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進化するStripeのダッシュボード

これはJP_Stripes Advent Calendar 2019 22日目のエントリーです。

今日までのエントリーで、Stripeをこれから始めたい人向けのものからStripeの細かな機能や操作についてのエントリーがあり幅広くStripeのことを知ることができるようになっています。

2017年ころのダッシュボードの状況

今からおよそ2年半前、2017/05/18 に行われた JP_Stripes Tokyo Vol. 2 ではダッシュボードの活用がテーマでした。

このイベントは僕がはじめて参加したJP_Stripesだったわけですが、ダッシュボードの利用についてパネルディスカッション的な感じで進められていました。

エンジニアはAPIをたたいて確認するのでダッシュボードはあまり見ない、経理担当のメンバーに閲覧権限だけ与えたいがユーザーごとの権限が細かく設定できないので使い所が難しい、みたいな話だったように記憶しています。その当時は日本語対応もされていなかったため、ダッシュボードを利用するハードルが高かったかなと思います。

かく言う僕もAPIを使って自分たちが作った管理画面にStripeの決済情報を表示するようにしていたため、Stripeのダッシュボードを見ることはほとんどありませんでした。

その時の全力まとめブログはこちら。

あれから2年半が経過してStripeのダッシュボードはとても使いやすくなり、機能も強化されています。

金額を変更するにはクレジットノート

インボイスのワークフローは以下の図のようになっています。

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インボイスが生成されて1時間後に確定(上記のDraft→Openに該当)になります。確定したインボイスについては基本的に変更はできなくなります。とはいえビジネス上の様々な要因によって金額を変更したいケースがあります。

商品への不満、注文の変更などにより一部払い戻しをしたい場合にはクレジットノートを追加することで金額の調整ができるようになります。

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インボイス詳細画面に「クレジットノート」という項目があり、「クレジットノートの発行」をクリックすることでクレジットノートの追加が行なえます。

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金額の変更があった際にはその旨を請求書に記載しておきたいと思いますが、「メモ」に入力することで表示されるようです。

自分たち用のメモを残しておくことも可能です。

Credit notesについてはここに詳しく記載がされています。

サブスクリプションビジネス向けのアナリティクス

Stripeのダッシュボードにはアナリティクスがあり総売上高や新規顧客数、顧客一人あたりの売上額などが表示されます。(以下はテストで使っているデータ)

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アナリティクスを見ることで売上は右肩上がりなのか、新しい顧客は獲得できているのか、アップセルはできているかといったものが判断しやすくなっています。

ダッシュボードのホーム画面では簡易的な項目だけ表示されていますが、サブスクリプションのビジネスをやっている方におすすめなのが、Billingのアナリティクス。

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BillingのページからはMRRも見ることができるようになっています。集計期間は4週間や1年間、2年間で見ることができ、様々な施策が成果につながっているかを確認することができます。

僕の中での一番のおすすめは「顧客維持」の画面。サブスクリプションビジネスだとチャーンレート(解約率)を下げることが大事になってきますが、これがStripeのダッシュボード上から確認できます。

契約開始時期によって契約継続率がどの程度かも見ることができるため、4月契約のユーザーは長期で使ってもらいやすい、などが見えてきます。そういったことが見えてくるとどの時期にマーケティングや営業に力を入れればいい、プロダクトの大型アップデートを何月に行うと効果が高いか、などがわかってきます。

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ちなみに上記の図はテスト環境のデータなので非常に高い継続率なのです。

去年の11月にStripeで銀行振込に対応する方法を書きました。

Stripeに統一することのメリットとして「Sigma・アナリティクスによる集計・分析」を挙げていますが、 paid_out_of_band を trueにするこの方法(ダッシュボード上で支払い済(支払いは Stripe 以外で回収されました。)にする方法)だと現状では残念ながら売上の計上集計対象外になってしまうため、やはりStripe内部で銀行振込対応できるようになると統一のメリットが強くなってきそうです。( できればMFクラウドの併用もなくしていきたい・・・)

権限への要望

個人的な要望としては(もうすでにそういう権限があるのを見逃しているだけかもしれませんが)閲覧権限だけど、領収書メールの送信だけできる権限を作れるようになるとありがたいなあと思います。

今のところ、ユーザーから領収書メールを再送してほしい、という問い合わせがあったときにはカスタマーサクセスのメンバーから依頼を受けて僕が領収書メールの再送をしています。

まとめ

Stripeのダッシュボード上で操作できないオプション項目もありますが、エンジニア以外でも使いやすくなるように考えられているなあと思います。

Stripeのダッシュボードはかなり強化されているので、あまりダッシュボードを使ったことのない方、特に昔のダッシュボードしか知らない古くからのStripeユーザーの方は一度ログインしてみていただくことをおすすめいたします。

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