見出し画像

たった今見た夢「地下シェルター」

有毒ガスを含んだ物凄い嵐の中で、宇宙船が旅立とうとしている。その船に乗ろうとしている私。

私たちは地下都市のシェルターのような場所に生き残っている。地下都市の大部分は大気の有毒ガスにやられてしまっていた。

一応私たちがいる区画は気密性が保たれているが、宇宙船を発射させるためには汚染された通路を通り抜けなければならない。

しかも事前に技術者が宇宙船までたどり着き宇宙船を起動させ、宇宙船内の空気を浄化させる必要がある。

宇宙服のような防護服はあるが、酸素ボンベが無いため、潜水服のように長いホースを取り付け、こちらの部屋にある空気清浄機につなげて循環させる。この空気清浄機には動力はついておらず、人力でペダルを漕いて動作させるものだ。

我々のいる部屋もこの空気清浄機を使って浄化している。宇宙船の整備に関わらない者が交代でペダルを漕いでいるのだ。漕ぎ手全員が力尽きたら我々は絶命する。その前に作業員を送り込み、宇宙船を起動させる必要がある。

防護服は2着しかない。そのため宇宙船が起動し、船内の空気浄化が完了したら防護服を脱ぎ、ホースを手繰り寄せて空の防護服を回収して次の2名が再び宇宙船に向かう、という手筈だ。

最後の2名は空気の浄化無しで船に向かわねばならないため体力の残っている男性2名が残ることになった。私は技術者のため3番目に宇宙船に向かう。

防護服を来ると、空気清浄機を漕いでいる女性の姿が見えた。グレーのタンクトップにショートパンツ姿の彼女がこちらを向いて手を降っている。少し胸が熱くなった。

外の空気がなるべく吹き込まないように素早く外に出ると、あたりは薄暗かった。目の前に外へと繋がる登り階段があり、見上げると私たちの宇宙船が見えた。意外と近い。ホースが切れないように慎重に引きずりながら外に出た。

宇宙船は真っ黒で、浅いボウルを逆さまにしたような形状で外周部にある数本の脚で本体を支えている。

底にある乗り込み用のハッチから明かりが漏れていたので中に入ってみると、先に到着した二人が胸ぐらを掴み合ってケンカしている。

色白のやさ男と口髭を蓄えた年配の男性だ。年配の男は出発前に防護服を着て外部アンテナの修理をするべきだと主張するが、やさ男はそんなことをしていたら空気清浄機の漕ぎ手の体力が持たないと言い張っている。

その二人を見て、こんな時にケンカしてる場合かとムカついたところで目が覚めた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?