった、とFacebook投稿(友達限定)で報告しました。終わりにあまりにもうまく行き過ぎたのであとでしっぺがえしがありそうと思って「あとで転んだりしそう」と書いてました。

で実際どうだったかというと、転びませんでした。私は。
でも、今回各国代表団について面倒をみてくれる人がいたのですが、その方が、階段で靴が脱げるぐらいこけまして。

それで、実はここにくるまですごくうまく行き過ぎてるから転びそう、って思ってたんで、「あ、代わりに転んでくれたんだ」って思いましたーって話をしたら、その方も妙に納得していて。

っという話を、G7会場にいらしていた長年私のことを知っている方にお話ししたら「岩附さん、そこまで強運なんですね」と。自分で転ぶ運命をも人に転嫁してしまう強運だ、と。いやーなんだかすいません!という感じですよね。

また最後に、空港までNPO仲間に車で送ってもらったんですが、後部座席にパソコンの入ったカバンを忘れまして。わたしこれ、前も別のシチュエーションでやったことあって、その時は気づくのが遅かったのでもうその方かえってしまっていて、新幹線に乗り遅れたことがありました。

しかし今回ははっと気づいて、ダッシュで駐車場に引き返したら、なんとまだ車がいてくれたんです!「あーよかったーーー!」といったら「いや、すぐ出てもよかったんですが、なんとなくまだここにいたんですよ」と、もうなんというか素晴らしい勘で、無事鞄をゲット、予定していた飛行機に乗れました。

そんな感じで改めて自分の強運を認識したG7となったわけですが。

逆に自分に足りないんだなぁと今回感じたのは「貫禄」です。

なぜかというと、実は今回、このノートの記事の上のところにあるピンバッチを点けている人が、会議会場のロの字の中側に座る、Head of Delegate(代表団代表)になっていて、そのピンバッチがあればどこへでも入れる、という「一番強力なピンバッチ」でして。

各国の大臣などがつけるので、セキュリティ上は目印として必要だけれど、見ため的にはあれなので、そういう気づかいで「一番偉い人がピンバッチ」になったのかもしれません。そして、そのおつきの部下の人たちがネームタグを下げていました。

というわけで一番強力なピンバッチをつけていた私なんですが。

まぁー止められる止められる。

控室にこうとしても、自分のホテルの部屋に行こうとしても、会場とは別のディナー会場のホテルに入ろうとしても。
結構何度も何度も止められました。
ほとんどの方は「あの、これなんですけど」っていえばあっみたいな感じだったのですが、一部の警護の方には伝わってなかったみたいで、通りかかった厚労省の人に「このピンパッチは入っていいんですよね?」と聞いて、入れてもらったり。

まずこのピンバッチが小さくて目に入りづらく、スカーフもしてたんで隠れちゃったりもして、みえずらいっていうのはそもそもありました。

でもあとは雰囲気なんじゃないかと。G7の代表団の方々は日本人ぽくない見かけの人が多く、他の関係者の日本人はほとんどネームタグを首からぶら下げています。

そんななか、中年の、そんな偉そうにもみえない私が入って行こうとするので、まぁ止めたくなる気持ちもわからなくもないです。

でも今回微妙だったのは、このピンバッチを点けている人の中にも差があったことです。各国の大臣(または代理の省庁トップクラス)、OECD、ILO。B7(ビジネス界代表)とL7(労働界代表)の方々は、議長である厚生労働大臣主催のランチやディナーに呼ばれているのですが、Y7, W7, C7は呼ばれておらず、他のスタッフと一緒に別でご飯、ということが多かったです。実は初日、代表団の代表の方と話しながらいたら流れで昼食会場に入ってしまい、えーとC7の席どこですか?と聞いたら「C7のはありません」といわれて「!そうだった!」と気づいてそそくさと出ていく、という場面もありました。

そういうのもあって、私もオーラ出ちゃってたんでしょうね、「あれ、これ、私入っていいのかな?」みたいな自信がないオーラが。

そう、だから貫禄が足りないんだきっと、というのが結論です。

強運と貫禄。
どちらも伸ばし方がわからないところがみそですが、もし次回があったら、強運はそのままに、貫禄をつけて臨みたいなと思ったのでした。




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