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2023年のフジロックの備忘録

累計10回以上行っているフジロックフェスティバル。
一度行けば、もう一度行きたくなる魔法にかかる魅惑の夏の祭典。
何度行っても、あれ去年どうしたっけって細かい部分が記憶喪失になる。
パッキングも現地での過ごし方も上手く行った今回の記録に残しておこう。
来年役に立ちますように。

過去最長、水曜日から6日間フジロック

フジロックの開催期間は、金・土・日。
前夜祭は木曜の18時スタート。
木曜日は昼12時から、フジロック終了の翌日である月曜日の昼12時まで、キャンプサイトで過ごすことが出来る。
そう、キャンプサイトがフジロック会場の中で一番長い時間開いている。
今回は自身のフジロック史上最長期間、キャンプサイト「ピラミッドガーデン」で過ごした。
ツアーバス申込した人かつ先着でその権利を得た人だけがテントを張ることが出来る。
毎年ここに泊まる!と意気込んで、今のところチケットが取れている。
最初に書いた通り、水曜日から苗場にいたので水曜日はキャンプではなくホテルへ一泊。
水曜入りを試みた友人たちと前々夜祭を楽しんだ。
ただ飲んだくれただけです。

ホテル コンフォート苗場からの景色

最長滞在 メリット
・とにかく楽しい
・仲間と長い時間一緒に居れる
・あと1日・・・がちょっと遠く感じれる
・帰り支度に余裕が持てた
・最終日、朝まで遊べた

最長滞在 デメリット
・帰った後。仲間と長い時間一緒に居たことで、寂しさがはんぱない
・余韻がすごい

メリットは特に、
・帰り支度に余裕が出来た
・朝まで遊べた
この2点。

毎回、最終日ほ日曜深夜(月曜の1時)発のツアーバスで帰っていたが、ヤマトで発送する荷物は日曜日の昼11時までに済ませておかないとバス乗車まで遊べないという慌ただしさがあり、最終日なのに午前中から荷造りで疲れ、帰るって意識が朝からあるとなんだか寂しくて時間に追われて楽しめない、なんて事が起きていた。
その気忙しさから解放された事はとっても良かった。
デメリットは、疲れというより寂しさでいっぱいだった事、これに尽きる。

水曜~月曜までの荷物事情

手持ちの荷物
水曜日の手荷物。
行きの荷物はキャリーバッグ1つ、機内持ち込み可のサイズ。
実は、月曜の夜に横浜へ寄って1泊して帰る予定にしたので、このキャリーケースへ月曜と火曜の着替え、洗面道具、フジで渡すお土産なんかを詰めていた。

以下、入れていたもの
・洗面道具(旅行中ずっと使う位のボリューム)
・メイク道具
・月曜と火曜に着る服
・   ー〃ー  靴
・土産
・機内に積める最大量モバイルバッテリー 2個です
・旅行中に必要なサプリメント
・生理用品 ←残念ながら丸被り

これでも少しキャリーバッグ内には余裕があった。
夏だから可能な荷物の少なさ。

フジロックにキャリーバッグは持って行ったことが無かったのだけど、天気よさそうだし、悪路も無く問題ないとわかっていたので使ってみた。

結果、テント内ではテーブルのように使えたし、正解。

送った荷物
木曜日は前夜祭、キャンプサイトオープンの日。
同日のAM到着で、2日前の火曜日に荷物を発送。
広島→新潟です。

以下、送ったもの
・テント 2~3人用
 2m*2m+前室50cmくらいかな
・最強のペグ4本とハンマー
 テント本体とグランドシートは、最強のペグで固定
・室内用シート 
 2m*2mのふかふかシート コールマン
・寝袋
・晴雨兼用の靴 
 ムーンスターのオールウェザー
・水陸両用サンダル
 行こうみんなでワークマンの1,900円くらいのやつ
・ビーサン 
 風呂など近所ウロつく用
・木曜~月曜に着る服
 ∟短パン2つ、Tシャツ3枚、タンクトップ2枚、アロハシャツ1枚、靴下5足、インナー6枚、ショーツ5枚、水着のブラトップ3枚、レギンス3枚、ワンピ1枚
・帽子 2つ
・手ぬぐい 8枚くらい
・プロテインとシェイカー
・ビニール袋
・レインコートとレインパンツ
・会場内用の椅子  フォールディングスツール
・虫除けスプレー
・足スッキリシート

THE NORTH FACEのリュックタイプにもなるダッフルバッグ”BC Duffel”の
Lサイズ(95L)に全部納めました。パンパンです。
写真では背中に担いでいる。

テントにインナーシート&寝袋敷かずにコットを組み立てて寝る、という選択肢も来年は検討したい。

組み立てるものなら荷物はコンパクトになるので。
荷物は少ないに限る!

キャンプサイト入口で荷物受取り、いざキャンプサイトへ

9割9分、雨の降らなかった2023年

これには参った。
年々暑さ増してると感じるフジロック。
最高は33℃くらいかな?日陰は涼しいほう。
でも滝汗です。
夜は肌寒いから寝袋入ろうかなってレベル。
風呂上りなんかは涼しくてちょうどいいくらいかと。個人差あるか、この辺は。

暑さ対策に持っていってよかったものBEST3

・ギャッツビーの汗拭きシート 最強のメンソール感
・服にシュッとする、メンソールなミスト
・足スッキリシート

冷たくなる系は熱中症予防にもなりましたな。
汗はどうやっても止まりません。
汗かきなんだと思うw
日焼け止めも塗ったってすぐ汗で流れ落ちていきました。
帽子とメイクのおかげて顔は日に焼けず。
腕とふくらはぎは焼けました。見事にこんがり。
肌を露出する方、どうやっても日に焼けます。
覚悟のうえで薄着をしよう。

テント設置完了 手前は最強ハンマー

フジロックの勝敗を分ける、風呂事情

タイミングを逸すると1~2時間は並ぶ風呂。
洗い場に全裸で並ぶのシュールよ。
並ぶなら、涼しいところで並ぼう。

室内で待てる!おススメ風呂
・苗場の湯(キャンプサイト利用者用専用)1,000円 苗プリ4号館のあたり
・東屋 700円

キャンプサイトから見える苗場温泉は外まで大行列になる事も。
苗場の湯が朝3時(27時)オープンだったので、朝4時ごろまで遊んで帰ってから風呂に入って寝るを実践。混雑を回避できた。
雪ささの湯は一回しか行ってないけど、1回1,000円に値上がりしてた。
回数券10枚つづり7,000円を一緒に行った仲間で共同購入してシェアがおススメ。
期限なかったから、来年も使えると思います。

雪ささの湯の帰りはSAKE BANKで地ビールを!

朝から晩まで、どう行動する?

今年は特に雨も降らず、暑さに体力を奪われる年でした。
毎年そうですが、テント民は暑さで目覚めます。
降り注ぐ日差しがテント内をサウナ化し、テントの外へ転げ出る。
涼しー!フゥーッ!
あ、ご近所さん、おはようございます!
という感じ。
天気が良ければ8時には起きざるを得ない。
というわけで、朝5時ごろまで遊んでたら、およそ2~3時間睡眠です。
いくらハイな状態でも、身体への負担はかかっているので、見たいステージまで適当な場所で昼寝します。

会場内の昼寝スポット
・レッドマーキー正面入り口の後ろ
 ドラゴンドラ乗り場へ向かう道の所
 レッドマーキーの音漏れ聞きながら寝れる
・グリーンステージのめっちゃ後ろの斜面
 山の影が出来てて、椅子置いて寝れます
・キッズランド手前の木道
 通路から逸れたら、木々と一体化して涼めます
・ところ天国の川辺
 今年は川が人で溢れかえってた
・ホワイトからアバロンへ続くやや坂道の脇
 地べたや椅子に座って寝てる人多数
・アバロンにある森
 去年まであったハンモック、無くなってた(残念)
 植物生い茂ってるので、地を這う虫も色々。
 シート敷くといい

フジロックを元気に満喫するために大切なこと
一緒に来た人に行動を合わせる、はおススメしません。
寝たい時に寝て、食べたい時に食べる。
水分はしっかり。
マイペースを保ち、しっかり自己管理。
天気が良すぎた場合、日に焼ける事よりも、
暑さで体力を奪われる事に気付いた。
来年からは夕方出動、朝まで遊ぶスタイルで行こうと思う。人も多過ぎず飲食も出来るし、快適なハズ。

虫嫌いの私も、この時ばかりは虫に寛容

不便さも過酷さも、それがフジロック

何が起きても楽しめる人がオススメ。
たまたま隣にいた人とも秒で友達になれる。
踊って、歌って、笑って、叫んで、大いに自分を解き放って身体の内側から楽しもう!

フジロック初のワークショップ参加 キーフーダー
苗場食堂 きりざい飯
毎回必ず撮る 大木のたもとで
パレスで遊んでくれた知らない人
ピラミッドガーデンのリトルナップコーヒー朝ご飯
ピラミッドガーデン! キャドルジュンさんいつもありがとう


おまけ 救護テントに世話になった話

これ、今後飽きるまでネタにすると思う。ありがとうケビン。

第一幕 事の始まり
各ステージ最後の演奏が行われている、2日目の22:40頃。
ホワイトステージでルイスコールを楽しんでたところ、仲間のグループLINEのうちの一人から電話が。

なんだろうか?と思いながら出てみた。

「もしもし、どしたん?」
「あのー、ケビンさんのご友人の方ですか?」
「・・・え、どなたですか?」
「救護テントの者です。先ほど来られて、お話伺ってる途中意識失われて。」
「えええぇ?!」(叫んだ)
「今どちらですか?」
「今、ホワイトです。」
「グリーンステージ横の救護テント来れますか?」
「えぇ。。ケビン一人なんですか?私を指定したんですか?」
「はい、アイさんを指名されて。」
(なぜ!!)
「あー・・・わかりました。すぐ行きます!」

指名出来てたのに、意識失ったって事は頭でも打ったのか?
目覚めなかったら笑えない!とゾっとしながら一緒に見ていた友人を置いて猛ダッシュ。
ホワイトステージの前からグリーンステージの端っこの救護テントまで、人の波掻き分け…
5分で到着!←これかなり速い。

着いたら、意識は戻っており、しきりにごめんと手を合わせてたケビン。
ホッと一安心したもの束の間。
何が起きたのか状況を伺う。
「頭を切って出血してるので救護本部でドクターに診てもらってください」とのこと。
会場内にドクター居るのか、フジロックすげえ。

担架に乗ったケビンについて行き、ハイエースに乗車。いざ救護本部へ。
会場内車で移動なんて、思ってもみなかったよ。

救護本部は、苗プリのどこか。
メインゲート出てキャンプサイトへ向かう橋、あそこに車が出入りする川沿いの道があるんだけど、そこ入っていった。車を降り、建物の中へ入ります。
狭いけど、ベッド3台くらい、同じスタッフT着た人が数名いた。
担架からベッドへ移されるケビン。ずーっとごめんごめんって言ってます。もう大丈夫だから戻っていいよ!とも言ってたけど、スタッフTの方に、お連れの方はこちらでお待ちください、と。

保護者フラグ立った。
これどこまでもついていくやつだ。

第二幕 救急病院
今夜のメインアクトは救護か…
覚悟決めて救護を楽しむことにした。

ドクターに、
「気絶して1分半程度意識を失っていたよ」
という話を英語で聞かされて驚くケビン。
「えー!?Pass out?マジ?うわぁ~・・・」と、
とにかくしゃべり倒す。
元気なのか動揺してるのか…待機してるここからは見えんけど、大丈夫そうだ。
ケビンの財布から身分証と保険証を出してドクターに渡す。
「本人に、こういう説明をしておいたので病院でも宜しくね」と言われる。
…病院?
頭打って気絶した場合、脳震盪になるので救護班のドクターの範疇を超えるそう。
救急車が呼ばれ、10分程度でやってきた。

「お連れの方こちらに。」
乗ってしまった。どこまで行くのかしら。
「救急車初めて~!ストレッチャーも初めて~!すごーい!」とはしゃぐケビン。
救急隊員の方困らせてたあんたがすげえよ。

病院は隣町。
長い道のり、救急隊員さんに質問してみた

Q.フジロックで救急搬送される人ってどのくらいいますか?
今日が二人目です。
とても暑いのに熱中症で運ばれてないのでフジロックのお客さんの自己管理も、救護体制もしっかりしているという事だと思います。素晴らしいです。

Q.会場の近くで待機されてるんですか?
待機というか、分署があります。要請があれば10分程度で到着します。

知らない街の救急病院に到着。
脳神経外科のドクターが待機しておられました。
診察室へ直行のケビン。
問診表代わりに書いて診察室へ行くと、ドクターおっしゃいました。
「気絶前後の意識がハッキリしてるからCT撮らないです。」
「で、頭の傷は処置しますね~」
と太めの綿棒的なもので消毒。
すると、何やら白いハンディタイプの器具が出てきた。

「Close the wound with staples.」
「…Whats?? Staple??」
ガシャッ!…(おでこに手を添えて)ガシャッ!

これは大爆笑。
ステープル(ホッチキス)2発撃たれてました。
麻酔無し。
痛いのか衝撃だったのか、変な顔してた。
面白すぎたなぁ、エンタメ性抜群。
怪我する機会もなく縫った事ないので知らんかったけど、最近はステープルなんだってね。
笑撃的。

「次こけて頭打ったら死ぬと思って。」
とアドバイスいただく。
深夜にもかかわらず対応してくださった齋藤記念病院のドクター、お世話になりました。

会計は土日だし深夜だし、また月曜日に来てね、ということで夜勤のおじさんに説明を受けて帰ります。
そのおじさん、お家は湯沢町だそう。
「昨日Yazawa見に行ったよ!いや~永ちゃん遂に苗場でねぇ!最高だったよね~今日は息子達が行っててね~」 と嬉しそうに話してくれました。
新潟の街に愛される、フジロック。

第三幕 苗場に戻るクエスト
当然ながら帰りはタクシー。
とりあえず最寄りのコンビニまで歩くことに。
真っ暗で何も見えない知らない道を地図とケータイのライトを頼りに歩く。
ステープルのところ、疼くんでしょうね。
頭を気にしながら
Staple IN MY HEAD!!と叫び、面白がるケビン。
これで新曲作れそうだ!なんて言いながらクマに襲われないよう(何も見えないからね)フジロックの続きしながらコンビニへ向かう。

ホンマに真っ暗



ここで雲行きが怪しくなる。
病院で聞いたタクシーへ電話するも、繋がらない。
夜中の1時半。
…田舎のタクシー会社が稼働してるとは思えない。

万事休すか?

コンビニでビールと水を買うケビン。
その間、駐車場でコンビニに立ち寄るお客さん全員に話しかけた。

「すみません、フジロック会場まで乗せて行ってもらえませんか?」
「今帰ってきたところなんです…」

・・・そりゃそうさ!
みんなこれから家で寝たいに決まってる。

最後の一組、最寄りの駅までなら、と親切な男性二人が現れた。神!
車内で軽くご挨拶がてらお話を。
「福島から来ていて、明日も仕事で。」
「日曜日もお仕事なんですね!何のお仕事ですか?」
「総合病院です。僕は救急で、彼は脳神経外科です。」
さっき世話になったばかりの専門医と、ここでも会うとは!!
これにはケビンも、え?ビール飲んでる場合ちゃうんか?とちょっと委縮。

最寄りの六日町駅が見えてきた。
タクシーの気配は皆無。
・・・でもこのお二人には甘えられない!
駅で降ろしてもらい、深々お礼。

さて、タクシーはここを通るのか。
宿を探したり代替案模索して彷徨くこと10分。
奇跡的に”予約車”を掲げたタクシーが通りかかり、すかさず止める。

「すみません、乗れないのはわかってるんですけど、無線で1台手配してもらえませんか?斯々然々…。」
「4~50分待ってもらうようになると思うけど、呼んでみる。駅のベンチで待ってて。」

タクシーの運転手さん、神!
無事戻れそうなので、タクシー来るまでの間、帰りを待ってる仲間たちと、救護テントの担当者に病院での出来事を報告すべく、電話をかける。
電話かけてる横でセルフィ撮るお気楽ケビン。

どういう表情なんそれは



そうこうしてると、タクシーが無事来た。
ここから50分かけて苗場へ戻る。

やっと帰れる~~~~!!

帰ったら仲間達にたんまりある土産話つまみに飲み倒すと決めていたので、車内で仮眠。
緊張の糸も切れて安心したのもあり、結構熟睡。
おしゃべりケビンも黙ってくれてた。

苗場に戻ってきたのは、27:10。
およそ4時間半、救護ステージ無事フィナーレ。

ケビンの日本語ワークブックの宿題


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