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カクテルみたいな日本酒

涼しい日が多くなった今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。
そろそろ常温やぬる燗のおいしい季節だなぁと思い、ポチポチと熟成や純米の日本酒を通販で探しております。
吟醸よりも甘い味わいの日本酒の方が熱燗に合うと思うのですが、そこら辺の話はまた今度掘り下げましょう。


素敵な夜の過ごし方

最近、徹夜で飲むことが増えました。
といっても友達の家で缶チューハイを飲むとか、クラブでテキーラショットをみたいなものではなく、夜ご飯を食べながらお酒を飲み、二件目三軒目とバーに行く…みたいな徹夜です。

最も好きなカクテル、オールドファッションド
ないときはマンハッタンのロックとか。おいしいです

大学生が飲みに行く、といえばいわゆる飲み会の印象が強いかと思うのですが、飲み会って苦手なんですよね(´・ω・`)
そもそも一気飲みやコールの文化と相容れないタイプなもので、飲み会と言ってもご飯を食べるついでに食中酒を…みたいな感じになりがちです。

お酒は自分のペースで楽しむものという認識が強いからかなとも思います。
酒に強いとか弱いとか、お酒を楽しむ上ではどうでも良いと思うのです。
自分が飲める限界値さえ分かっていればあとはその限界に行かない範囲内で、好きに飲めば良いのです。
強い方がたくさん飲めるから楽しいなぁとは思いますけどね。
その分出費も多め、飲み過ぎ注意。

なぜ日本酒なのか

で、先日とあるお店で店主さんとお話ししてたときのお話です。
「なぜ日本酒なのか」と。

どちらかというとウィスキーやリキュールの多いバーみたいなお店で、普段は日本酒ばっかりなんですよね~みたいな話をしていたときのことだったと思います。

改めてこの質問をされると意外と答えられない。

シンプルな答えは”好きだから”だとは思います。
ではなぜ好きなのか、というのが次に出てくる疑問です。

ということで日本酒とはそもそも何かと言うことを考えることにしました。

日本酒の立ち位置

日本酒とはそもそも食中酒だと思います。
度数もそこまで高くなく、また癖もめちゃくちゃ強い訳ではありません。
香りも基本的に食事の邪魔をするほどでないというのと、原料がお米ということから和食でお米と置き換えて日本酒を飲むのが一番しっくりきます。

というのが逆に、日本酒を日常的に飲まない人からすると違和感があるそうです。

日本酒は洋酒に比べると圧倒的に甘いです。
これはいわゆる米の甘み。ご飯を食べて甘いと感じるのと同じですね。
そして香りが弱いです。
つまり、洋酒を日常的に飲んでる人からすると全体的に弱く、また甘くてカクテルを飲んでるような感覚になるらしいです。

私が日本酒が好き理由はむしろここにあるのでは無いかなと思います。

私は嗜好品が基本的に好きなのですが、日常にうまくなじむものが好きです。

コーヒーより紅茶の方が好きです。コーヒーは刺激が強すぎるからです。
眠気覚ましに飲むにはちょうど良いですが、日常的に飲むのには合わない気がします。

ハードカバーの本より文庫本が好きです。
ハードカバーの本は暇な時間にふと読んだり、鞄に入れるのに適さないと思うからです。

毎日読むのは近代文学より現代文学です。
現代文学はさらっと読めますが、近代文学は解釈するのに時間がかかります。近代文学は読むために時間を確保して読むものであり、現代文学はふと時間ができたときに読むのに適していると思います。

私にとって飲酒は日常の中にあるもので、そこに適しているのはウィスキーやカクテル、ブランデーよりも圧倒的に日本酒やワインだと思うのです。

とはいえ洋酒を飲まないわけではありません。
会話の潤滑剤として飲むのであれば洋酒やカクテルです。夜通しお酒を飲みながら語らうときに日本酒を飲もうとは思いません。
1時間に1杯のカクテルをお供に人生観について語らう時間は好きです。

でもそれは自分にとって日常ではない、ということなのだと思います。
家で食事のついでにお酒を飲んで一日を閉めるのであれば、そこにあるのは日本酒というだけの話です。
そうして日本酒を飲み続けた結果、日本酒に関してが最も詳しく馴染みがあるというだけの話なのだと思います。

オーク樽熟成の純米原酒

そんな中で本日紹介したいのがこちら。仁井田本家さんのにいだしぜんしゅオーク樽熟成、純米原酒でございます。(https://niida1711.shop/items/61f0c562acbcb06a4b2f7be0

日本酒らしからぬ色合いが特徴的
この時は熱燗でした

目を惹くのはその色。日本酒は透明または薄ら黄色いものが基本ですが、このお酒はオレンジに近い色をしています。
開けて真っ先に感じるのは香りの良さ。日本酒らしい香りでもありますが、にしては香りが強い。そして華やかさを強く感じます。
飲んでみると非常に甘いです。熟成させた原酒のうま味を感じますが、一方で純米酒にしてもとても甘い印象です。

この日本酒を他のお酒で例えるのであれば、ワインに対するポートワインかと思います。
日本酒であるのにカクテルのような甘みを感じます。
そして上記の通り日本酒は食中酒なのですが、この日本酒は単体でホットワインのように温めて飲むのに適していると思います。

もちろん、常温やぬる燗で食事に合わせることもできますが、雑に何かと一緒に飲むくらいであれば単体で飲んだ方が魅力を十分に引き出せると思います。
もしこの日本酒の魅力を更に引き出せる食材を見つけた場合は教えて欲しいくらい、中途半端に食事と合わせると魅力が減ってしまうような気がするのです。

日本酒と洋酒のいいとこどり

そもそも、熟成の日本酒というのは一般に流通してる量が少ないかと思います。存在を知らない人も多いでしょう。

日本酒は基本的に2週間~1年ほど寝かせる期間があります。
熟成の日本酒といっても明確な定義はないようですが、個人的には1年以上かなと思ったり。
長期熟成酒研究会では満3年以上と書かれていましたが、元祖と本家みたいなものです。法律で決まっているわけではないのです。

秋あがりやひやおろしなんてものもあります。これも一種の熟成日本酒。
あまりそこら辺のスーパーで見かけるものでもありませんが、久保田の秋あがりはわりと見かける方かと思います。
気になった方は探してみてください。

熟成の日本酒はお酒のセレクトショップや酒蔵のオンラインショップで買うのが一般的かと思います。
中には数十年熟成させたものもあり、全体的にまろやかさと出汁のようなうま味があるように感じます。ここまで熟成させると基本的に古酒と呼ばれますね。

そして今回の日本酒はこの熟成をオーク樽で行ったものになります。

洋酒が好きな方はご存知かもしれないですが、樽で熟成するというのはワインやウィスキーで使われる製法です。
オークはナラの木の総称であり、ワインにもウィスキー使われます。

商品ページにワインの熟成に使用した樽を使っていると書いてあるので、オークでも特にジャパニーズオークかフレンチオークの可能性が高いです。
個人的にはにいだしぜんしゅさんならジャパニーズかなと思ったり。
いつか答え合わせをしたいものです。

閑話休題

んでもって更に。
こちらのオーク樽は赤ワインの熟成に使ったものを使用しているらしいのです。お酒の赤みがかった色合いもそれが原因だとか。
香りはそこまでワインっぽくありませんが、ワインの華やかさだけがうまく移った結果のあの香りかなとも思います。

ここまでアレンジが加わっているとこれはもはや日本酒なのか、なんて思いますけどちゃんと日本酒なんですよね。
クラフト酒なんてものもありますが、こういったアレンジもまた楽しい。
日本酒を洋酒のような仕上げ方をする事で、独自の個性が確立されています。

あとがき

そんなこんなでちょっと変わった日本酒の紹介でした。
日本酒っぽくないんですけど、一番好きな日本酒です。
今回友人に渡してそのまま複数人で飲んだのですが、普段日本酒をあまり飲まない友人にもとても飲みやすいとの感想が。
洋酒ばかりのお方にも飲みやすい日本酒かと思いますので是非。

とはいえ熟成って基本的に限定品なので買えるときに買っておかないと次は1年後…なんてことになったりもするんですよね。
日本酒は開けたらとっておけないし、すぐに無くなってしまうのでそういう意味ではウィスキーやブランデーがうらやましいです。

日本酒の魅力を語るのであれば他のお酒も知ってないといけないよ、とのお言葉をいただき最近はいろんなお酒を飲み歩いています。
今のところ食中酒として日本酒以上に惹かれるものはありませんが、いつか見つかったときに最も好きなお酒として日本酒を挙げ続けるのか変わるのか、ちょっと楽しみだったりもします。

とはいえ友人と飲み歩いてるときに飲んだお酒の感想をメモするのは違うなと思うので、このNoteは相変わらず日本酒だらけになるかとも思います。
このお酒について語りたい!と思ったときに気まぐれに更新しますので、ゆるりとお待ちください。
ではまた。

友人の高知土産
この大きさの杯を始めて手にするので、結婚式じゃんと突っ込んでしまいました








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