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読書記録

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2021年2月の記事一覧

ホームズ・シリーズの新訳版

自宅に本を置くにも限りがあるので、小説の類は大半を図書館のお世話になっている。 先日、たまたまシャーロック・ホームズの新訳が出ていることを知って、シリーズの数作を読み直してみた。ホームズを読むなんて小学生のとき以来だ。 フィリップ・マーロウのシリーズは清水俊二か村上春樹かみたいな選択の難しさはない。新訳の方が圧倒的に面白い。 慣れ親しんだ延原謙の翻訳には懐かしさはあるけれど、さすがに今、昭和20年代の翻訳を読むと違和感がある。 当時の一般的な日本語を知るには良いかもしれない

読み方は変わる/『芝生の復讐』を再読していて気づいたこと

唐突にリチャード・ブローティガンの『芝生の復讐』を読み返したくなったのだが、例によってどこにしまいこんだか分からず、発掘してる暇があったら図書館の方が早いと、いつもの図書館頼みで早速借り出してきた。 と言ってもお目当の『芝生の復讐』を見つけたのは3つ目の図書館。 いつもならネットで最寄りの図書館へ移送してもらって借り出してくるところを、下調べもなく当てずっぽうで行ったもんだから、仕方がない。 そもそも「図書館ならブローティガンぐらい当然あるだろう」という思い込みが間違いの元