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なぜ銭湯×喫茶店なの??の答え


なぜ銭湯×喫茶店をやりたいと思ったのですか?という質問を最近とてもたくさんいただきます。
(ありがたい、、、)

せっかくなのでクラウドファンディングの紹介文では書ききれなかったことを、改めてこちらで。

出会い~喫茶店編~



そもそも先に好んで通うようになったのは喫茶店のほうからでした。大学時代から少しずつ。


実家が喫茶店ということもあり(父の姉が営んでいます。きのこスパゲティとナポリタンが激ウマ!)元から喫茶文化には馴染みがあったのですが、何軒も通ううちに、よりどっぷりその魅力の虜に。。

内装もメニュー展開も器も盛り付けも音楽も、みんなオリジナル。正解が無い。若い学生がカッコよく足を組んでコーヒーを飲んでいるかと思えば、スーツを着たお堅そうな2人組が揃ってクリームソーダをすすっていたり。
そんな肯定も否定もないありのままの自由な空間に溶けこんだ時、あまりの居心地の良さに、ああ、私は喫茶店のことが堪らなく好きだなあと思いました。

店主さんの「いらっしゃい」に始まり、「またおいでね」に見送られ。時には人生相談まで!
もちろん喫茶店にもジャンルは多数ありますが、総じて"温かくて落ち着く場所"というのが今も変わらない喫茶への印象です。


出会い~銭湯編~



銭湯とは、社会人になってすぐに出会いました。喫茶店とは逆に銭湯文化が身近に無い場所で育ったので、初訪問時は、「桶!カラン!富士山のペンキ絵!なんだこのレトロ空間は!映画の世界じゃん!」なんてオーバーに思ってしまうくらい衝撃を受けたのを覚えています。
そして何より、湯がとにかくとにかく優しかったのです...。仕事も恋も何もかもうまくいかずボロボロだった当時の私を銭湯は温かく包みこんでくれました。
(湯は正義!!と心の中で何度も叫んだしちょっと泣いた)


それ以来、休日のルーティーンは銭湯と喫茶店をセットに街歩きをすることになっています。この時間が本当に至福!(今や休日だけにとどまっていない)


銭湯×喫茶店


銭湯と喫茶店をセットで訪れているうちに、おや、この2つ何だかとっても似ているな!という感覚になることが度々ありました。


どちらも古い歴史がありレトロな佇まい。「いらっしゃい」「また明日」「おやすみ」といった日常会話が飛び交う、まるで家のような温かい空間。

携帯やインターネット等、個人の連絡手段の無い時代において、銭湯や喫茶店は客同士が連絡をとり合う中継所のような役割を担っていました。
そしてその役割は今もなお続いていると感じます。連絡先を知らずとも、ここに何時に来れば大抵あの人に会える!みたいなことが常々起こり得るので。

このように日々の暮らしと密接な関係にあり、もはや私たちの生活の一部とも言えるところに存在しているのが銭湯と喫茶店ではないかと思っています。



そんなことを考えていたある日の銭湯で、共通の趣味の話題で盛り上がり仲良くなった方がいました。

しかし、もっと話したい!と思っても長居できるようなコミュニティスペースは無く、かと言って出会ったばかりで別の場所へ改めて移動して、というのも中々ハードルが高い...。

結局、また会えたらいいですねえ。とお別れをしたのですが、何だかもったいなかったかなあとモヤモヤ。その帰り道にふと、お茶でもしながら気軽に利用できるコミュニティスペース付きの銭湯があったらいいな!やりたいな!
という考えが浮かびました。

銭湯が好きな人の中には喫茶店が好きな人が多いという感覚もこの時既にあったので、相性はバッチリだろうし併設させるには絶対喫茶が良い!!!と。

そして都内で唯一本格的な喫茶スペースが併設している銭湯、十條湯に出会い、ご縁があって働くことになります。


湯上りにそのままひとりくつろいでいく方もいれば、喫茶スペースで仲を深めた方もいる。
喫茶店と言えば!な定番メニューのクリームソーダを、懐かしい味として息子に教えるパパの姿が見れたりも。(この日がなんと息子さんの銭湯喫茶Wデビュー日だった!おめでたい瞬間に立ち会えて感激!)

そのような光景を実際に目にし、やはり銭湯併設喫茶はコミュニティの場としての可能性を大いに秘めているなと確信しました。
湯に浸かった後って自然と心がホクホク良い気分になるので、何だか会話にも花が咲くような気が!(この現象を勝手に湯の魔法と呼んでいます)
いつも浴室で顔を合わせるあの人と、新しく出会う誰かと、家族や恋人と。より仲を深めるきっかけになるようなスペースとしての役割を担っていきたい!と常々思っています。

そしてこれも銭湯と喫茶店が併設している最大の利点なのですが、なんと!喫茶目的でいらっしゃったお客様が、銭湯が併設しているのを見つけて銭湯デビューし、ハマっていくという光景が十條湯で生まれたりもしています!逆も然り!
やはり近しい関係性にあるからなのか、互いの文化を引きつけ合う何かがあるようです。
こうして双方のファンを増やすことができれば、廃業の続く両業界へ少しでも貢献できるはず!と信じています。



銭湯×喫茶店は最強の組み合わせだな、と働いてみて尚、そう思います。
"湯上りの幸せの延長"をテーマに、もちろん喫茶店のみのご利用の方も含めて。いらっしゃる全ての方に心から寛いでいただける癒しの空間を提供できるよう、十條湯喫茶スタッフとして、これからさらに精進していきたいです!!

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