見出し画像

【遊戯王】しぶとい昆虫・クローラー指南書

お久しぶりです。
4月の新ルールとリミットレギュレーションが始まったもののコロナで悶々とした生活をしている鰯丸です。

今回は自分が組んでいるフリー用デッキの一つである【クローラー】について解説していきます。

星遺物テーマの一つでモンスターは全て昆虫族で構成されています。ストーリー的には序盤で退場する雑魚敵の区分ですね。

色々説明する前にクローラーがどのような性質のデッキなのかを軽く解説します。

クローラーの共通効果について

画像34

<メインデッキに入るクローラーについて>
メインデッキのクローラーのモンスター効果についてはかなりシンプルで一枚を除いて下記の効果を持っています。

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合に(カード毎の固有効果)
(2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。 (同名カード)以外の「クローラー」モンスター2体をデッキから裏側守備表示で特殊召喚する (同名カードは1枚まで)。

1つめの効果はリバース効果、2つめの効果は戦闘破壊かデッキに戻す効果以外で相手によって場から退けられると自身以外のクローラーを2体デッキから裏守備でssできます。

2つめの効果が特に強力で相手に除去されると1体が2体に増えます。爆アドですね。この効果が決まれば風呂場の水垢のごとくしつこく戦うことができます。

当然相手はこの効果を使わせまいと裏側のまま除去したり戦闘での破壊を狙ってきます。それに対してどう立ち回っていくかが大事です。

<クローラーリンクモンスター>
クローラーにはリンクモンスターが存在し、それらにも共通効果があります。

(2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合、または戦闘で破壊された場合、 自分の墓地の「クローラー」モンスター2体を対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。 そのモンスターを裏側守備表示で特殊召喚する。

リンクモンスターの方は戦闘で破壊されようが除外されようが問答無用で墓地からクローラーを2体釣り上げてきます。

下級モンスターの『クローラーグリア』が蘇生効果を持っているので

1:クローラーリンクが破壊され、墓地からグリア+αを裏側ss
2:グリアのリバース効果を発動させ、墓地からクローラーリンクを釣り上げ

と閃刀姫のレイループのような循環ができ、鍋底にこびりついたカレーの焦げたやつみたいにしつこく戦うことができます。

この通称「グリアループ」を序盤で成立させられるかが勝負の結果を左右するといっても過言ではないでしょう。

デッキ構築紹介

2020年4月時点の【クローラー】のデッキ構築は下記になります。

<モンスター>
機怪神エクスクローラー ×1
クローラー・グリア ×3
クローラー・スパイン ×2
クローラー・アクソン ×2
クローラー・レセプター ×2
クローラー・デンドライト ×1
クローラー・ランヴィエ ×1
宵星の騎士ギルス ×2

<魔法>
ハーピィの羽根箒 ×1
スケープゴート ×2
ワームベイト ×3
星遺物に差す影 ×3
星遺物の醒存 ×3
星遺物の機憶 ×2

<罠>
星遺物の傀儡 ×3
星遺物の交心 ×3
神の宣告 ×3
砂塵の大嵐 ×3

<エクストラ>
エクスクローラークオリアーク ×2
エクスクローラーニューロゴス ×1
エクスクローラーシナプシス ×1
リンクリボー ×1
転生炎獣アルミラージ ×1
セキュリティドラゴン ×1
トロイメアフェニックス ×1
トロイメアケルベロス ×1
星鍵士リイヴ ×1
明星の機械騎士 ×1
熾天蝶 ×1
トロイメアユニコーン ×1
星杯戦士ニンギルス ×1
アクセスコードトーカー ×1

分からないカードが大半だと思うので次項にて細かいカードの解説をしていきます。

カード紹介

<モンスター>

画像1

『クローラースパイン』
 リバースするとモンスターを破壊します。守備力が2100なので下級との戦闘では高確率で生存できるので交心の的に最適。

画像2

『クローラーアクソン』
 リバースすると魔法罠を破壊します。スパイン程ではないですが守備は1800と高い。

画像3

『クローラーグリア』
 リバースするとクローラーを手札墓地から出せます。地味に対象を取りません。先述のグリアループ成立のためフル投入。

画像4

『クローラーレセプター』
 リバースするとクローラーモンスターをサーチします。サーチは強いですが遅いので和睦のようなサポートが無いとあまり機能しません。

画像7

『クローラーデンドライト』
 リバースするとモンスターを墓地に送れます。グリアを墓地に送るのが主な役割。
 クローラー下級最高打点の1300で攻撃表示で召喚して交心を構えるのもあり。「ティンダングル・イントルーダ―」という裏守備が場に出ると墓地からssされるモンスターを採用している場合は重要度が高いです(現在は抜いているため、デッキリクルート用の1枚のみ)

画像6

『クローラーランヴィエ』
 リバースすると墓地のクローラーを2体回収できます。墓地の蘇生用クローラーを削ること、手札にクローラーを加えても展開に「星遺物に差す影」か召喚権が必要なこと、アルミラージになれないことから個人的に優先度は低く、1~0枚で落ち着くと思います。

画像7

『機怪神エクスクローラー』
 クローラー唯一の最上級モンスターで先述した共通効果を持っていません。こいつが裏側の状態で対象に取られると表にして効果を発動無効にして破壊します。奇襲性が高いですが相手依存の上アドバンスセットすることはほぼないのでおまけみたいなものです。
 メインの効果は2の方でリバースされたこいつがいると相手だけモンスター効果無効がかかります(スキドレと違い、永続効果は無効にならない)。攻撃守備が2000/3000あるので場持ちがよく一度出せれば戦況が有利になること間違いなしです。
3の効果はレベル9のサーチですがこのデッキにはサーチ用のカードを入れていません(入るとしたらサンダーザキング辺りかと)

画像8

『宵星の騎士ギルス』
 オルフェのパワカとして有名ですが、クローラーでも1枚初動となります(後述)
 強力なカードですが落とすのは交心だけで1回使えば役割が終わることとワームベイトとの兼ね合いが悪いことから2枚採用に留めています。
機憶でも出せるので壁として使用できます。

<魔法>

画像9

『ハーピィの羽根箒』
センサー万別、スキドレ等の永続罠用

画像10

『スケープゴート』
 相手ターンにssするクローラーとの兼ね合いが悪いように見えますが、ギルス初動のような後続が確保できない展開をした時の返しに使ったり苦手な高打点をアクセスコードで倒すために使えるのでフル投入。

画像11

『ワームベイト』
 昆虫がいる時にトークンを生成します。
 下級クローラーと合わせてリンク3を作ったり、スケゴで昆虫リンクを出して更なる展開をしたりと柔軟な動きが可能です。
 レベル3、4の召喚制限がかかるのでギルスとの相性が悪い点は注意

画像12

『星遺物に差す影』
 クローラーの攻守を300アップする効果、手札の昆虫の展開効果、リバースモンスターが戦闘で破壊されると破壊したモンスターを道連れにする効果を持ちます。
 低打点のクローラーの戦闘補佐効果は強力でこのカードが貼ってあるだけで相手の戦闘をためらわせることができます。
 手札からの昆虫ssは表と裏が選べるのも高評価(このデッキでは採用してませんが増殖するGとかも出せます)

画像13

『星遺物の醒存』
 クローラーデッキ一番のパワカと言っても過言ではないカード。
 デッキの上から5枚めくって好きなクローラーか星遺物をサーチできます(残りは墓地)。
 クローラーデッキは墓地にクローラー2種+場にクローラーリンクを揃えるのが基本なので手札と墓地が潤うこのカードが引けていると盤面形成がかなり楽になります。外れると1枚アドを失うだけなのでデッキの6~7割はクローラーか星遺物にするといいでしょう。

画像32

『星遺物の機憶』
 手札デッキからジャックナイツをssします。醒存で持ってこれるギルスとしての役割になります。
 ss後ジャックナイツしか出せなくなるのでこれとモンスター+星遺物使って明星の機界騎士を出しつつ好きな星遺物を持ってきましょう(コストが交心だと更にクローラーが追加できます)

<罠>

画像14

『星遺物の傀儡』
 裏守備を表にする効果、墓地のクローラーをデッキに戻して表側を裏にする効果をどちらか毎ターン使えます。
 相手の裏側クローラーへの除去に合わせて表にしたり、使い終わったクローラーを再度裏守備にして効果を使ったりと柔軟な戦いが行えます。
 リイヴで持ってくるのが基本でこれが握れているといないとでは全然違うのでフル投入推奨

画像15

『星遺物の交心』
 1の効果は場にクローラーがいると相手のモンスター効果を表側モンスターバウンスに書き換えます。
下級クローラーをバウンスされると「相手の効果でフィールドを離れた」扱いになり、デッキからのリクルート効果が起動できるため下級とセットで引いた場合は積極的に使っていきたいです(低打点を攻撃表示にすると警戒されるので注意)
 2の効果はリンク先にクローラーをssする効果。
自分や相手の指定が無いのでアポロウーサやスカルデッドのようなこっちにマーカーが向いているリンクモンスターを利用できます。
 手札デッキ墓地からのリクルートで対象を取らないので墓穴への耐性がある程度あります(うららわらしやめて)。
 この手の罠にしては珍しく墓地においてすぐ使えるのでトロイメアの手札コスト、リイブで持ってきてニンギルスで墓地に送る等で即効果を起動できます。
 持ってくるのはグリアループ成立のためのグリアか強力なモンスター封じを行えるエクスクローラーの2択かなと思います(余裕があればスパインアクソン辺りのアド取れる奴を持ってくる)
 1と2の効果は同じターンで使えない点、ダメージステップでは使用できない点には注意しましょう。個性なのでフル投入。

画像19

『神の宣告』
皆ご存じ万能無効。
魔法罠破壊による壊滅を防ぎます。

画像20

『砂塵の大嵐』
バトルフェイズをスキップして魔法罠を2枚破壊します。ツイツイはコスト捻出がきついのでこっちで。スキドレのような強力な魔法罠はこれと神宣で対抗しましょう。

<エクストラ>

画像16

『エクスクローラークオリアーク』
 クローラー2体で出せる専用リンクモンスターです。
 先述した共通効果以外にクローラーの数が2体以上なら打点強化、4体以上ならバトルフェイズの効果封じ、6体以上だと全モンスターのダイレクトアタッカー化が可能になる効果を持ちます。
 後半2つは狙える機会が少ないので役割としては下向きマーカーの確保及び総攻撃力の底上げが主になります。

画像17

『エクスクローラーニューロゴス』
 昆虫2体で出せるクローラーリンク。
 打点は1900とクオリアークよりは低いですが、リンク先のクローラーへの戦闘破壊耐性+打点強化+戦闘ダメージ倍加を付与します。
 横向きマーカーというのが重要で、グリアによる蘇生でマーカー確保+戦闘耐性ができ、戦闘準備と他のクローラーを守ることの両方が行えます。
ワームベイトで出せるがスケープゴートでは出せないので注意。

画像18

『エクスクローラーシナプシス』
 地属性2体で出せるクローラーリンク。
 ニューロゴスと似たような効果を持ち、戦闘ダメージ倍加でなく2回攻撃を付与します。
 打点が高めのクローラーリンクやエクスクローラーでの戦闘補助に使用しましょう。スケゴで出せる条件の緩さもポイントです。

画像26

『リンクリボー』
 お馴染みのレベル1だけで出せるリンク1
 スケゴやワームベイトでリンクリボー+セキュリティドラゴンを出してモンスターを除去しつつニンギルスに繋げる役割を持ちます

画像27

『転生炎獣アルミラージ』
 通常召喚された攻撃力1000以下のモンスターで出せるリンク。
 デンドライト、ランヴィエ以外のクローラー下級は全てこれに変換できます。
 リンクマーカーが即座に用意できるのが利点で、醒存で交心が落ちていてクローラーが手札に1体しかいない時にアルミラージのリンク先にエクスクローラーを出して凌ぐ等ができます。

画像28

『セキュリティドラゴン』
 相互リンクしている時に起動効果でモンスターをバウンスします。役割はリンクリボーの項で先述した通りです。

画像21

『トロイメアフェニックス』
 汎用の魔法罠除去リンク。リンクリボーと相互リンクさせた状態で交心を捨てれると理想。

画像22

『トロイメアケルベロス』
 汎用のメインモンスターゾーン除去リンク。新ルールで少し強化されました。地属性なのでシナプシスが出せます。

画像25

『星鍵士リイヴ』
 星遺物が墓地にある時限定ですが、モンスター2体で出せる強力なリンクモンスターです。
 デッキから星遺物をセットする効果は傀儡を持ってくるのが主な役割です(余裕があれば醒存辺りを持ってきますがセットしたターン使えないので注意)
 こいつを素材にしてリンク召喚すると対象を取らないデッキバウンスが行えます。強力な除去なので2枚いれてもいいかも。

画像30

『明星の機械騎士』
 ジャックナイツ+αで出せるリンク。ギルスと適当なモンスターで出します。
 このデッキは醒存の成功確率を高める都合でデッキ内の大半がクローラーか星遺物で構成されており、星遺物が被った場合にこのカードで別のカードに変換できるのは強力です。リイヴと違い、サーチした星遺物はすぐに使えるので醒存を持ってきて発動を狙いたいです。

画像29

『熾天蝶』
 トロイメアと同条件で出せるリンク3
 昆虫を素材にするとカウンターが置かれ、それを使用することで昆虫を蘇生できます。
 マーカーが下に2つ向いているリンクが欲しかったので何となく採用しましたがデコードトーカーの方がいいかもしれません(風属性なのでアクセスコードのコストとしては優秀)

画像23

『トロイメアユニコーン』
 汎用リンク3。デッキバウンスは強力ですがマーカーが弱く交心との相性はいまいち。

画像24

『星杯戦士ニンギルス』
 汎用リンク3。リイヴで持ってきた交心を生贄にして除去等を行います。
マーカーが弱いので除去効果を使ったらアクセスコードにしましょう。

画像31

『アクセスコードトーカー』
 汎用リンク4。高打点と除去が強力でフィニッシャーとなります。
リンク4は競争相手が多いですが出しやすさとトークンビートで墓地にリンクが溜まりやすいことからこちらを選びました。

展開例

一部展開例について紹介します。

「ギルス1枚で先行展開」

条件:ギルス1枚のみ

1:ギルス通常召喚、交心を効果で落とす
2:ギルス効果でトークンをss、トークン+ギルスでリイヴリンク召喚
3:リイヴ効果で傀儡をデッキからセット、交心効果でエクスクローラーをリイヴのリンク先にセット

盤面:リイヴ+裏守備エクスクローラー+傀儡

 相手ターンに傀儡でエクスクローラーを表にすることでモンスター効果を無効にするプランです。
 モンスター効果無効で相手が止まってくれれば次のターンリイヴが生き残り、更に星遺物をセット・・なんてこともできます。
 エクスクローラーをアクソンやスパインにしてもフリチェで除去が行えます。強力な布陣ですが制約の都合で機憶では使えないこと、グリアループに繋がらないことは覚えておきましょう。スケゴ+ギルスは神

「醒存で交心落ちた時用ルート」

条件:醒存で交心が落ち、手札に攻撃力1000以下のクローラーがいる場合

1:クローラー召喚してアルミラージ
2:交心効果でアルミラージのリンク先にエクスクローラーss

盤面:アルミラージ+裏守備エクスクローラー

 最低限のプラン。アルミラージでエクスクローラーを効果破壊から守れます。

「スケープゴート一例」

条件:墓地に星遺物+トークン4体

1:トークン3つでリンクリボー+リイヴをリンク召喚
2:リイヴで交心セット
3:リイヴ+リンクリボーでニンギルス、リイヴ効果で相手カードデッキバウンス
4:ニンギルス効果で交心と相手カード墓地送り
5:トークンリリースしてリンクリボー蘇生、ニンギルス+リンクリボーでアクセスコードトーカー
6:アクセスコード効果でニンギルス指定して打点3000アップ

盤面:対象を取らないデッキバウンス1回+墓地送り1回+打点5300のアクセスコード+アクセスコードの弾3つ(闇、光、地)+墓地交心

 相手の盤面を剥がしつつアクセスコードの攻撃を叩き込め、おまけで交心で好きなクローラーを呼べるパターン。墓地に星遺物がいなければリイヴをセキュリティドラゴン使いましょう。

戦い方

基本的なクローラーの戦い方は

1:クローラーを2体並べる
2:クローラーリンクを出す

であり、グリアループを決めて手に付いたプリンターのインクみたいにしぶとく戦うことです。

とはいえ、クローラーに自発的な展開手段がほぼ無いので大半がスケゴやギルス初動で盤面を作り、ひっかきまわすのが大半になると思います。

打点こそ本当に虫けらレベルですが、差す影リイヴを筆頭に破壊耐性持ちへの回答を持っているのでじわじわと相手を嬲っていきましょう。

最後に

10期テーマの中でもサポートが貧弱で不遇なクローラーですが4月になって更なる追い風が待っていました。

「リンクマーカーの先にシンクロ融合エクシーズを出さなくてよくなった」→リンクマーカーの価値減少により、相手のリンクマーカーを利用した交心での展開ができない機会が増えた

「フィールドを離れた時に発動する効果はエクストラデッキに戻ると発動しない」
→クローラーリンクがバウンスで後続が沸かなくなり、処理が楽になった

「効果の発動前に発動する場所に存在しなくなった場合、その効果は不発となる」
→裏守備の下級クローラーを対象にした除去に対し、傀儡で表にさせると今までは1と2の共通効果を両方発動できたが、2の効果しか使えなくなった


画像33

・・・逆風というか猛吹雪か天変地異ってレベルで弱体化食らったんだが???


・・・そんなクローラーですが、フリーで相手のデッキをじっくり見ながら戦うにはいい塩梅にスローなデッキなので、初手1ターンで全力展開する遊戯王に疲れたらストレージを漁って作って見てもいいのではないでしょうか

これをきっかけにクローラ使いが全国に5人位増えてくれるといいな(無謀)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?