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DDCJ2021を終えて思うことを


みなさんこんにちは、イワネスインセインです。DDCJ2021が終わりました。コロナウイルスの影響で昨年はオンライン開催となってしまった年に一度のダブルダッチの祭典ですが、やっぱりいい大会でした。さて、前回の記事で自分がこの大会に出る理由を書き連ねましたが、大会を終えてみて感想を書こうと思います。ちなみに有料ですが、投げ銭的な感じで設定しているので無料で全部読めます!



・順位と点数

1位 FLYDIGGREZ 94点
2位 はらぺこあおむし 86点
3位 NorN 84点
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13位 イワネスインセイン 74点

負けたぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。ボロカスに負けたぁ〜〜〜〜〜〜。ショーが終わったあとから今まで、多くの人から反響を頂いた。なので結果発表までは正直優勝もあるんじゃないか、悪くても上位5チームくらいには入っているんじゃないか、と思っていたのでこうして点数と順位を見ると、大会としてはそこまで評価されない内容だったのがわかると思う。悔しっ。ともかく点数が伸びないことには必ず理由があるので、分析していこうと思う。


・理由① 大技不足

大きくはこれだと思う。入賞したチームには思わず声をあげてしまうようなトリックが二、三は含まれていた。そういう面白いトリックというのは、大雑把に言うと、①いままで誰もやったことのない技か、②圧倒的なクオリティの技、という風に分けられる。ただ、①②を兼ね備えていても見ている人に伝わらなければ自己満である。なので、ジャッジと観客が一目見て分かる"凄み"も欠かせない。

自分のショーを見返してみると、取り組み自体は①とも言えるが、ショー中の技にはそこまで新規性はなかった。それに技のクオリティも高くはあったが(自己評価は高くありたいです)、圧倒的とは言えないものだった。そして何より"凄み"は足りなかったと思う。自分の過去のショーで言うと、

これの1:16~から自分の4×8のソロなのだが、正直言って圧倒的でも無いし技も面白くないが、誰もが分かる"凄み"を纏っていて、我ながらこのソロは本当に上手くいったと思っている。ステージ上で本当に気持ちよく出来たのも覚えている。もちろんこれはソロ以外の出番がほぼ無い、BPMがちょうどいい、自分のソロに繋がる流れがあるなど様々な好条件が揃ってたからというのもあるが、この時みたいなステージ上で迎える絶頂が今回のショーにはなかった。そういった大技や、"凄み"でショーに山場を作りきれなかったのだ。



・理由② ショーとして単調さ

一曲使いが故の単調さは否めなかった。若干理由①と被るが、大技が無かったため、ショーを見ている観客やジャッジのテンションを揺さぶることが出来なかったと言える。


・理由③ インセイン不足

自分の名前にもあるインセインとは、狂気という意味がある。それが足りなかったという意見を多々いただいた。悲しいかな自分でもわかる。これとかこれとかまさに自分の内面の狂気が漏れていて我ながら素晴らしいのだが、そこが足りなかったのだろう。爆発ポイントを作りきれなかった。予想通りすぎたのだ。





・大会としての雰囲気

まず自分は全チームを見ていたわけではないが、全体的に例年と比べるとレベルが低かったと言える。ここには二つの理由があると私は考える。

一つはコロナウイルスの影響。練習施設が借りられなかったり、そもそも緊急事態宣言下ということで出ることを断念したチームも多いだろう。このような状況を鑑みると、レベルの低下は仕方のないものだと言える。

もう一つはシーンのマンネリ化。こっちは割と重大な問題だと思う。気づいている人もいるとは思うが。これは、2010年台前半に大学生だったプレイヤーたちが卒業し、社会人プレイヤーやプロとして活躍しはじめたのがだいたい2015年あたりから。彼ら(具体的に誰かは言わないですが)はソロバトルやショーケースの大会では新しいトリックがいくつも生み出し、ライバルとして本気でぶつかり合い、強くなり頂点を目指すことでシーンの発展に大きく貢献した。実際その頃を振り返ると、本当にセンセーショナルは技やショーがたくさん生み出されていたと思う。

で、2021年現在、シーンの勢力図は大きく変化することは無くなった。誰が何が得意で、誰がどのくらいの位置にいて、だいたい大会に出れば何をするか予想が付くようになってしまった。今まで鎬を削りあっていたプレイヤーたちは戦うことに飽きて、自分の地位に収まってしまったようにも見える(一応エクスキューズを入れとくけど全員じゃないからね!!頑張ってる人もいるよ!!)。若手プレイヤーは強すぎる社会人やプロとは同じ土俵で戦うことを諦めているものが多い。言ってしまえば、”今のシーンで満足”という空気が蔓延しているのだ。

正直今回のDDCJのOPEN部門に出場したチームで、自分たち以外で本気で優勝しようと思っていたチームは"FLY DIGGERZ"以外にいなかったと思う。

え、違う?そうじゃないの??

「新しいプロチームが出来たし、まあどうせそこが優勝するんだろうな〜〜」

ってみんな思ってたでしょ。そう思っていた人、はっきり言ってクソほどにも価値がないのでダブルダッチ辞めてくれ。




うん、ごめんちょっと言い過ぎた。でも聞いてくれ。まあもちろん楽しむために出るのも全然結構なんだけど、せっかくなら出ることに理由を見出して欲しい。ただ毎年のルーティーンとしてだらだら出るのことは何も面白いものを産まない。それでそこそこいい結果が出ても、一年経てば皆忘れてしまう。せっかくなら「予定調和みたいに新しいプロが優勝するシナリオぶち壊してやろうぜ!!」的なマインドで挑んだ方がいい。そういうことを言えば白い目を向けられるかもしれないが、それに何か問題があるのだろうか。ダブルダッチのシーンなんて小さな社会だし、そんなところで多少チヤホヤされることに甘んじてる人より、もっと面白い挑戦をしている人のほうが魅力的だ。

ちょっとネガティヴなことばっか書きすぎたからポジティブなこと書きます。



・嬉しい意見たち

自分は昨年はデカイ大会に出ずに、審査員をしたり講師をしたりして挑戦者としてのマインドを完全に失っていたと思う。だからこそ必要な負けだったのかもしてない。多分審査員の誰が何点つけたかは開示されないと思うが、満点の人と0点近い人がいると思う。それくらい評価はぐちゃぐちゃになっているだろう。まあそもそもそうなる気もしていたが、難しいな。やっぱり負けると悔しい。

ただめちゃくちゃ悔しがってると思いきや、そうでもないです。むしろ今は清々しい。かつてここまで順位が低くて話題になったチームはいないから(いるとしたらCaplioreのDDCJ2013くらい)。本当にいろんな人からダブルダッチの新しい形を見せてくれてありがとうという意見をいただきました。ダブルダッチから離れてしまった人や、かつてプロとして活躍した人など様々で、本当に嬉しいしありがたい。逆に厳しい意見をくれた人もいるが、そういう人たちもけして悪口をぶつけたいのではなく、ダブルダッチへの愛故に、真剣に考えてそうさせるんだと伝わってきた。そういう意味では自分の目標は達成できたとは思う。




・みんなへ

これは優勝した時に言おうと思ってたけど、勿体ないので言います。
僕より跳ぶの上手な人へ。上手じゃなくても跳ぶのが好きなあなたへ。うん、あなただよ。これを読んでるあなた。僕はここまでやりました。なんでやってみてください。見ていて「もっとこうしたほうがいいのに!」とか「自分ならこうするな!」って思うならやっちゃってください。今が始めどきです。僕はあなたのショーが見たいです。直近で言うと大学生ならパトスとか、そうじゃない人はブリナイとか、なんなら身内のイベントとかでもいいからやる場はたくさんあると思います。なんでやってくださいね。楽しみにしてます。




・おまけ 好きだったチーム

【Yavant-Garde.88】

成蹊大学DoubeEightの卒業を控えた四年生のチーム。この意味のわからない迸る思いのようなものに胸を打たれました。全力でバカしてる感じが素晴らしい。

【4Ringz】

実力派キッズチーム4Ringsと、その講師プラスアルファで組まれたチーム。無駄が少なくスタイリッシュなパフォーマンスが素敵。

【蟹王】

なんだろう。難しいんですが、僕はこういうタイプのパフォーマンスが好きなんですよね。もうちょっとダブルダッチを頑張ってほしい感じはありますが。



・おまけのおまけ

というわけでこっから先は有料です。まあこんだけ頑張ったし、コーヒーの一杯くらいご馳走してくれてもいいよねってことです。もちろんお礼にここだけの話一個もあります。

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