見出し画像

山の幸

今回は五木村に住むにあたって色んな意味で欠かせない存在、「鹿」を紹介していきたいと思います。

鹿は五木村に住んでいると誰でも最低月に一度は見かけます。こっちをじっと見ている鹿もいれば、人や車を見かけた瞬間、一目散に急斜面を駆け上がっていく鹿もいます。秋ごろの発条の時期は、昼夜を問わず独特な鳴き声を発しています。夜は鳴き声で目が覚めてしまうこともあります。とても可愛い見た目をしていますが幼木や野菜が好物なので、きちんと対策をしていなければ一晩で畑や植林地を荒らし尽くしてしまうので、林業や農業を営む人にとってはこの上なく厄介な存在でもあります。鹿対策にネット張りは必須で、私が務める会社の椎茸のほだ場は椎茸シーズンになると狩猟犬に見張ってもらいます。

そんな鹿の対策の一環としてあるのが罠や銃を用いた狩猟です。五木村は面積の97%が山林ということもあってか他の県内の市町村と比べ、登録狩猟者の方の割合がとても多い傾向にあります。そして獲れた鹿や猪を解体処理するための加工場があり、そこで出荷作業が行われています。加工された鹿肉は道の駅や村内のレストランで販売されています。また村外にも食用はもちろん犬などの飼料として丸ごと出荷されることもあるそうです。栄養価が高いので最近は全国的にペットのおやつにジビエ肉が人気のようです。私が一番好きな食べ方は、獲れた鹿の肩ロースの部位をその日のうちに冷蔵庫で3日ほど寝かせて熟成したものを、乾燥した表面を削って薄くスライスして刺身にする食べ方です。
( ※注意※ 野生鹿の生食は肝炎の危険性があります。販売されている鹿肉は絶対に十分に加熱してからお召し上がりください。)

鹿よけネットに絡まってしまう鹿

五木村において良くも悪くも欠かせない存在の鹿。村民の私たちだけでなくたくさんの人にとって美味しい山の恵みです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?