ニュー!喫茶探訪手帖vol.3〜素敵なメニュー表に出会える喫茶店〜編
喫茶店を巡っていると、自分なりの
"トキメキ♡ポイント"
なるものがいくつかあることに気がつく。
それは内装だったり、店主の人柄だったり、メニューの盛り付けセンスだったり...色々あるのですが、中でも私は"喫茶店の手書きメニュー表"の大ファン(超強火)であり、"このメニュー表を生で見たい!!"
という気持ちが来店きっかけになったりする程です。
メニュー表って席に着いて何より先に目にするものなので、そこにワクワク要素が詰め込まれているとテンションが上がるし、その後の喫茶時間をより一層楽しめる感覚があるんですよね。"お客さんに喜んで欲しい"という店主の想いが伝わってくるような。
実際わたしも、喫茶深海 在籍時は先輩マスターたちへのリスペクトの思いを込めて手書きメニュー表はめちゃくちゃこだわって作っていました。
お客さんがたくさん写真を撮って楽しんでくれているのを見るのが嬉しくて、ついには仕掛け付きの立体メニュー表を生み出し常連・新規関係なく驚かしたり笑わせたり。お客さんと会話するきっかけにもなるし、印象(思い出)にも残るのでとても大事な工夫だと思っています。(こだわりポイントに気づいてもらえるのって本当に本当に嬉しいから、素敵なメニュー表のあるお店に出会ったら是非店主さんに思いの丈を伝えてあげてほしい!)
という訳で!少々マニアックかもしれませんが、今回は"素敵なメニュー表に出会える喫茶店"をいくつかご紹介します!
①珈琲専門店 エース(神田)
昭和46年創業、清水英勝さん・徹夫さんご兄弟が営む神田の名喫茶、エースはまず店外からインパクトのある手書きメニューがたくさん!!!
この佇まいを目にした時点で既に大興奮ですが、さらに店内には見渡す限りのお手製メニュー表がびっしり(あっという間に私のボルテージは最高潮である)
中にはコーヒー産地をまとめたお手製地図などもあり、ここは美術館かな?と錯覚するほど見応えたっぷりです。
ちなみに、焼き板に文字を書く手法は当時流行っていたものだそう!(それにしてもついボーッと見惚れてしまう程の英勝さんフォント、素晴らしすぎる)
特に私のお気に入りは、鮮やかなカラーを背景に写真が配置されたメニュー表。
グッと来るでしょ?(名物のりトーストの旗も最高)
この魅力はもう写真じゃ伝わらないので、是非実物を見に行ってください!
②珊瑚(東向島)
メニュー表のお写真をネットで拝見し、一目惚れしたのがきっかけで来店しました。
キュートなイラストやカラフルな色使い、文字(ビ〜〜ルとコ〜〜ラ、アイスクリームの「ア」が特に良い!)に心をギュンッと掴まれます。
こちらはメニュー表だけではなく、アーチ状の入り口や客席奥でインパクトを放つまるで古代壁画のような銅版レリーフなど見所満載。
文化遺産などに登録されるべき、喫茶界のお宝だよ...(別途入場料を払わせてください!!!)
③gion(阿佐ヶ谷)
マスターの作り上げる世界観が凄すぎて脱帽...
ブランコ席があることで有名な阿佐ヶ谷の名店です。
内装デザインはもちろん、設計や配管工事など何から何まで全てマスター1人で担当、というこだわりっぷり(大変だったんだから!とよく言っている)。
各卓に並べられた生花は毎週新しいものに変わるし、店内の装飾物やレイアウトもしょっちゅう変わっているので、行くたびに新たな発見ができ色々な観点から楽しめます。
そんな中でも私が特に尊敬しているのは、マスターの"手書きメニュー表への尋常じゃないこだわり"です。
独自のフォントデザイン(定規を使って書くのがポイントらしい)と散りばめられたファンシーなキャラクターとのコラボレーション。(素晴らしい感性に大拍手)
お客さんに喜んで帰ってほしい、といつも言っているマスターの想いが溢れているからこそのクオリティ。(しかも徹夜で夢中で作ってる!)
これは絶対にここでしか見られない唯一無二のメニュー表なので、行かれた際は是非全ページじっくりご覧ください!
④珈琲ヒロカワ(湯島)
こちらも私が勝手にファンだと公言している、
もはやアート!なメニュー表に出会える喫茶店。
なんと!!!切り文字!!!!!
ママ曰く、
「知り合いに作ってもらったの、良いでしょ♪」
とのこと。
店名ロゴに揃えたフォントデザイン。
ネットで見つけ、初めて実物を目にした時は感動でした...(その後憧れを抱いて私も切り文字メニュー表作成に挑んだりした)
ちなみに、文字が剥がれ落ちたりしないんですか??と聞いたら、ガラスの面に強力に貼り付けてあるから大丈夫!とのことでした。
お話好きで常連さんから愛されるママが1人で営む小さな喫茶店。珈琲の淹れ方のこだわりもじっくり教えてくださり、将来喫茶店を継承したいという私の想いにも共感し応援してくださりました。嬉しい...
ただいま!と言ってしまいたくなる、アットホームで居心地の良い喫茶店です。
⑤カフェ ド ティー エリー(兼六園)
最後はちょっと遠方になりますが、金沢の大好きな喫茶店をご紹介。
店主の綿谷さんが接客から調理まで1人でこなす、兼六園(桜ヶ岡口)からすぐのところにあるお店です。
お手製の焼きリンゴや、タワーのように高く盛られた贅沢なパフェが魅力!(これがまた美しいんだ...)
ここで見られるメニュー表が、こちら。
デザインは、地元作家の蔦健三さんによるものだそう。
ネーミングセンスも美的でとても素敵。メニュー表なのに、一冊の物語を読み終えた感じ。
(知らないはずの恋の情景がフワッと浮かんできて甘酸っぱい気持ちになったりした。不思議!)
オーダーを受けてから時間をかけて1つずつ丁寧に作り上げていくため、待っている間に旅の疲れをじっくりと癒すことができます。
私が訪れたのは、厳しい暑さが続く夏の日。扇風機に当たりながら、木漏れ日がユラユラと動くのをただ眺め過ごしたあの時間は穏やかで幸福すぎて、今思い返しても夢だったんじゃないかと思ってしまう。
ゆっくりゆっくり運ばれてきたパフェ(というかもはや美術作品)。仕上げのフルーツソースを目の前でかけてくださって(しかもミニパウンドケーキまで添えられていて)、ああ...もう大好きです...と心の中で叫びました。
調べたところ、今も変わらず元気で営業されているそう!
新幹線も開通したことだし、今夏また行けたらいいなあ。
以上、お気に入りの中から5店舗紹介しました!
みんな違ってみんな良い、やはり喫茶店の魅力ですね!
皆さんのお気に入りメニュー表情報も募集しています。是非教えてください!
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