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りんご農家からの手紙 #2 ーまだ見ぬ君へー 君はりんごを知ってる?(冬から春)

まだ見ぬ君へ。今日は2023年1月23日。本格的に剪定を始めて4日目です。
僕は剪定が好きです。なぜなら剪定がりんご栽培の始まりだからです。
収穫を妄想しながらの作業は最高です。

そういえば、君はりんごを知っていますか?
そりゃ、知っていますよね。食べたこともあるし。
でも、りんごがどのように育つか知っている?
ちょっと自信がないかもしれないですね。
今日はりんごがどのように育つか、ちょっとお話ししますね。


11月末くらいまでに収穫を終えると、畑の片付けを行い施肥をします。
りんごの木は冬に休眠するので、その間に剪定をします。
どの枝を残すか、日当たりは良いか、作業はしやすいか、などを考えながら行います。
この剪定の良し悪しでりんごの出来に大きく変わってしまうのです。
いつも木を目の前にして「ん〜。ん〜。」と唸っています。

剪定はハサミやノコギリ、チェーンソーも使います。
剪定が完了したふじ

りんごは4月下旬から花を咲かせ、ちょうどゴールデンウィークあたりに満開になります。花は白く、桜とは違った美しさを放ちます。
満開の時期は短くあっという間に散ってしまい、ちょっと儚いです。
この時期からりんご農家は大忙し。摘花・摘果が始まるからです。
なぜ花や実を摘んでしまうかというと、摘まないでいると美味しくない小さい実がたくさん出来てしまうからです。
間引くというレベルではなく、大半を落としてしまうという感覚です。
下の写真のような感じ。

君は知ってた?! 意外と知らなかったでしょ。
りんご栽培は選んで選んで選んでいく作業なんだ。
蕾の段階から花・実にいたるまで、選んで摘んで選んで摘んでいきます。

今日は冬から春までの作業を紹介しました。
次回は夏から収穫までの作業を紹介しますね。

それでは、また。
お元気で。
まだ見ぬ君へ。

ハチさんが受粉の手伝いをします。
通常一つの花そうに5つの花が咲きます。花一つひとつが果実になっていきます。
受粉して実が大きくなってきました。この中から良いものを一つ残します。これを粗摘果といいます。君はどれを選びますか?
僕はこの実を選びました。通常は真ん中の中心果が良い実となりますが、霜などの影響により中心果だからといって必ずしも良いものとは限りません。よく見て丁寧に作業をしていきます。


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