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【独立リーグ】琉球ブルーオーシャンズ 九州遠征取材雑感 〜8月5日 vs.火の国サラマンダーズ〜

こんにちは、岩国です。五輪開幕以降『望まない夏休み』になっている私。この時間を利用し、知見を広げるために独立リーグの個人取材を行っておりました。(※必要最低限の人以外との接触を避けながら)

元琉球ブルーオーシャンズ(以下、琉球BO)に在籍し、今季はルートインBCリーグ・オセアン滋賀ブラックスに所属する三吉央起投手の成長を実際に見て感じ取ることもできましたし、亀澤・松本両選手や、琉球BOを離れた三好一生選手(引退)や、現在は沖縄のクラブチーム「シンバネットワークアーマンズ」で都市対抗を目指している又吉亮文投手がプレーしていた四国アイランドリーグ・香川オリーブガイナーズの試合も見てきました。

それぞれのリーグやチームで、施設や環境の違い、興行に対しての取り組み、ファンサービスなど、実際に見ることでしかわからないことが多く、時節柄、人に話しを聞くことはしていませんが、大変有意義な機会となりました。

そんな中、いよいよ明日帰京と思った矢先に「そういえば琉球ブルーオーシャンズ(以下、琉球BO)の九州遠征、いつだったかな」と、調べたのが運のツキ。我が家の大蔵省から、こころよいGOサインをいただき、熊本まで足を延ばすこととなりました。

と、いうわけで。
前置きが長くなりましたが、ここからは昨日(8月5日)に行われた琉球BO九州遠征第2弾の初戦。火の国サラマンダーズ戦について、つれづれと。(長いです、すみません・・・)

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沖縄からNPBへ。大きな野望を掲げて昨年、船出したプロ野球独立球団・琉球ブルーオーシャンズ。初年度から予期せぬ世界的な疫病の影響をまともに受け、苦しい船出となったが、2年目の今季は県外に飛び出し、積極的な対外試合を行ってきた。

4月の九州遠征、5月末から6月にかけては、NPBチームとの練習試合。昨年とは比べものにならないくらい多くの経験を積み重ね、目指すべき場所にたどり着くため、各々が自信を磨いてきた。

そしてこの8月、砥いだ刃の切れ味を示すべく、2度目の九州遠征が始まった。

初戦となった5日。4か月ぶりに帰ってきた熊本・リブワーク藤崎台球場。16時現在の気温は34℃。たまたま券売所で顔を合わせた又吉マネージャーは「沖縄より暑いです」と白い歯を見せた。

前回の遠征では3勝2敗1分と、かろうじて勝ち越しているが、両チームに大きな差は感じなかった。この4か月で彼らがどう変わったのか。

琉球BOのオーダーは、ご覧の通り。(画像参照)

残念ながら退団してしまった森颯馬選手に代わり、Youtubeで自らの近況を積極的に発信している加藤徹選手がスタメン入り。加藤選手はなかなか出場機会が得られていなかっただけに、このチャンスでしっかりアピールしておきたいところだ。

まずは打者陣。

1番に入った元DeNAの大河(松尾大河)が、初回にいきなりセンター前ヒットで出塁。追い込まれてから、118キロの緩い変化球をうまく捉えたものだったが、その打撃に好印象を持った。

4月の遠征では、打席でかなり力みまくり、三振が多かった大河。しかし、この打席では無駄な力みが感じられず、スムーズにトップを作って、来たボールに素直に対応できていた。速球を続けられた直後の緩い球に体を出されることなく、対応できており、全く違う選手になっているような印象を受けた。


4番を任されたキャプテン・大城も、打席での印象が変わって見えた選手だ。

前回の遠征でも4番を任されていた大城だが、打席で色々考えすぎるのか、なかなかバットが出てこない印象があった。しかし、この打席では追い込まれてから、緩いボールに体を出されながらも、我慢してバットの先に当てての内野ゴロ。打球が弱かったこともあり、併殺にはならず先制点を呼び込んだ。

打ち取られた打球だが、これまでの彼なら、淡白に三振してもおかしくないところで、内容はどうであれ、遠征初戦に自分のバットで先制点を呼び込んだ。この後、大城は3安打。速球系への対応にまだ課題を残していそうではあるが、本人にとっても大きな1点になったのではないかと思う。


そして何と言っても、スタメン抜擢の加藤選手。

2回の第1打席は、追い込まれてから、インコースの速球系のボールをバットを折られながらもセンター前まで飛ばしてタイムリー。しっかり引きつけた見事な一打だった。

第2打席は外角への際どいボールで見逃し三振でしたが、第3打席はその外角のボールをうまくバットに乗せ、右中間へのタイムリー3ベースヒット。バックネット裏からなので、はっきりとはわからない部分もあるが、打つ時に軸足に体重がしっかり乗っているように感じる打撃だった。

ところが、このヒット。先の塁への意識が強すぎたのか1塁を踏み忘れ、アピールプレーでアウトに。ヒット1本がマボロシとなったが、次の打席では四球を選び、得点にもつなげていた。起こってしまったミスは反省点だが、しっかり切り替えをしていたところは、好印象を受けた。

投手では、先発の倉内。初回、いきなり味方のエラーでランナーを背負う。そのランナーの盗塁を捕手・佐久田が刺すなどのフォローもあって、初回は3人で終える無難な立ち上がり。ストレートの球速も144〜45と、6月の西武戦より5キロ速く、本人が求める姿に近づいているのかと感じさせた。

しかし、5点の援護を貰った2回以降、そのストレートが特に左打者のアウトハイへ抜けることが多く、この日は6四球を与えることに。これだけ抜けるということは、おそらく体の開きが早いというところか。

それでも5回までは2安打2失点。荒れ球で的が絞れなかったかもしれないが、捉えられたと思ったボールが外野フライだったり、ストレートに振り遅れる打者もおり、非凡さは感じさせてくれた。次回登板は見られないが、どこまで修正してくるか。

この日、スタンドには確認できるだけでスカウトが6人。動画を撮っているスカウトもいたので、今後何を見せてくれるのか、楽しみな投手だ。

その倉内は6回、不運な当たりを含めた3連打を浴び降板。5回までと違い、6回はストレートを前に飛ばされ出していたが、1死取るまで代えないというのは、これまでも何度か見てきた清水監督の基本的な采配。育てながら勝つのは、本当に大変だと改めて感じる。

2人目・酒井がその後を抑えて、7回から3人目の福田が乱調。リズムに乗れなかったのか結果3安打3四死球4失点。福田自身の制球の乱れも大きいが、強く印象に残った場面がある。

押し出しで1点差に迫られ、なおも2死満塁で火の国8番・西の打球が高く弾んでピッチャー後方へ。

この打球処理で、福田と遊撃・大河の連携が合わず、結果内野安打で同点に。スタンドからは福田と大河の声は聞こえず、他の内野手の声も聞こえなかった。

結果、それぞれの動きが中途半端になってしまって、得点につなげられたが、ここは福田が、捕るのか、任せるのか、意志をはっきり示したほうがよかったように見えた。

一瞬、ショートを見る動きがあったように見え、内野手を迷わせてしまったようにもみえたので、咄嗟の判断ではあるが、そこが勝負の分かれ目になっただけに気になるプレーとなった。

課題を先に指摘したが、守備について、実はいい面もあった。

先発の倉内が、制球が定まらず苦しんでいる中、ベテランの亀澤だけではなく、遊撃の大河も積極的に声をかけて、時間を作っていた。これまで沖縄で過ごしてきた時間の中で、いろんなことがありながら、チームとしても成長していると感じさせる一場面だった。

試合は再び1点差に詰め寄るも、最後は火の国のクローザー、ドラフト候補左腕・石森の前に3人で抑えられ、7-8で敗戦。以前見たときより、完成度があがった石森はなかなか攻略が難しいだろう。

彼を見るためだろう、前述したとおりスタンドにはスカウトの方々が試合の最初から最後まで見ていた。そういう機会すらなかったことを考えれば、見つけてもらえるチャンスが確実に増えている。

多くの課題を露呈し、遠征初戦を落とした琉球BO。忍び寄る台風、そして相変わらず多くの人々の生活を脅かしている疫病との戦いもあるが、自分たちの目指す先へ、ここがどう向き合い、成長し、克服していくのか。

挑み続ける彼らに、明るい未来が訪れることを願って、今後も見届けていきたい。

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