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たった今見た夢「高速エレベーター」

巨大なエレベーターに乗っている作業服姿の私。

エレベーターの入り口の反対側には壁が無く、エレベーターの籠すれすれに外の壁がむき出しに見えている。僕は角材に粗目の紙やすりを巻き付けてその壁をゴシゴシこすっている。この壁を掃除するのだ、というミッションが漠然と頭にある。

左隣にはどことなく友人のS君に似た作業服姿の同僚が僕と同じように紙やすりを巻き付けた角材で壁をこすっている。彼は野村萬斎のような切れ長の目をしている。

エレベータが動き出すと、もはや動くにまかせて角材を押し当てれば、勝手に壁はこすられていく。ザーッと音がして、やすりがかかった壁からものすごいほこりが立ち上るが、不思議と息苦しくはない。

エレベーターはものすごく長くて、上がったり下がったり、なぜか私の思うままに動くようだった。そしてエレベーターのスピードがどんどん上がっていく。エレベーターに乗っているというより、目の前の壁が猛スピードで上下にスライドしていく感じだ。

「あっ!」と言って、野村萬斎君が角材を落とした。

エレベーターのスピードに追い付けずに壁から弾き飛ばされたらしい。

しばらくして、野村萬斎君がまた角材を飛ばした。彼はエレベーターの進む方向とは逆に力をかけてしまっているのだ。そこで僕は彼にアドバイスする。

「エレベーターのスピードが上がると、壁が逆方向に動いているように見えるんですよ。ほら、良くテレビでヘリコプターのプロペラが止まって見えたり車のホイールが逆向きに回っているように見えたりするではありませんか。あれと同じです。」

野村萬斎君はエレベーターの籠に座り込んでいた。

そして私はちょっとマウントを取った気になって得意げになっていたところで目が覚めた。

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