読書記録「Give And Take 与える人が成功する時代」(Adam Grant,2012)
選んだ理由
作者とタイトルに惹かれたから。HRを研究していたものの中で、アダムグラントの名前を知らぬものなどいないといっても過言ではないくらいの超有名研究者である。その作者の最初の著書が「Give And Take」とは新鮮だなと感じたため読んでみることにした。この本の主張は一貫しており、「Giverの有益さ」である。
新しい学び
ギバー・テイカーの他にマッチャ―もおり、彼らはギブにはギブで返しテイクにはテイクで返す。つまりは相手から受け取ったものに応じた行動をとるのだ。
この本が主張するギバー(人に惜しみなく与える人)が得をするというのは非常に長い時間軸での話である。彼らは自己犠牲の強い人間ではなく他者志向性の強い人間だ(つまりは他者含めた全体の幸福を最大限にする人である)。つまりはパイの奪い合うテイカーやマッチャ―と比較して、ギバーはパイが大きくなるよう動く。
ただしギバーは他者の利益を優先するため、割を食っている。
人は権力を手にすると、寛大で責任感が強くなるが生来の性格が表面化する
強い関係性は絆を、弱い関係性は橋渡しをもたらす
ギバーが長期的目線で成功しやすいのは、古い関係性をリコネクトしやすいから。豊かなネットワークを強化しやすく、古いものを呼び起こすことも難しくない。
自己成就予言:他人から期待されるとそれに沿って行動し期待を実現しようとする
人に影響を与える2つの基本的アプローチ:優位と信望
プラットフォール効果:達人が凡ミスをすると親近感をもたれやすい
人は自分の資本を投下して助けた人を、価値ある人間だと思い込む癖がある
人の視点でものを見ることで、win-win交渉にシフトさせ全体のパイを大きくすることができるようになる
他者志向性を持って相手にギブするとき、相手に得をさせたいのと同時に自分も得をしたいという感情を持ち合わせている
今後
あまりこのような本は読まないので新鮮だった。読まないのはあまり好みではないからだということに読了して気づいた。
背景となる行動科学の理論や研究結果から確かに頑健ではあるが、若干作者の経験によっておりバイアスがなくはなさそうという感覚を持った
忘れたころに読むくらいが丁度いいかも
今の自分にPA課にギブできることは何だろうと思ったときに、工数くらいしか思いつかなかった・・
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