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2022/09/05

私は恐らく人と話す機会が他の人より少ないと思う。いや、家族とは話すし友達とも普通に話すけれども、目上の人というか、その道の先人的な人と話す機会が全くない。
大学にはうんざりするほど先人がいて、うんざりするほど話を聞かされる。最近は互いに話し合う講義みたいなブームがあって、一方的に長話を聞かされることは減ったかもだけど、そこに先人がいるのは変わらない。
大学を卒業して特に就職先もないと、途端に先人の話が生活から無くなる。すると頭がしばらく快適になる。自分と異なる意見や自分の引き出しにない話を考えることが無くなるから。それはマジでストレスフリーなんだけど、きっと脳にとっていいことばかりじゃない。
私はそう思って、危機感から本棚にある長く読んでいない大学時代の本を一冊取り出した。埃を少し取り除いて適当なページを開くと、慣れない活字がびっしりで少し戸惑った。けれども無理ながら読み進めていくと次第に慣れていって、気づいた時にはスラスラとページが進んでいたりする。文字から伝わる意味が頭に沁みる。あの頃とは少し違う見方になっていたりもする。久しぶりの刺激で少し感動するくらい。
学生時代の本は多分捨てない方がいいよと、自分が先人になったら学生に言う気がする。その前に人と話す機会増やしていかないとね。

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