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#31小さな事業者向けマーケティング「カラーバス効果/カクテルパーティー効果とマーケティングは何の関係があるのか?」

 「カラーバス効果」と「カクテルパーティー効果」は、いずれも、人間は必要な情報、重要な情報には敏感に反応すると言う心理学の理論です。

 カラーバス効果は、「色(カラー:color)」と「浴びる(バス:bath)」に由来し、人間は、ある事柄を意識すると、その情報が集まるというもので、「色の認知」以外にも「言葉」「写真や絵」「イメージ」などの事象にも起こるとされています。
 例えば、あなたがマンションの購入を考えている場合、マンションの情報が自然と集まり易くなり、マンションのチラシやテレビCMなどに、ついつい目を止めてしまうのではないでしょうか。人間、関心があるものには反応しますが、無関心なものには反応しないということを自分に当てはめるとイメージしやすいかもしれません。

 もう一つのカクテルパーティー効果は、騒がしいパーティ会場でも、自分にとって重要な情報である場合、人間は選別できるというものです。騒がしいカクテルパーティー会場の中で自分の名前が呼ばれれば聞き取れるという人間心理からカクテルパーティー効果と呼ばれています。
 例えば、ショッピングセンターの館内放送で、「○○様、お忘れ物が届いております。1階サービスカウンターまで起こし下さい」といのアナウンスが流れれば、無意識のうちに聞き取り、反応するのではないでしょうか。

  人間の脳は、不思議なもので、自分に必要な情報や重要な情報には、意識、無意識に係らず反応してしまうということです。そして、脳は、意識すると、その事柄に関する情報を積極的に選んで認識しますし、さらに言えば、無意識に沢山の情報がある中でも大切な情報は聞き分けたりすることができるようです。

 で、肝心の小さな事業者のマーケティングでどのように活かすかということですが、これらの効果を利用し、「ターゲットのお客様が求めている、必要な情報や重要な情報を絵や言葉で訴え、商品やサービスを注目させ、関心を持たせる」ということになります。
 例えば、「痩せたい」という人に対してのメッセージとしては、「激安、簡単、楽々、10万人の実績、成功確率8割、で痩せられる方法があります」というようなキャッチコピーのチラシを作り、ターゲットのお客様に届ければ、痩せたいと思っているお客様からすれば、これらのフレーズは、重要な情報になりますので、注目する可能性がかなり高いと言えるのではないでしょうか。
 ですから、チラシの目立つところに、ブランド力のないお店の名前や商品名を載せるのではなく、お客様が気に止める可能性が高いキャッチ、つまり先ほどの例で言えば、「やせたい」さらえに言えば「激安」「簡単」「楽々」「1万人の実績」「成功確率8割」の言葉を目立つところに配置したチラシを作れば、痩せたいと思うお客様はチラシを見てくれる可能性が高くなります。

 ここで言いたいのは、やはり、人間心理を考えて、ターゲットのお客様に如何にして注目してもらうか、関心を示してくれるかを考え、インパクトのある言葉や絵を作らないと、そもそも、大手と比べブランド力や信用力のない小さな事業者は、お客様から選ばれ難くなることを意識する必要があると言えます。
 あっ!当然ですが、ここで言うインパクトのある言葉と絵で注目や関心を持ってもらうということは重要ですが、ただ、後で、証明をしないとお客様に誇大広告か?ということにもなってしまいますし、さらに言えば、実際利用して頂いて、そのキャッチの言葉や絵がお客様の期待値を下回った場合、お客様のお店や事業所の信用低下にも繋がりますので、そのバランスは難しいというのは言うまでもありません。

 今回もブログをお読み頂きありがとうございました。

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