現在の制作体制に関して

この10年以上で、大手老舗もいくつか姿を消し、新興の会社がとても
増えました。そうした新興の会社の、処理演出として一番接触する制作、制作進行が毎回ド新人かそれに近い人なのですが、「アニメの作り方」がまともに伝授されていないのを感じる事が多くなりました。
ひらたく言えばデスク以上の人が進行にちゃんと業務内容を教えていない。各業務についての意味を教えていない。各スタッフへの対応の仕方なども。特に初めて作品を担当する進行が右も左もわからず野放しにされる。「この作業は今後こういう事をする為にこういう意味がある」という事が伝授されていない。進行と作業などの話をしていて話が通じない、または何を言ってるのかわからない(意味不明)事があり、本人はちゃんと教えられていないので自分なりに解釈理解しているのかも知れないが、処理演出は完パケまで作業をしていくわけで、途中の段階でおかしなことをやられる又は進行が従来の流れにそって動いていないと、どうしようもなくなる危険が高いわけです。
社内で囲っている内勤の演出家に、制作の不手際のフォローまでさせている会社もある様ですが・・。
 駆け出しの、何でもやります!みたいな新人でもない自分は、まともな作り方が通じない状況にモチベの低下を感じます。処理の仕事をしても、ちゃんとそれが反映されるのか。業界の内部崩壊がこういう処から始まっている様に感じてなりません。
 制作体制が脆弱という現実があるなら、作り方を変えるしかないのではと思います。作画力の低下を含め、それらの負担を演出、作監に全て強いるのは無理があると思います。そのうち多くのパートが3Dに変わっていくでしょうね。
 世界の主流が3DCGとはいえ、スーパー手描き作画アニメーションを愛好する層は日本に多くいますので、老舗大手等に囲われて、素晴らしい手描きアニメ劇場作品などを作るごく一部の技術ある原画マンと、それ以外+3Dに分かれていくでしょうね。

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