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ばんえい日記 2024.3.17(ばんえい記念)

3月17日は、ばんえい記念。ついにこの時がやってきました。中央競馬で例えると有馬記念のような、国民の義務ともいえるイベントです。「すべてはこの日のために」、ばんえい関係者はばんえい記念のために1年間頑張ってきたと言っても過言ではないでしょう(どうなんでしょう?)。

ばんえい記念の圧がすごい。

今年のばんえい記念は3強ムード。昨年覇者メムロボブサップは今年度14戦10勝うち重賞3勝と絶好調、現役最強を恣にしています。そのライバルがアオノブラック。秋からは重賞を3勝し、メムロボブサップに並びました。今年度からは金田利貴騎手が騎乗していますが、その手腕にも注目が集まりました。そして一昨年覇者メジロゴーリキは10歳で帯広記念を制するなど、衰え知らずの古豪です。この3頭が大きく人気を集めますが、昨年はばんえい記念で競走中止したものの第2障害を一腰で越えそうだった、帯広記念3着馬コウテイが4番人気となりました。

↓ Xに上げた出走馬のご紹介です。

この日はイベントが盛りだくさん。僕は来場者プレゼントのばんえい記念出走馬トレーディングカードが欲しく、朝9時に競馬場へと向かいました。

開門!

3枚入りのセットですが、先輩と後輩と3人で開封の儀…メムロボブサップ・アオノブラック・メジロゴーリキのどれかが出ればいいなぁと思っていましたが、結果は、コマサンエース・コマサンブラック・ネオキングダム!まさかのコマサンコンプリート。しかも、他の2人もネオキングダムが入っているという、ネオキングダム標準装備…笑 でも楽しかったのでヨシです。
僕はここで予定があり、騎手タオルはゲットできませんでしたが、あれちくのみんなは思い思いの騎手タオルをゲットして喜んでいたので嬉しかったです。

入手したトレーディングカード

この日は夕方から雪予報でした。雪が降ると馬場が軽くなり、ばんえい記念のじっくりとしたレースが楽しめなくなってしまうことから、できるだけ降ってほしくなかったのですが、16時ごろから降り始めてしまいました。
パドックは大粒の雪にピントを持っていかれ撮影が大変でした。周りのカメラを構えている人たちはみんなそれを嘆いていましたね。

それでは出走馬全頭のパドックをご紹介。

1枠1番 コウテイ(4番人気)
2枠2番 センリョウボス(10番人気)
3枠3番 ミノルシャープ(9番人気)
4枠4番 メジロゴーリキ(3番人気)
5枠5番 コマサンブラック(7番人気)
6枠6番 コマサンエース(5番人気)
7枠7番 アオノブラック(2番人気)
7枠8番 ネオキングダム(8番人気)
8枠9番 インビクタ(6番人気)
8枠10番 メムロボブサップ(1番人気)

入場から発走までの間、雪は強く降り続け、どんどん軽くなっていくのが分かりました。この間、陸上自衛隊の演奏もあり、楽しませていただきました。17時15分、いよいよ発走、陸上自衛隊のダブルファンファーレが響き渡ります。この生演奏を聴くと、今年度も終わりなのだなとしみじみ感じます。

出走馬入場

ゲートが開き、10頭が飛び出します。第1障害でメジロゴーリキがつまずいてしまいますが、メムロボブサップ、アオノブラックはすんなりとクリアします。立て直したメジロゴーリキ、メムロボブサップが先行します。アオノブラックは戦前の表明通り後ろからの競馬を選択。

ばんえい記念らしい第1障害
メジロゴーリキが先行

第2障害はメジロゴーリキが先頭で到着しましたが、前半は1分45秒、速いですね。昨年は2分かかっていましたので、やはり馬場が軽いと感じました。第2障害に最初に挑んだのはメジロゴーリキ。昨年のように詰まるかと思いましたが、一腰で上がります。

メジロゴーリキが行った!
メムロボブサップ追いかける!

先を越されたとばかりにメムロボブサップも挑戦しますが二腰(1.5腰くらい?)かかりました。先に降りたメジロゴーリキはそのまま詰まることなく歩き続け、2番手に進出したメムロボブサップの猛追を凌いでゴール。2年ぶり2度目のばんえい記念制覇を果たしました。3着はキレキレの長澤の舞のコマサンエース、アオノブラックが4着。5着は昨年完走できなかったコウテイでした。

先頭はメジロゴーリキ!
メムロボブサップ追いかける!
勝ったメジロゴーリキを出迎える陣営の方々
勝利の瞬間
実はその写真、この写真を切り抜いたものです。
メジロゴーリキを労う陣営の方々と鈴木恵介騎手のガッツポーズに感動して思い切ってクローズアップしましたが、2着以下の馬たちの頑張りや、観客の熱気が伝わるこの写真も、これはこれでいいものです。

行った行ったの競馬。天気、馬場状態は完全にメジロゴーリキに向いたと思います。ばんえい記念で第2障害を一腰で上げ、しかも降りてから詰まることなく歩き切ってしまっては、他馬は成す術がありません。騎乗した鈴木恵介騎手は年間重賞11勝で最多更新。リーディングジョッキー恐るべし。
一方で2着のメムロボブサップは、負けてなお強しという競馬でした。第2障害の前で観客の方を向いていましたので、大外枠は少し不利だったと思いますし、一腰で上がったメジロゴーリキと比べてしまうと少し時間がかかったのは敗因でしょう。重い馬場なら降りてからメジロゴーリキが詰まったところを差すという競馬もできたでしょうが、やはり先述のとおりこの馬場ではそれはできませんでしたね。メジロゴーリキに運が向きました。
3着コマサンエースは頑張ったと思います。長澤騎手の鼓舞に応え、同厩アオノブラックに競り勝ったことは、来年度以降楽しみになると思います。
4着アオノブラックはこの馬場で後ろからの競馬はしんどかったでしょうね。前が止まらない中でよく追い込んだのではないでしょうか。金田騎手も、若手ながら大役を任されてプレッシャーも大きかったかもしれません。今後の活躍を期待しています。
5着コウテイも、3着には入れませんでしたが、ファンの期待に応える走りだったと思います。まだ7歳ということで、今後は重賞制覇も見えてくると思います。

タイムは2分55秒0。推定3分30秒~4分でしたので、かなり早い決着となりました。個人的にはあっさり終わってしまった感が否めず、ばんえい記念らしさが少ないレースとなってしまいましたが、スタンドを埋め尽くす7000人を超える観客の大歓声には痺れました。これだからやめられないのです。

口取り

メジロゴーリキはこれで引退ですね。ばんえい記念2勝など重賞11勝(BG1 ・5勝)という華々しい戦績を残しました。古馬重賞を賑わせてくれたゴーリキがいなくなるのは寂しいものです。でも色々あったとは思いますが無事に引退できてほっとします。今後については明らかになっていませんが、なんとか産駒を残してくれればと思います。

メジロゴーリキ(髪飾りファンサービス前)
厩務員さんの愛①
厩務員さんの愛②

ばんえい記念も終わり、走路開放に並ぼうと思ったら、すでに人数制限に達したとのことで。え、10レース後じゃないの!?と思いましたが、個人的には走路開放に並ぶために表彰式を見ないわけにはいかないので仕方ありません。

最終12レースが終わり、今年度のばんえい競馬が終了しました。ばんスタでは新之介さんと依未さんが卒業ということで2人でラスト出演をしていました。いなくなってしまうと寂しくなりますね…花束を渡しに3秒ほど登場、お邪魔しました。

ばんスタより

今年度は大きな転機となった1年でした。いつも僕の存在感は薄いと思いますが(笑)、ばんスタをご覧いただきありがとうございます。来年度も頑張ります。また、カレンダーの制作・販売や、10月~12月の写真展の開催など、ばんえい競馬には様々な形で携わらせていただきました。ありがとうございました。
また、いちばんえいファンとして、旭川記念以外は(函館記念遠征のため…)重賞を生観戦することができました。行けるうちは来年度も行きたいと思います。
あれちくのみんなにも大変お世話になりました。先輩・同期・後輩のみんな、いつもよくしてくれてありがとうございます。また、先輩方がいなくなってしまうのは寂しいですが、新天地でのご活躍を祈っています。

そして、皆様また来年度もよろしくお願いします。noteもご覧くださりありがとうございました。
ではでは。

余談:NHKの取材を受けた某先輩(帯広市から訪れた22歳男性)。ずっと応援していたメジロゴーリキがこんなに鮮やかに勝ってくれて感無量です。とのことです。




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