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筋トレで大切な6要素

筋トレでは、効率や安全性を確保するために

考えるべきことがたくさんあります。

その考え方の1つとして有名なのが、FITTRRです。

今回は、このFITTRRとは何かを解説します!


FITTRRの原則

トレーニングを行う上で考慮すべき重要な6つの要素、

頻度(frequency)

強度(intensity)

時間(time/timing)

種類(type)

休憩(rest)

上達速度(rate)

の頭文字をとってFITTRRと言います。

頻度(frequency)

トレーニングにおける頻度(frequency)は、

超回復のリズムによって決定されます。

超回復とは、トレーニングによる身体機能の一時的低下後における、

適応現象としての身体の様々な機能が向上することです。

超回復は、トレーニング負荷が小さければ過負荷も小さく、

逆にトレーニング負荷が大きければ超回復も大きいという特徴を持ちます。

しかし負荷が大きい場合は、回復に時間を要するという一面もあります。

したがって、次の負荷をかけるまでの休息の取り方が問題となり、

トレーニング効果に違いが生じます。

超回復のリズムに合わせてトレーニング計画を立てるが最も効率的です。

一般的にレジスタンストレーニングを開始した直後は

だいたい隔日(週3回程度)のペースが良いとされます。

しかし中級者以上になると、

十分な刺激と回復時間をとるためのスプリットルーティン

というシステムを採用することが多いです。

スプリットルーティンの代表例

1日目:上半身の押す筋群(胸・肩・上腕二頭筋) 

2日目:下半身

3日目:上半身の引く筋群(背中・上腕三頭筋)

頻度の基準

筋肉痛がある場合は、

その部位のトレーニングは行わない。

1. 安静時痛

日常的に頻繁もしくは時に痛いという自覚がある。

2. 運動痛

トレーニング部位を動かした時の痛み。

3. 伸展痛

トレーニング部位を伸ばした時の痛み。

4. 圧痛

トレーニング部位を押したときの痛み。

頻度の目安

大筋群ほど回復に時間がかかります。

(例)

72時間:広背筋、大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、大胸筋 

48時間:三角筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋 

24時間:腹直筋、下腿三頭筋

強度(intensity)

レジスタンストレーニングにおける強度(intensity)とは、

負荷・反復回数またはTUT(Time under tension)・セット数のことです。

1. 負荷と反復回数

トレーニングで使用する負荷(抵抗の重さ)の決定には、

長らく最大筋力を測定する方法が行われてきました。

しかし、トレーニングを初めて間もない人が

最大筋力測定に挑戦することは安全上推奨できないため、

近年ではあまり行われていません。

このような場合は直接最大筋力を測定するのではなく、

複数回(一般的に3~10回)挙上可能な重量から

最大筋力を推定する方法が採用されています。

・最大筋力:意識的に発揮できる筋力の1回最大値 

・1RM(Repetition Maximum:1回最大挙上重量)

1回だけ持ち上げることができる抵抗値。

実際の負荷の設定には、トレーニングのキャリアや目的、

体調に応じて決定されます。

筋力アップのためには高負荷(90%以上)が必要と言われていますが、

基本的に最大筋力の70〜85%程度で8〜12回行うのが一般的です。

トレーニングの目的に関わらず、

初期は「正しいフォームの習得」が最優先事項です。

そのためには、一般的に15~20RM程度で行うことが望ましいでしょう。

2. セット数

セット数は、トレーニングの目的や負荷や体調などを鑑みて決定されます。

時間(time/timing)

1. 運動時間(time)

運動時間は、目的や体調・トレーニング部位数などによって決まります。

(1)基準 

大筋群や起始が多い・広いほど時間がかかります。

(2)目安 

1部位のトレーニングにかかる時間は、10~45分程度です。

一回のトレーニングの総時間数は、45~60分程度です。

高レベルの集中力の維持が可能な時間は60分程度が限界といわれています。

2. タイミング

起床直後は、椎間板に水分が溜まり、

内圧は就寝前と比べて250%も高まっています。

そのような不安定下でのクランチは、

内圧を300%にまで高めることが先行研究で知られており、

ランニングや激しい運動なども腰痛を誘発することが十分予想されます。

90分経過後には約80%の水分が抜けるため、

起床後十分に時間をおいてからの運動することが求められます。

種類(type)

筋トレの中にも様々な種類(type)のトレーニングがあり、

トレーニング形式や使用器具・可動関節などにより分類します。

1. 筋力トレーニング 

(1)抵抗の種類による分類 

(2)可動関節数による分類 

①単関節(アイソレ―ション)種目 

1つの関節のみを動かしながら行うエクササイズです。 

(例)ダンベルフライ、プリチャーカール、カーフレイズなど

②多関節(コンパウンド)種目 

2つ以上の関節を同時に動かしながら行うエクササイズです。 

(例)スクワット、ベンチプレス、デッドリフトなど

2. コアトレーニング 

体幹部の強化を目的としたトレーニングの総称です。

コアストレングス・コアスタビライゼーション・

コアコーディネーション・コアフレキシビリティーなどがあります。

3. プライオメトリックトレーニング 

力を加えて筋肉を一気に伸張させ、

次の瞬間に急速な収縮をさせることで爆発的なパワーを

出させるトレーニング法です。

4. パワートレーニング 

筋力とスピードの両面を養成することを目的にしたトレーニングです。

休憩(rest)

休憩時間は、目的や主動筋の大きさなどによって変化します。

一般的に大筋群ほど回復に時間がかかります。

一方で、長過ぎるインターバルは血中乳酸濃度が低下します。

乳酸の作用よって、成長ホルモンが分泌されることが知られているため、

適正なインターバルの時間は重要です。

上達速度(rate)

個々の達成度を鑑みて、1週間を目安にFITTRを10%程度ずつ上げます。


筋力レベルや目的による運動の分類

筋力レベルやトレーニングの目的によっても、運動の種類は変わります。

1. 自動介助運動 

自分では充分に動かせない場合やモビリティーの向上のための運動です。

2. 自動運動(狭義) 

抵抗やサポートなしで、自力で動かす運動です。

3. 自動抵抗運動 

様々なレジスタンスを活用して負荷をかけて、

運動量をより大きくした運動です。


まとめ

FITTRRを基準にトレーニングや休息の目安を定められると、

今まで取り組んでいたトレーニングやインターバルを

もう一度見直すことができます。

体系的に、自分のおこなっている

トレーニングを振り返ってみましょう。

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