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【EDH】個人的過ぎる旧コジレック解説と最強統率者決定戦のレポート

【追記】
5月13日、「《波止場の恐喝者》対策と滅殺の強さについて追記しました。

いってつです。

晴れる屋がデッキ構築サービスを作ったみたいなのでさっそく使ってみます。テーマは僕が一番好きなEDHデッキ、《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》です!

このデッキリスト↑、ここで作ってURL張り付けただけだよ?すごくない??


デッキの主な動き

基本はここ↓を読んでください。掲載当時からちょこちょこリストは変わっています。

勝利パターン1 コジレックで殴り倒す


愛してる


《Mishra's Workshop》や《古えの墳墓/Ancient Tomb》などの2マナ以上出る土地、大量のマナアーティファクトを利用して3tコジレックキャストを目指す。パワー12、滅殺4に4tに殴られて無事でいられるデッキはそうそうない。

アイアンワークスコンボは不採用

《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》が絡むと2t着地も容易だが除去されるとモジ・・・モジ・・・しちゃうのであんまりお勧めしない。
ドブン戦略のように見えるが手札を回復させているのでみかけほどリスキーではない。

……が、実のところコジレックのコンバットだけで勝てるほどEDHは簡単なゲームではない。

勝利パターン2 コンボ


ミサイル発射!

《見捨てられた碑/Forsaken Monument》+《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》や、《金属細工師/Metalworker》+《威圧の杖/Staff of Domination》などで無限マナを成立させて《歩行バリスタ/Walking Ballista》or《歯車組立工/Cogwork Assembler》で勝利する。

狙うことは少ないが、《神秘の炉/Mystic Forge》+《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》+コスト軽減手段or無限マナで無限ドローも成立する。無限ドロー後は上記のコンボを成立させる。

置いた後クリプト引きがち

無色デッキなので当然コンボを押し通す打ち消しは無いといってもいい。しかしコンボパーツがすべてアーティファクトという、そもそもクリーチャーの次に打ち消されにくいカードタイプなので意外と押せ押せで通ってしまう。《三なる宝球/Trinisphere》《王神の立像/God-Pharaoh's Statue》があればさらにコンボは押し通しやすくなる。

ほんとにやめて

なお《活性の力/Force of Vigor》《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City》《耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures》で死ぬ。

アーティファクトをサーチするカードは《発明博覧会/Inventors' Fair》、《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》。
ウギンの目/Eye of Ugin》《ウギンの聖域/Sanctum of Ugin》でクリーチャーがサーチできることを忘れないように。無限マナ→《探検の地図/Expedition Map》→《ウギンの目/Eye of Ugin》→《歩行バリスタ/Walking Ballista》といったアクセスが可能。

誘発型マナ能力を持つアーティファクトもサーチ可能。

新イニストラードで得た《月銀の鍵/Moonsilver Key》は《玄武岩のモノリス/Basalt Monolith》《金属細工師/Metalworker》《見捨てられた碑/Forsaken Monument》をサーチ可能。無限マナコンボの安定性が増した。

勝利パターン3 コンバット勝利

《無のロッド/Null Rod》が置かれてしまった時だけではなく、格上のデッキと戦うときに選択肢になってくる。

コジレックのコストも重くなるのが珠に傷

《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》といった《無のロッド/Null Rod》の影響を受けない強力なクリーチャーでビートダウンする。

1枚のカードが3つのパーマネントに!

《ウルザの物語/Urza's Saga》からはなるべく2回「構築物・トークン」を作っておきたい。第三章では《多用途の鍵/Manifold Key》のサーチがおすすめ。2マナ以上出るアーティファクトがあればマナ加速が可能、クリーチャーをブロックされなくすることもできます。《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》も「構築物・トークン」2連打が基本。

どの方法で勝つか

このデッキが持つ3つの勝利パターンは手戻りなく同時進行で目指すことができる。基本は【パターン1】コジレックの早期着地を目指す。コジレックのキャスト誘発で増えた手札、盤面の状態を見て、コンボに向かうか肉を増やしてコンバットを進めるか判断する。
3~4tのコジレックキャストはマリガン判断の練習を積めばできるようになります。ひたすら練習です。

オタクカード紹介

「それ何??」と聞かれがちなコジレック的カード紹介。

《アイ・オヴ・ヴェクナ/Eye of Vecna》

誘発型能力でドローできるため、《無のロッド/Null Rod》を置かれていてもドローできる。何気に伝説のアーティファクトなので《名誉に磨り減った笏/Honor-Worn Shaku》のお友達。

《殲滅学入門/Introduction to Annihilation》

《無のロッド/Null Rod》を除去できる"軽い"除去。「《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》じゃダメなの?」ってたまに言われるけど《無のロッド/Null Rod》を置かれた状態で7マナひねるのは超シンドイ。

《晶洞ゴーレム/Geode Golem》

5マナでコジレックが出てくる。めちゃくちゃ強いのだが、意外と知られていない。

《焦土/Scorched Ruins》

アンタップ状態の土地2つを生け贄に捧げなければ戦場に出せないが、4マナひねれるすごい土地。状況次第で《Mishra's Workshop》をサクる勇気を持て。

《さびれた寺院/Deserted Temple》

無色マナを出すだけでなく、通電式キーよろしく土地をアンタップできる!《焦土/Scorched Ruins》をアンタップして大量のマナをひねり出したり、《ウルザの物語/Urza's Saga》をアンタップして「構築物・トークン」を増やそう。

《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》

召喚酔いが解けたら勝つ。「出てくるのが1個だけなら……まあいいか」でほっとくと4つくらいサーチされて死ぬぞ。

戦場に大量のアーティファクトを並べておき、《カルドーサの鍛冶場主》を起動、《前兆の時計》をサーチし、《前兆の時計》の能力で《カルドーサの鍛冶場主》をアンタップ、もう一度起動し《マイアの戦闘球》をサーチ。《マイアの戦闘球》の能力でさらにアーティファクトが4つ出るのでこれを使ってまたサーチ&アンタップ。
《カルドーサの鍛冶場主》+6つのアーティファクト(うち3つはアンタップ状態)でスタートすれば、ライブラリーからアーティファクトを2枚直接戦場へ出せてしまいます。より多くのアーティファクトがあれば自由度は広がります。

統率者 列伝! 「滅殺セヨ!」無色の統率者《真実の解体者、コジレック》ですべてを滅ぼそう

プレイの心得

~《無のロッド》を恨む前に~

《無のロッド/Null Rod》を置かれても悪態をついて卓の雰囲気を悪くしないこと。茶単相手に《無のロッド/Null Rod》を握ってキープするのは当然のこと。
逆に対戦相手に緑単色統率者やマナクリーチャーを強く使うデッキがいるなら、こちらこそ除去や《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》《ウルザの物語/Urza's Saga》といった《無のロッド/Null Rod》が刺さらないカードを握ってスタートしましょう。

《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》

《無のロッド/Null Rod》を出してくるデッキには《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》ぶつけんだよ。
《放浪の吟遊詩人、イーサーン/Yisan, the Wanderer Bard》とか《異界の進化/Eldritch Evolution》が止まる。《死の国からの脱出/Underworld Breach》にも刺さる。これが置いてあることを忘れて《死の国からの脱出/Underworld Breach》を唱える人めっちゃ多いので注意。

【05/13追記】《波止場の恐喝者》との付き合い方

《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》

このデッキはアーティファクトを大量展開する以上、《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》の能力を強く発揮させてしまう。

《倦怠の宝珠/Torpor Orb》

《タッサの神託者/Thassa's Oracle》や《呪文探求者/Spellseeker》、《再利用の賢者/Reclamation Sage》なども同時にケアできる《倦怠の宝珠/Torpor Orb》がおすすめ。
これが置いてあることを忘れて《タッサの神託者/Thassa's Oracle》をキャストしてしまう人がけっこういる。優先権パスせずにインスタントで宝珠を割るのかと思ったらそのまま着地してしまったり……

灯争カーンこと《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》

《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》なら対戦相手のアーティファクトを止めることができる。もちろん宝物も止まる。《彩色の宇宙儀/Chromatic Orrery》をクリーチャー化すると《威圧の杖/Staff of Domination》で無限マナ、無限ライフ、無限ドローが可能になる地獄コンボも。

他にも《漸増爆弾/Ratchet Bomb》で宝物をすべて割ることも可能だが、《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》着地後、フェイズをまたがずにフィニッシュとなるコンボ相手ではイマイチ。結局のところ、青いデッキ様に頼るほかない。負けるときは青いデッキだって一緒に沈むのだから。

個人的にはエンチャントレスデッキやアーティファクトデッキをメタゲーム上で抑圧する《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》は禁止になってほしいと思っている。禁止にならないと思うけど。

コジレック、2つの選択肢 ~TC東京コマサミ4th~

新コジレックのパワー

エルドラージ、「コジレック」の名を冠したカードは2枚あるのだが、統率者に指定されることが多いのは「新コジレック」と呼ばれる《大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortion》ではないだろうか。

《大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortion》

手札のカードがすべて打ち消しに化ける。自分のコンボを守り、対戦相手のコンボを妨害できる。新コジレックによる打ち消しに対抗するには《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》や《魂の洞窟/Cavern of Souls》で呪文を打ち消されなくするか、《計略縛り/Trickbind》など起動型能力の打ち消しでなくてはならない。

コンボデッキが基本であるハイレベルなEDH環境では新コジレックが優先されるのも納得である。

ではなぜ僕は「旧コジレック」を統率者にするのか。

あいしてる

それは好きだから。エルドラージの代名詞的能力「滅殺」が大好きだから。
結局のところ、統率者戦は好きなカードで戦うべきだと思っている。

【5/13追記】なぜ滅殺を愛しているのか


一応、滅殺の利点を。新コジレックは威迫を持っているとは言え、コンバットダメージで対戦相手を倒すには意外と時間がかかる。新コジレックのほうが場持ちはいいので時間がかかってもいいと言えばいいのだが……
旧コジレックの場合はどうだろう。防御プレイヤーは最初の攻撃の滅殺でマナ基盤をかばってクリーチャーが全滅し、次のターンはブロッカーを立てるので精いっぱい、そうなると次の滅殺でマナ基盤も崩壊し、事実上再起不能に追い込まれる。コジレックの着地ターンが早ければ早いほどこの傾向は高まる。

また、新コジレックの場合、打ち消しのためにマナを構えることはないが、本来ならプレイできた土地やコンボパーツを我慢して構えることになってしまう。どっちが強いかは状況やメタゲーム次第で絶対的なものではない。が、僕の性にあっているのは旧コジレックだ。それは間違いない。

ツイッター、マジック日本公式アカウントより

この記事を公開した翌日に旧コジレックの新規アートでの再録が告知された。晴れる屋が慈悲深い値付けをしてくれることを願う。
《ミシュラのアンク/Ankh of Mishra》などを手掛けたIan Miller氏によるアートは映画『エイリアン』のビッグ・チャップ、スペースジョッキーを彷彿させる。グロテスクで暴力に溢れている。ヤー!

最強統率者戦では

先日行われた第4回コマンダーサミットでの最強統率者決定戦。僕は《大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortion》を選択した。

こちらは準決勝でお相手していただいた《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》のレポートです。

予選ラウンド、《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》と統率者でマウントをとりながら《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》でわからん殺し的にコンボパーツを3枚サーチして勝利、なんとかオポ差でSEに滑り込んで大喜び。

が、準決勝。統率者をみせたところでエドリックさんから衝撃の一言。

「わぁコジレックだ。懐かしいなあ。前は握ってたんですよ」

このエドリックさん、第1回統率者神決定戦でベスト4の猛者です。デッキの特性を熟知している、プレイスキルも経験も豊富であるプレイヤーとの闘いというわけ。

結果はエドリックさんのレポートの通り。こちらはテンポ感を掴まれていて、妨害札も読まれていている。サーチを使えば何を持ってくるか予言される。結果は《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》お得意の追加ターン連打からの《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth》。

《星界の大蛇、コーマ/Koma, Cosmos Serpent》

《星界の大蛇、コーマ/Koma, Cosmos Serpent》の能力でコジレックの打ち消し能力を封じられて目ん玉飛び出た。こんなのはじめて……💀
普段から新コジレックを統率者にして練習していれば気づけたはず。完全に練度の差。お見事……

で、どっちがよかったの?

そもそも、僕が今回の最強統率者決定戦にコジレックで参加したのは《開闢機関、勝利械/Shorikai, Genesis Engine》を調整してきたが明らかに練度が足りない。それなら手になじんでいるコジレックのほうが目がある」と判断したからだった。
じゃあなんでジェネラル変えちゃったのォ!?

反省を促されるいってつ(右)

予選第1ラウンドは2tコジレック、第2ラウンドは3tコジレックだった。結果論ではあるが、「うわあ、これ滅殺のほうだったらな……」と揺らぐ瞬間が何度もあったし、打ち消し札の切り方が甘いと指摘される始末。

ジェネラルを買えたならメインにもガッツリ手を入れるべきだった。変更したのは《漸増爆弾/Ratchet Bomb》、《歪める嘆き/Warping Wail》の採用くらいだ。

第2回統率者神決定戦で使用するデッキが《開闢機関、勝利械/Shorikai, Genesis Engine》なのか旧コジレックなのか新コジレックなのかはまだわからない。
が、次は自分とデッキとジェネラルを信じたデッキ選択をしたいと思う。

「えっ……そんな結論になっちゃうの?それじゃあどっちのコジレックを選べばいいの?」

知らん知らん「俺は旧コジが好き」って話をしたかっただけや

ちなみに、個人的&勝手にコジレックデッキにおけるメンターだと思っている「るすとん氏」は新旧コジレックを比較してこう評価している。

旧コジレックも新コジレックも差別化はしっかりと出来ており、どちらが強いというよりは使いたい人は好きなコジレック選べばいいだろう。
コンボ、攻撃軸なら旧コジレック、コントロール軸なら新コジレックという感じだろうか。
ちなみに筆者はゲームへの干渉の出来なさを嘆いていたので、圧倒的に新コジレック派である。

【EDH】コラム 新旧コジレックの差別化について

まとめ

はっきり言って僕のリストは《Mishra's Workshop》が入っているくせに《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》も《Candelabra of Tawnos》も入っていないユルいリスト。

東京高田馬場にお住まいの方でコジレックを愛している皆さん、ぜひご指導ご鞭撻を頂戴できればと思います。コテンパンにしばき倒してLEDを買う決心を僕にさせてください。

この記事へのご意見・質問、僕への挑戦状は僕のツイッターまでお願いいたします。DMも開放してあります。

それではまた統率者戦のテーブルでお会いしましょう。


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